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佐久間五十六厳選ヒューマンストーリー集  作者: 佐久間五十六


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社内恋愛のメリットとデメリット

 人が仕事を嫌いな理由はたくさんあると思うが、一理あると思ったのは好きな人といられる時間が削られてしまうと言う事である。

 留土羅もちひろと付き合っている時には、この様な考え方にとらわれていた。一刻も早く仕事を終わらせ、二人の時間を持ちたい。そう言う時に限って、仕事を頼まれたり、急な仕事が入ったりする。

 社会人と言うのは、思っている程自由な時間が無い事がこの時初めて分かった。恋人が職場にいるメリットとデメリットもある。

 メリットとしては互いのスケジュールを把握できるので、とりあえず二人のデートを計画する時にイチイチ相手方に確認が不要であったりとか、時間や予定に関してはある程度融通出来るのが最大のメリットである。

 逆にデメリットとしては、会社内で有らぬ噂話を立てられたりとか、外野がうるさくなる事や、二人で周りに気を使い一緒にいられない事等、居心地が悪くなると言う事である。そして共通の時間を持てなくなったりもして、破局の可能性が高まるリスクがある。

 上司や同僚は当然の事ながら、仕事に関係の無い事まで基本的に気を使ってくれないし、あからさまなイチャつき行為は女性社員の多い亜細亜出版では、オブラートに包まれないダイレクトな陰口が待っている。結局御忍びで二人で過ごさざるを得ず、パッションや己の気持ちはその時しかぶつけ合う事が出来ずに、こうした外的要因に振り回される事でペースを乱してしまうのも、社会人特有の恋愛体質だと思う。

 留土羅とちひろは好き合って付き合っていたはずなのに、いつの間にか二人とは全く関係の無い外野に振り回される事になってしまう。と言う事もままある。ただ、今の所留土羅とちひろは上手くやれているようだ。

 と言うのも、ちひろは中途入社であり、立ち回りに苦労している為、自分の評価を落とす様な行為はしたくない為、留土羅にそれを伝えていた様である。その辺の所が留土羅には完全には分かっていなかったが、久しぶりに出来た彼女だけに、大切にしようと思う心が彼を従順にさせていた事は間違いないだろう。

 そんな二人であったが、優位性や主導権を握り締めていたのは、ちひろであった。年下の彼女と付き合うのは初めてだった留土羅は、ちひろとの恋愛で新しい分野としての彼女は新鮮に映ったし好印象を持ったのであった。

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