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【この残酷な世界で俺は生きている】  作者: 半分死体
チャプター2「ノヴァテラ」
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117話「職」




 ということで、俺たちは記憶を取り戻すことをちょっと後回しにしつつ、誰かのために困っている人を助ける善人のように生きることに決めた。だが、ここで一つ問題が浮上した。


 「いったいどうやって人助けをすればいいのか?」


 「いったいと言っても、そこら辺に一人や二人くらいいるじゃろ。」


 「それはそうかもしれないけど、自分で声をかけながらやっていくっていうのはあまりにも効率が悪いんじゃないか?」


 「人助けに効率とな、」


 「探している間は人助けできないだろ?」


 「たしかに。」


俺の言葉にエルザードは深く納得してくれた。それに、困っているように見えて実は困ってないなんてことなんてあるにはある。だから、本当に困っている人を助けるように動きたい。


 「そうだ。さっき、思ったけどお金がないと何もできない。それと身分証もだ!」


 「身分証?」


 「あれがないと俺たちはいつまでも名もしれない余所者だ。それこそお尋ね者と市民の境目とかいう複雑な立ち位置だ。」


 「むむ、誰かに追われる生活は面倒じゃな。」


 「盗み聞きしたけど、お金があれば発行できるらしい。」


 「して、我らの全財産は?」


 「ない。」


 「なんということじゃ……」


 「だからお金も稼がないといけない。さもないと人を助けることもできない、信用できない奴に背中なんて任せられないだろ?」


 「そうじゃな、我ならぶっ飛ばしとるぞ!」


 「でだ、どうにかして人助けをしながら稼げる職を探さないと。」


 「人助けで稼げば良いのでは?」


 「まさか、助けた相手から金取るってわけじゃないだろうな?」


 「いやいやそうじゃない!いや、そうでなくもないか、実はのさっき(盗み)聞いたのじゃ、どうやら人助けをしながら金を稼げる仕事を!」


 「本当か?どんなだ?!」


 「うーん、そこまでは流石に聞けんかった。」


 「なら、調べてみるか。流石に人間のことよりかは聞きやすいだろう。」


ということで、俺たちはその人を助けながら職業として成立しているものに関して聞き込みをしていった。エルザードの感じ的に定職じゃないと思ったので、できるだけアグレッシブそうな人たちに声をかけて回った。


そして


 「どうやら、冒険者という職らしいな。しかも大半の人間がこの職業に就いとるらしい、」


冒険者。人助け以外にも魔物の討伐や収集、護衛。など幅広い雑務をこなす仕事らしい。が、中には危険な仕事もある。しかしほとんどが人を助ける仕事になっていることは確かだ。


依頼をこなして、それ相応のお金をもらう。俺たちの目標にぴったりな職業だ。


 「ふふ、人助けをして生きるならばお金を必要じゃ、その冒険者とやらになってみるか!」


 「あぁ!」


 「ピー!」




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