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SKY-JOE story   作者: hms
Chapter 1未来錯誤
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Chapter 1未来錯誤 06 歩兵狩り

06 歩兵狩り



「けっ、けっ、けっ・・、見つかっちまったかな?」

頬のこけたギョロ目の男が、何かの乗り物のコクピット内で∻

モニターの青白い光に照らされ気味の悪い声で独り言のように言った。


「感のいいのがいるようだ。楽しませてくれそうじゃないか?兄貴!」

もう一人、先の男とそっくりな顔をした男が、同じような乗り物のコックピット内で

先の男に話しかけた。


「ザビー、俺達ばっかり楽しんでは相手に失礼だろ?」

「楽しませてやらなくては、いっひひひ~」


「ちょっと、つついてみてもいいかい?兄貴?」


「いいぜ~、まだ。殺っちまうなよ」


「わかってるって、先制攻撃といくかな、」ザビーの方が少し動きを見せた。


アルバート班の左側60m程はなれた茂みの中からそれは立ち上がり

アルバート班めがけて、砲身が5本ある回転式のガトリンクガンを掃射した。


ドドドドドドドドドドドドドドドドッ


アルバート班が身を隠している倒木を着弾の振動が襲った。

「ラウンドモービル」

ノーバディが叫んだ。


「2台だ」

とっさに身を伏せた。BDも叫んだ。


「NXインダストリーのトータスNXR-2085だ。トータスの最新型だ。」

モルフィスが動体センサーの識別コードで

ランドモービルと呼ばれた敵の形式を読み取った。


「まずいぜ、トータスの新型の装甲はこいつでは打ち抜けねえぜぇ!」

語尾を荒げて構えていた大型の対戦車機銃をさしてハンスがいった。


ラウンドモービルとは身長が2.5m~3m一人のりの

人型二足歩行装甲陸戦ロボット兵器で

主に陸戦兵器を開発生産するNXインダストーリー社製

ラウンドモービル”トータス“は同社のパワードスーツ”タートル“と並び

最大のヒット商品であった。

タートル、トータスともに亀と呼ばれるだけあり装甲重視の設計で

特に、最新型トータスは装甲が厚く対戦車ライフル、機銃、通常の弾丸などものともせず、

陸戦部隊の前衛配備用として開発されたものであった。


と、そのときだった。

二台のラウンドモービルを大木をはさんで背にしていた。

隊員達の正面からロケット砲の弾丸が襲った。

ドッカ~~ン!!

