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佐久間五十六厳選ヒューマンストーリー集  作者: 佐久間五十六


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ケルスミーロのプライド

 ゴードゥロア国王から次の対戦相手の通達があったのは、2回戦終了後2日後の事であった。ここは順当に第2騎士団長ケルスミーロとの対戦が決定した。

 初戦で顔合わせする事になっていたが、直前でのエントリー変更は酷くケルスミーロのプライドを傷付けた。

 「主君(ゴードゥロア国王)は何故私をエントリー変更したのか?」

 その疑問でケルスミーロの心の中は、モヤモヤしていた。とは言えここで負ければどうしようもない。ミカツェルリア王子は確かに強い。とは言えゴードン王国騎士団No.2のプライドをかけた闘いである。負ける訳にはいかない。もし自分が先にミカツェルリア王子と戦っていれば、プラロードは死なずに済んだ。プラロードには申し訳ないが、その怒りを主君や仲間にぶつけるのは筋違いと言うものであり、その怒りを全てミカツェルリア王子にぶつける事にした。

 そもそもがこの男がキーティア王女と結婚したいと申さなければ、こんな不毛な戦いもイライラ・モヤモヤも発生しなかったのである。

 確かにケルスミーロの言い分は正当なものである。しかしながらこの戦いの場を用意したのは主君ゴードゥロア国王である。残念ながら、主君の総意に逆らえる立場ではなく、ただ、ミカツェルリア王子と言うボンボン貴族に引導を渡してやる事しか出来ない。それならば、ゴードン王国騎士団最強の第1騎士団長の手をわずらわせるまでもない。俺が仕留める。とは言え、プラロードやムラティモスの戦いを見ていても楽な相手ではない事は分かる。それでも敗れれば待っているのは死だ。

 ケルスミーロは、近付く決戦の日を前に静かに闘志を高める事に集中していた。一方のミカツェルリア王子も後2戦で結婚の試練が終わるとは言え、気を緩める事はなく高まる感情を抑えられずにはいかなかった。2戦戦っても、まだまだ余裕があるあたりは、流石はハンロスド王国王子としてのプライドを感じるし、その辺りは実力者であると言う他無いだろう。

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