第15話small・middle・large
マクドナルドではドリンクのサイズが3つある。S・M・Lの3サイズである。small、middle、largeの頭文字から来ている。無論、サイズが大きい程プライスは高い。これは当然の事かもしれないが、small、middleサイズはよく売れる。がlargeサイズは飲みきれない等の理由から販売数は少なめである。largeサイズはsmallサイズの2倍近くあり、日米で規格が全く違う。マクドナルド本家の米国ではドリンクのサイズが日本よりも遥かに大きい。
また、マクドナルドの看板商売であるフライドポテトもS・M・L表記をしている。食べ物やドリンクにS・M・Lを導入したのは、日本ではマクドナルドが初めてかもしれない。お客様にとっても、この3サイズがある事で、自分の用途に応じた(腹具合)物を買えるし、店側としてもドリンクとハンバーガー類のセットメニュー販売を強化出来る。
ただ、飲み物によっては、S・M・L表記をしない事もある。例えば珈琲等はサイズ表記をせず、smallサイズのみの販売である。ホット珈琲のmiddle、largeサイズなどは、需要がない。マクドナルドではアイスコーヒーをあえて控えめにする事でホット珈琲の需要を生み出している。
セットメニューではmiddleサイズのドリンクとポテトがハンバーガー類に付属され600円~700円前後で販売されている。smallサイズでは少ないし、かといってlargeサイズは飲みきれない恐れがあるからである。価格帯の一番安いsmallサイズはドリンク単品注文が望ましい。middleサイズや、largeサイズは単品注文されても利益が少ないからだ。家族連れや男性客など大人数で大量購入するお客様なら、largeサイズ販売が適切である。など、TPOをわきまえてS・M・Lのサイズを使い分ければ、もっと売り上げは伸びるだろう。
ドリンクのサイズ一つとってみても、まだまだサイズ戦略はある。largeサイズのポテトとドリンクは、THE・マクドナルドと言え、最早ファーストフード店と言う概念を超えているかもしれない。だとしても、largeサイズ商売にも一定程度の存在価値はある。それが無ければそもそも販売していないのであるが、世の中にはlargeサイズでも足りないと言う大食い人間が沢山いる。そうしたお客様の為にも、largeサイズは必要なのである。
言わばS・Mサイズを際立たせる為のlargeサイズと言っても良い。smallサイズやmiddleサイズに比べれば、売り上げは劣るかもしれないがlargeサイズの必要性は、largeサイズがある事でsmallサイズやmiddleサイズを輝かせる事が出来れば、それはそれでありなのである。




