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佐久間五十六厳選ヒューマンストーリー集  作者: 佐久間五十六


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青春時代の経験

 未来の描き方なんて、高校生のガキに分かるはずがない。そう言う意見もあるかもしれない。社会の洗礼を受けていないヒヨッ子が何を言うのかと。

 しかし青龍はそうではないと思っていた。自分流のやり方で、未来について悩んでいたし、未来について真剣に考えていた。誰もが一度は経験する青春がそうであるように、大人が思っている程ぼんやりしてはいない。

 時に叶わぬ恋をし、青春を謳歌しながら、進学や就職で悩む。未来図を描くのは大人より下手なのは事実。それでも彼等は彼等なりの未来図を持っている。現実社会の厳しさを理解しつつも、どうすれば自分の生きる道があるかを考えている。

 確かに収入もまともに無い親のすねかじりな部分は否定出来ない。だからといって、彼等をガキとひとくくりにする判断は尚早な気もする。恋愛など、自分で食って行ける様になるまでは、やるべきではない。その意見は最もである。

 とは言え、高校生には青春を謳歌して欲しい。大人の意見など気にする必要はない。なぜなら大人も高校生の青春を謳歌して来たからである。

 青龍と水菜美にも同じ事が言える。彼等は未来図の描き方が下手なのである。だから、言葉や想いを伝えても上手く伝わらなかったり、別れを繰り返すのである。限られた時間の中で、自分は何をしたいのか分かっていないと、必ずどこかでつまづく。そう言う失敗を重ねられるのが青春時代の強みでもある。失敗しただけ大きく成長出来る。

 逆に青春時代の失敗を経験していない人間は、そのスタイルを大人になっても貫いてしまいがちになり、それはあまり良くない。人間は完璧ではない。ただ、運良く失敗しなかっただけの事かもしれない。ミスを恐れない事で恋愛にも積極的になれる。例えミスをしても、そのダメージを引きずらない耐性が出来る。そう言う失敗を青春時代にすべきなのである。

 とは言え、結局大人になっても恋愛の本質は変わらない。時間と金に余裕があるだけで、恋愛の何たるかは全く同じである。青春時代の経験は社会に出てからも役に立つものであると言える。

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