隊員達の中央で爆発が起こり隊員達は右へ左へ吹き飛ばされた。

BD,ハンス、バーキン、ノーバディ、ギル、モルフィス、アルバート

が地面にたたきつけられた。


残りの3人は跡形もなく吹き飛んでいた。

正面にもう一台トータスが現れたのだ。


BDが立ち上がり、

「やろ~、うお~~~~」

叫びながら、対戦車機銃を乱射した。

その隙に、全員が、たたきつけられた痛みをこらえ立ち上げり、

個々に身を隠した。


BDの対戦車機銃の弾丸は、前方のトータスに命中しているが、すべてその厚い装甲に跳ね返されていた。

ノーバディーがBDの前のトータスめがけて手榴弾を投げた。


トータスは、右手に仕込んで有るバルカン砲でBDに狙いを定めているところであったが

手榴弾の爆発で正面の視野をふさがれてしまった。

「やろ~~!うぜぇ~」

新しく現れたトータスのパイロットが叫んだ。


BDは、急いでその場を離れすぐそばの大木に身を隠した。

3台からちょうど死角になる位置だった。


「ずるいぞ、ガリィ、3人も殺りやがって」

三番目のトータスに兄貴が怒鳴った。


「悪い、兄貴、目の前に捉えたんで、疼きをおさえきれなかった。」

新しく現れたトータスのパイロット、ガリィがそういうと、


「でもよ、兄貴~、おかげで奴らのテンションも上がったようだぜ、ヒヒヒ」

ザビーが、ガリィをフォローして不敵にわらった。


まるで、狩りをするかのように現れたトータス3台のパイロットは3兄弟であった。

「見ろよ、木の影に隠れて、安全だと思い込んでいる。」

ザビーがBDを補足して、兄に報告した。


「それじゃ、あいつは俺がいただくぜ」

と言い放つと、兄のトータスは、ショルダーランチャーからミサイルを発射した。

歩兵相手には、大げさ過ぎるほどの重火器装備が三台のトータスには施されてあった。


ミサイルはBDをその身を隠した大木もろとも抹消させた。

「悪いな、歩兵ちゃん、ちょっと強すぎたかな?けけけけッ」

兄弟は明らかに狩りを楽しんでいた。歩兵狩りを、


モルフィス、ノーバディー、バーキンが同じ木に身を隠していた。


BDの惨状を見ていたモルフィスは振るえあがり

「やつら、歩兵狩りの、フェンス三兄弟だあぁ、」

と叫び取り乱してその木陰から逃げ出そうと飛び出した。


「まて、モルフィス」

ノーバディーが制止したがすでに遅かった。


飛び出したモルフィスをザビーのトータスがいち早く補足して、その機銃を放った。

何発もの銃弾がモルフィスを背中から打ち抜いた。

隊員が着ていたコンバットスーツは、防弾ジャケットもかねていたが、

トータスの放った銃弾はものともせず防弾ジャケットを貫通したのだ。


「いつまで、そんなところにかくれているのさ!」

長兄のトータスから、また、ミサイルが発射されノーバディーとバーキンの隠れていた

木を直撃爆発した。

ノーバディーと、バーキンはすばやくそれを察知し、爆発をかわし、茂みに身を隠した。


「バリィ、ザビー、ガリィ、“歩兵狩りフェンス三兄弟”!」

バーキンが伏せながらそうつぶやいた。

「常に、最新型のトータスに搭乗し、歩兵戦のみの低クレジットミッションにしかエントリーしない」

「圧倒的重装備で、ミッション取得クレジットをはるかに上回る消費を戦場で繰り返し

収入のためのミッションエントリーというより

まさに、歩兵狩を娯楽目的としてのミッションエントリーで、どこかの企業の御曹司とも

うわさされている。」

ノーバディーは茂みの中からトータスを見据え、バーキンの言葉を聴いていた。


ノーバディにとって初めて聞く話しであるが、初めて聞いたような感じはしなかった。

「バーキンここにフラッシュアップ(閃光地雷)のしかけをしてくれ!」


バーキンはトラップの扱いに丈ていた。

「わかった。」


簡単なトラップ装置を、そこに設置設定すると

「アルバートたちと合流しよう」

ノーバディーとバーキンは立ち上がり走り出した。


フェンス3兄弟は、一斉にそちらを補足して攻撃に移った。

対人2人に、ミサイル、ロケット砲、機銃掃射で一斉に狙いを定めた。


「今だ!」

とノーバディが、叫ぶと、バーキンは走りながら右手に握ったスイッチを押した。

隠れていた茂みから閃光があがった。

まばゆい閃光が辺り一面を白を通り越した白に包んだ。

そして、そこを攻撃しようとしていたトータス3台の電子アイを、炎症させるに至った。

トータス機内のモニターは真っ白になったまま、焼け付いた。


「くそ、やりやがったな」

バリィがそううめいた。


「アルバート!」

ノーバディーがそう叫ぶと

アルバートが茂みから身を乗り出し

ノーバディーと、バーキンを向かえいれた。


そこは土が少しくぼんでおり、身を隠すには絶好の場所になっていた。

ハンス、ギルもアルバートとともに、そこにいた。

「 作戦を練ろう、まともにやりあって、勝てる相手じゃない」

ノーバディーがそのくぼみに滑り込むと同時に切り出した。


「練っても同じことだ、こちらには、やつらにダメージを与えれる武器がない」

ハンスが、全面否定的した。


「補足されずに離脱することを考えよう」

ギルが、つけたした。


「 トータスは打ち抜けなくても、装備してル武器を破壊することは可能だろう」

バーキンがそういうと、


「先遣部隊と合流することが先決だ。」

アルバートが一括した。


「どの道、トータス3台を切り抜けるには無理がある。」

ノーバディーがそう言った瞬間  

南東の空からVTOLのジェット音が聞こえてきた。

西へ向かう13機のVTOLの機底が森林の木々の間から確認できた。

次に、戦闘ヘリやジェット機も、何機か確認できた。


「 ただの警戒にしては物々しいな

何か、おっぱじまるのか?」

ハンスが見上げながらそう言うと、


「タイミングを、合わせよう、

離脱するにしろ何にしろ、上で起こる事態を利用するほか手はない、」

ノーバディーはそういったが、

上空でなにが起こるかまったく見当がついていなかった。


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