正式な告白
「まずはお疲れ様。今日も仕事大変だったわね?」
「はぁ…。いつもの事ですけど今日は何の用件ですか?」
「あら、随分ドライね?貴方に話しておきたい事があって‼」
「何ですか?」
「貴方、彼女いるのかしら?いないなら私と付き合って欲しい。」
「え…。??」
「ひかる先輩の突然のジョークに状況が全く掴めないんですけど?」
「貴方の事好きになったの。プライベートよ?勿論。」
「部下との恋愛御法度な訳じゃないんですが…。」
「まぁ、良かったよ。留土羅に彼女いなくて。あれ?何か不服そうね?私じゃ駄目?」
「そう言う訳ではないですけど、心の準備が出来ていなくて。」
「不意討ちは私の必殺技なの。じゃ、返事はOKって事で。」
「半強制的な落とし方ですけど…。」
「でも正直に言って歳上の女って許容範囲なの?」
「10歳位までなら上も下も許容範囲内です。」
「じゃあOKなのね?」
「そうですね、勿論人間性も大事な要素ですけど…。」
「それに言っておきますが、俺恋愛経験多くは無いですから。」
「そんな事よりフィーリングが大事だから。」
「凄く説得力ありますね?で、何て呼べば良いですか?」
「ひかる…。が良い!」
「分かりました。じゃあ自分はアーノルドで。」
「阿野留土羅なんでアーノルドなんすよ。」
「勿論プライベートの時だけ限定ね?」
「仕事中は寺川さん、阿野君で。」
「うっかりひかると呼びそうで不安です。」
「隠すつもりはないけど、そう言うスリルって良いよね?」
「ちなみになんで自分なんですか?」
「うーん、何か良いなって。フィーリング!」
「男性経験豊富そうなひかるさんだからやっぱりリードしてもらうことに成りますかね?」
「噂がどうなってるかは分からないけど、そうでもないよ?」
「そうなんですか?凄く引っ張ってくれそうな印象はあります。」
「プライベートは意外と奥手なのよ?」
「二人だけの秘密ですね?ははぁ…。」
「そうだ、居酒屋にいるんだし何か食べよ?」
「そうですね。俺もうお腹ペコペコですよ。」
こうして留土羅とひかるは正式に付き合う事になった。留土羅は未だによく現実を理解出来てはいなかったが…。




