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佐久間五十六厳選ヒューマンストーリー集  作者: 佐久間五十六


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高校生活最後のイベント

 秋といえば学園祭のシーズンであろう。高校生ならば文化祭と言う規模であろうか。青龍は体育祭とか文化祭では人一倍入れ込むタイプのムードメーカーであった。学校では各クラスに一人はいるあの盛り上げ君である。

 あすなろ高校では各クラス単位で教室を使うか他の場所を使うかを決めて、一つの事をやると言うどこの高校と変わらない、普通のスタイルの文化祭を毎年行っていた。

 その名はあすなろ祭。あすなろ祭は、青龍達にとっては受験前最後のイベントであり、思い出作りに精を出す者も多い。優秀なクラスには大量のお菓子とジュースが景品としてもらえる。まぁ、それを目当てに張り切る食いしん坊も中にはいる。

 青龍のクラスは青龍と奥野が指揮を採り、水菜美のクラスは川合京子と三船太陽が指揮を採る事になった。三船太陽はサッカー部のエースストライカーで、あすなろ高校が初めて県ベスト4に進出した立役者である。

 例年あすなろ祭の準備は10月上旬位からである。約1ヶ月間放課後は皆勉強もせず、あすなろ祭の準備に忙しくなる。勿論、下校してからは頭を切り返て家や塾等でガッツリ勉強する。その辺りの調整は彼等も右左の分からないガキではない為自分達でやる。当然青龍と水菜美のデートの時間も自然減する事になる。

 特に青龍に関しては、進路も定まっていないのにクラスリーダーであり、あすなろ祭の準備で大忙し。となると、付き合いだしたばかりではあるが、愛が冷めてしまうのも無理はない。

 しかし、高校生活最後のあすなろ祭に青龍が燃えない訳はない。それは水菜美もよく分かっていた。1ヶ月の辛抱なら待てると二人は話さずも見透していた。ところが、これまたよくある話で、文化祭等で急接近する異性と言った存在がいる可能性は、否定出来なかった。こうしたイベントを機にカップルになるケースは少なくない。長続きするかしないかは別にして、イベントが結びつける縁があるのは事実。青龍も水菜美も大丈夫だろうとタカをくくっていたが、その迫り来る恋の火種は思わぬ所に転がっていた。

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