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大岡山VS役人(笑)

コンクール予選の時、問題が無かったように

見えたのは、片岡先生のおかげだった。



翌日、浅井校長先生の所に


教育委員会から連絡があった時に



片岡先生が代理で行った。



普通は教頭が行くのだけど、片岡先生は

教頭になれる資格があるのに


自由が好きなので、平でいい、という


変わった人(笑)。




それを知っている教育委員会も、何も言えない。



片岡先生は、まあ、天皇陛下のご学友、と言う事もあって(まだまだ戦後っぽかった)



こういう時は便利な人。

でも、教育委員会って役人もいるから



呼ばれた片岡先生は、おんぼろカローラ(KE10)の白い4ドアで、市役所に出かけた。



今もそのままの市役所の建物は、5階だったかな。そこに委員会があって。



会議室で、片岡先生は質問を受けた。



委員会のひとり、若干若いが

50才代くらい、やっぱり頭は薄い(笑)

銀縁眼鏡の丸顔、松本が



尖った口調で「無許可は遺憾ですね」




この時代に銀縁眼鏡って、ちょっと

気取った人しか掛けなかった。




片岡先生は、にこやか。



「形式はどうでもいいですな。子供達が

自ら考えて行動した。自発的に勉強した。

それが教育でしょう。教師に服従させても

何も作れませんよ」




四角顔の、50代半ばの男、鈴木は



「規則を守らせるのも教育ですね」と

柔らかく。



片岡先生は「まあ、あの編曲で

認める事はないと子供達は考えた。


それは、教師はそういう保身だけの

ものだ、と言う認識をしているからで

つまり、強要がいけないのでしょう。


なんでも教師の言いなりにするのが

いい子、ではない。

ご自身の過去を思い出すといいと思うが

強要されて尊敬できましたか?」



片岡先生のお話は、説得力がある。


この当時の大人は、戦争の恐さを実感しているから


軍、みたいな変なものに誤った強要をされた

記憶が残っている。



学校も、その名残がまだあって



大人の思い通りに制御するのが

教育だ(まあ、産業促進の為に

工場労働者を作る目的だった事もある。

産業がダメになった今は、発想が

大切にされている、だけなのだが)。




「委員長、如何でしょう」松本は

役人っぽく、判断を避けた。


無難である。



委員長は、柔和な白髪、長身のスマートな人で



「問題にするまでもないでしょう。法的に

大会の規則が拘束力を持つ訳でもないでしょうし。」



と、委員長が言ったので


松本たちも収まった。




それが集団の総意である。


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