1/1
見える子ちゃんの苦悩
世の中の人は一般に“見える人“と“見えない人“に分けられる。
大半は後者。普通だ。
ただ稀に前者 つまり“それが見える人“がいる。
見える人は苦労する。
周囲から変な目でみられ、浮く。
だから多くの見える人は思う。「こいつらが見えなければ」
今日も部室に向かう
そして足を止める。
今日も「あいつ」がいるから。
この部活において玲は幽霊部員だ。
活動初日、玲は部室に入れなかった。
ドアの前で目玉が飛び出た子供の地縛霊が歌を歌っていたから。
子供は好きな方ではない。
退け。そう言いたかった。
できなかった。
その霊が 恐ろしい目で睨むのを見てしまったからだ。
玲は怯む。恐怖で顔面蒼白になった玲を、他の部員は変な目で見る。
「ヤバッwwあいつのあだ名、"見える子ちゃん"決定だわ」
そう噂される。
聞こえてるっつーの。
玲はその時から部活にいくことができなくなった。
つくづく”見える子ちゃん"は損である。
もう 見えなくていい。
神様、仏様、どうか見えなくしてください




