九話竜殺し
頑張ります
俺達はドラゴンえと続く階段を登っていた
「なあ、零って前はなにしてたの?」
「前?」
「ここに来る前だよ、家族は?」
「家族か、家族は・・・」
言って思い出そうとするがうまくいかない、何か、頭に靄が掛かった様な
「えっと、覚えてない」
「ええ!一人も身内居なかったのか?」
「いや、そうじゃない、でも、過去のことを思い出そうとすると、なんてゆうか、思考に靄がかかるんだ」
「大丈夫なのか?、嫌だぜ、いきなりお前誰とか言われんの」
「大丈夫だろ?それに、忘れんのがお前だけなら別に問題ない」
「相変らずキッツイな、あっ着いたぜ」
目の前には黒い扉、この先が竜の間だ、前回は圧倒されたが今回はそうはいかない
「準備はいいか?」
「いつでもいいぜ」
扉を開けた
Side シェリー
私は純白の神官服を着て、これから生贄に為らなければならない、私を食べる暗龍さまは、数千年前、邪神を封じ、維持するために100年に一度、神力の籠った聖女をその身に入れる
私の番がきたのだ、とても名誉なことである。
私は薄暗く、かび臭い階段を下りながらも、胸の中には恐れなど無かった、暗龍さまの一部に為れるなら、世界の平和の為ならば、怖くはなかった。
そして、遂に竜の間の扉の前に立つ
私は微かな幸せを感じながら扉を、開けた
だが、そこには私が思い描いていた光景とはかけ離れていた
「やい!黒トカゲ野郎今日こそぶちのめしてやるぜ!」
「零、もっと近づけ、ここじゃ、エアコントロールができねえ」
それは、一人の少年だった、黒目黒髪でかなりカワイイ顔をしている、だが、暗龍さまに対する態度は無礼にすぎる!
「わかった、少し近づく」
何をするつもりなの?
「よしいいぞ、エアコントロール!」
呪文を唱え始めた、馬鹿な人、暗龍さまに魔法など効かない、これは、どの竜にもいえることだ
「グギャーーーーーーーーーーーーー」
暗古龍様の体はドンドン膨らんでいき、遂に爆発した
「ええ!」
暗龍さまが、し、死んだ?
私はそんなはずはないと首を振ったが、床には暗龍さまの死体が消え去り、巨大な魔石とドロップアイテムが置かれていた
「いよっしゃああああああああああああ、勝ったぜ、大、勝、利、あっ、あんな所に女の子が、黒トカゲに攫われてきた?助けた俺は王子様?好感度上がりまくりじゃね?、み、な、ぎ、って、き、た」
「零、落ち着け、取り敢えず斬ってみろ」
「斬らねえよ、せっかく女に会えたのに、なんで斬るんだよ」
「ニセモノかも」
「何のニセモノ!?お前時々不思議なこと言うよな」
そう言って近づく少年を、私は憎しみの目で見ていた
Side終了
やべえよ、あの女、俺にゾッコンだよ、熱烈な目で俺を見てる
年は22くらいだろうか?白い神官服にメリハリボディが浮き出ている、髪は白く瞳は赤い、まさにファンタジーに出てくるメインヒロインって感じだ
俺はその子に話かけた
「お姉さん、何処かお怪我はありませんか?」
お姉さんはプルプル震えた後答えた
「あ、あなたは、なんてことをしてくれたんですか?」
え?
やっとヒロイン出てきた