早さと正確性
ミスがあってはいけない。追求するのは正確な早さである。それは高次の次元にあるハイレベルな課題である。しかし、マクドナルドはそれをいとも簡単にやり遂げている。徹底されたマニュアルと自分のやるべき事を明確にする事により、ロスを極限まで減らす事が出来ている。
勿論、1秒、2秒、時間を短縮化するのは容易い事かもしれないが、これ以上の時間短縮は、正確性を損なう恐れがある。早さは重要だが、同じ位正確性は重要である。その二つがそろって初めてお客様のニーズに応えられるのである。
早くて安くて旨い。それがファーストフード店の柱だ。そのバランスが大切なのである。バランスがとれていれば、ロスを極限まで減らす事が出来る。どんなに簡単な仕事でも、ミスやロスは無くさねばならない。とは言え、マクドナルドクルーも人間だ。たまのミスやロスは必ず出てくる。ヒューマンエラーは避けられないが、工夫次第でそれを最小限に抑える事は可能である。
そう言う工夫をしているのは、何もマクドナルドだけに限られた話ではない。企業が成長する為には、必ずいくつかの鉄則がある。部下の声を大切にする。全社員の意見を経営に反映する。など柔らかく柔軟な発想と広い視野を持つ事が重要である。それ以外にも企業が長く生き残って行く為には、鉄則がある。本書はビジネス書ではないので、あくまでマクドナルドを通して知る事の出来る経験則を導き出しているものであり、ここでは割愛させていただく。
いずれにしても、正確性とスピードは反比例してしまいがちな物であり、両立させるのは極めて難しく高度なマニュアルとクルーの育成が必要である。だがそれはミスを恐れるのとは違う。ミスが発生した時のクライシスプランを立てておけば被害は最小限に抑えられる。これは念を押して言っておきたい。




