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佐久間五十六厳選ヒューマンストーリー集  作者: 佐久間五十六


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分家と本家

 分家が本家を上回る事は当然有り得る。しかしそれは、本当の意味で上回っているとは必ずしも言えない。分家はあくまで本家をベース上にしたものであり、こと商売におけるのれん分けとなると、ベースの部分は全く同じである。だから分家の売り上げが本家を上回る事はあっても、それは本家の技術ややり方で築く事が出来たに過ぎない。

 経営者は異なっても、分家は分家であり絶対に本家のオリジナリティには敵わない。田川には分家である日本マクドナルドが米国のマクドナルドを越えられる方法が思い浮かばないのであるが、恐らく分家にとって最大のライバルはお客様ではない。普通に商売をするならば、お客様は神様であると同時にエネミー(敵)でもある。

 しかしながら、分家の場合にはその構造上本家と言う高い高い壁が存在する事は変わらない。本家は本家で分家に抜かれない様にしなければいけないし、分家は分家で本家を上回ろうと必死になる。要するに本家は拉麺、分家は豚骨拉麺に例えると分かりやすい。ベースは本家も分家もベーシックな拉麺である。分家は拉麺のスープのベースを豚骨にしただけで、本家の拉麺の持つあっさり昔ながらの味には敵わない。

 しかしながら、パンチのあるこってりした味である分家の拉麺は、本家の拉麺では開拓出来ない新たな層のお客様を取り入れる事が可能である。正にそこが分家と本家の関係のメリットである。昔ながらのあっさり醤油拉麺は確かに万人受けする。しかし、分家のこってり豚骨拉麺の様なパンチ力ある拉麺を食べたいと言うお客様も一定数いる。この本家と分家の関係を拉麺に例える事で、両者が独立した関係にある事を強調しておきたい。

 確かにベースの部分は同じかもしれないが、醤油拉麺と豚骨拉麺ではプロレスと大相撲程の違いがある。これはつまり両者が独立した関係にある事の何よりの証拠ではないだろうか?日本マクドナルドは分家であるし、米国マクドナルドは本家である。恐らく日本マクドナルドと米国マクドナルドではメニューから違うだろう。水と油とまでは言わないが、マクドナルドは地域性の特徴がはっきりと表れる存在感のあるハンバーガーチェーン店なのである。

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