プライドにメスを
田川は店長と言う立場上、現場の事には責任を持てるが、提供する商品についての口出しは出来ないし、商品開発は本部のプロが行っている。ただ、チキンマックナゲットに関しては、もっと他にも売り方があがると思う事はある。
単刀直入に言うと、ソースの種類をもっと増やすべきだと思っている。と思っているのは、本部のプロも理解していて、色々なソースを試している。お客様の声を聞く事も必要であろう。意見箱等を活用してみるのも良いだろう。
田川はマヨネーズテイストのソースを食べてみたい。パウダーソースにする事でゴミを減らすも検討され実施されたがあまり定着しなかった。
こう言った現場でのこうした方が良いと言う意見は多々ある。商品開発部は新たな商品を作る時だけではなく、既存のメニューを改造する事で現場の声やお客様の声を反映させている部分もある。と言うのは、あくまで田川松雄の個人的見解である。現場ならではの現場だからこそ分かる現実と言うのもある。
それを活かさない手はない。プライスを上下させる事も戦略ではあるが、既存のメニューに一手間加える事も、立派な戦略だ。チキンマックナゲットのソース一つをとってみても、バリュエーションは無限大にあるのである。
既存の大ヒットメニューに手を加えたくないと言う事がプライドになっているのかも知れないが、そこにメスを加える事でもっと売り上げを伸ばせる要素は眠っている。かもしれない。もしアレンジメントが不発に終ったとしても、また元に戻せば今まで通りに商品は売れる。
即ちリスクがないと言う事になる。多少のコスト増は致し方無いが、大当りホームラン級の商品の開発はギャンブルみたいなものである。新商品も大切だが、飛躍の可能性を一番感じているのは、現場である。その声を反映させない手はないのである。現場でお客様の飲食状況をよく見ている現場にしか分からない事が確実にあるはずなのである。




