六話半年
改訂中
ここはミノタウロス(赤い牛面のマッチョな彼)のいる部屋に通じる通路だ、ここに来るまで半年もかかってしまった
「いよいよだな、零」
「ああ、あいつを斃してここから抜け出てやる!」
あの部屋には階段があった、ほかの部屋には階段はない、そしてミノタウロスは階段を守っている、つまり、ミノタウロスを斃さなければ上には出られないとゆうことになる。ふざけた話だ
「半年もの間、人と会話出来ないってのはくるものがあったが、それも今日までだ」
「半年間、俺の修行に耐えたんだ(俺との会話は何だったんだ?)、大丈夫、勝てるさ、行こう」
「ああ!」
一歩一歩部屋に近づく、部屋に入るまでの間、俺はこれまでの半年間を思い出していた
「なあ、ほんとにこっちでいいのか?」
「ああ、この先だ、この先に宝箱がある」
「ほんとかよ、いまいち信用できねえんだよな、クロウって」
「ショーック、クロウの愛情度が100下がった、クロウと零は友達から知り合いになった」
芸が細かい
「で、その宝箱には何が入ってるんだ?」
「ひ、み、つ」
「まあ、いいけどさ、喋る盾とかやめろよ」
「どうしてホワット」
「五月蠅いからデス」
そんなことを言っていると、突き当りに着いた、下には金で縁取りされた宝箱があった
「おお、すげー、開けていい?」
「ああ、ガバッと開けて」
ガバッ
「はいけない」
「へ?なんて?」
ピーーーーーーーーーーーー
突如サイレンが鳴り響く
「何?何が始まるの?」
「これはトラップのエネミーホイホイ、これから敵がわんさかくるぜ」
「先に言えよ!」
「言ったじゃん」
「文法おかしいだろ!」
ピーーーーーーーーーーーーー・・・サイレンが止む
ドタドタドタ
敵の足音が聞こえる、すぐそこまで来ている
俺は盾と刀を握りしめ迎え撃つ!
「今度は絶対敵にヒール掛けんなよ、死ぬぞ」
「分かってる、指示もだしてやる、いいか、お前は強い、俺を信じろ!」
「わかった」
ついに敵の姿が見えた、豚の面をした二メートル程の巨体、でっぷりとした体、ドブのような悪臭
オークだ、それも一匹二匹じゃない大勢いる
俺はパニックになりそうな心を無理やり抑えて、聞こえてくるクロウの声に全神経を集中させた、ドックンドックン心臓の音が五月蝿い
「まずは弱そうな奴から確実に減らしていけ、盾を持ってる奴は無視しろ」
こうしてクロウの修行は開始された
辛く、長い半年間だった、だが、俺はそれを耐え抜いた
おかげで、ステータス大幅アップ、未だ加護はないが、職業も称号もトップクラスになった
黒井零 Lv62 職業 剣聖 称号モンスターキラー、妖刀に認められし者、ダンジョンの主 加護 なし
体力A
耐久B
筋力A
器用SSS
敏捷B
精神C
運SS
魔力B
スキル
剣技B 剣士の心 魔法剣 居合 真空切り 等々
アビリティー
天才 強運 アイテム空間
今の俺は、地獄を生き抜いた経験と、地獄に落とした張本人であるクロウへの憎しみで満たされていた
頑張りました