商人の腕の見せどころ
日本のマクドナルドでは水は、無料なのにも関わらず、ソフトドリンクで提供されるカップに氷まで入れてくれる。コスパから言えば容器や氷や水は省いた方が良い。それをしないと言う事は、何かこだわりがあるのかもしれない。
これは田川の持論だが、たかが水されど水なのである。無料サービスの水にさえ全力を注げなければ、本来のハンバーガー類にも最大限のパフォーマンスを見せられないのではないか?と言う事である。そう。マクドナルドのクルーにとっては、商材全てに全力のパフォーマンスをしなければならないと言う宿命を持っているのである。
とは言え、マクドナルドのクルーにとってはパフォーマンスの一環に過ぎないのである。世界のどこで何を食べても、徹底的に計算され尽くしたマニュアルで同じ味を引き出す。地域差はあれど基本的な理念は同じである。
水資源の豊富な日本だからこそ、それがいつしか当たり前の習慣になっていて、飲食店で出される水にお金を取らないのは海外では考えられない常識になっていた。地球環境の恩恵によって、経営出来る事を、マクドナルドはアルバイトクルーにまで、徹底的な指導をしている。
マクドナルドグループにとってサービスとは、気が付かない所にまで、神経を尖らせるのがサービスとされる。だからこそ水とスマイルは0円なのである。マクドナルドの商材を買ってくれたお客様に感謝を示すのがマクドナルドのスマイルである。とは言えスマイルについては後にじっくりと語らせて貰う事にする。
日本のマクドナルドらしい水とスマイルは無料のサービスである。タダ程高い物は無いと言うが、確かにその通りかも知れない。ハンバーガー類やフライドポテト等を腹一杯食べれるくらい適度に裕福な人間は、幸せかも知れない。まぁ裕福さも行き過ぎると人は堕落して行く。逆に貧しすぎても、成長出来ない。程々の豊かさのシンボルがハンバーガー類なのかもしれない。
日本人がおにぎりを食べる様な感覚で米国人はハンバーガー類を食べる。逆輸入で米国の人達がおにぎりを片手にする日が来るかも知れない。水とおにぎり。相性は抜群である。それはさておき、水の提供に対する姿勢からマクドナルドの商売に対する本気度が伺えるのだ。儲けにはならないが、どこまでサービス精神を発揮出来るか。そこはマクドナルドに限らず、商人の腕のみせどころであり、本領を発揮する所なのである。




