老若男女を問わず
マクドナルドに勤めたクルーならば、誰もが一度は冷凍された芋を高温の油に入れて、金属製のトレイに引き上げると言う、マックフライドポテトの調理に携わった経験があると思うが、その作業にもきちんとマニュアルが存在している。ポテトを揚げる時間から、塩の量まで全ての工程がマニュアル化されている。
そうする事で、誰がいつどんな状況下で作っても、同じ質のマックフライドポテトが完成するわけである。クルーには完璧なマニュアルに従い行動する事が求められる。無論、それはマックフライドポテトに限った話ではない。ハンバーガー類もフラッペもナゲットもこだわりの珈琲も、統一されたマニュアルに従い作られている。そうやって、味の質を均一化させている。
確かにあの店では旨かったけど、あっちの店が不味かった等と言う様な話は聞かない。そんな事があってはマクドナルドの看板に泥を塗る事にもなりかねない。マックフライドポテトの一本一本にまで行き渡ったマニュアルだからこそ、マクドナルド足り得るのである。そして、同じマニュアルで仕事をやるからこそ、クルーの仕事のスピードは、日進月歩で上がるのである。
これはファーストフード業界にいる以上は、求められるスピードも避けられない。スピードと言う最重要項目を満たす上で、完全マニュアル化は、よく考えられたシステムである。俗世間ではマニュアル通りにしか動けない人間は、融通の利かない人間として敬遠される。
しかし、ファーストフード店特にマクドナルドでは少なくとも、マニュアル人間は重宝される。規範的な人間にとって、これ以上の職場はないだろう。ファーストフード店のクルーにも適性はあるのであると感心しているのである。マックや関西地域ではマクドと言う愛称で、日本全国どこにでもあるマクドナルドは家の近くに無い、と言う人がいる位にメガ成長した、ファーストフード業界でも指折りの唯一無二の企業である。
長らく愛されて来るには味、価格、サービス、スピード、どれが欠けても駄目だろう。老若男女に愛される様に様々なサービスを提供しているマクドナルドは、これからも日本全国のマクドナルド愛好家だけでなく、様々な人達の胃袋を満たしてくれる存在であり続けるだろう。日本人には元々おにぎりを食べる習慣の方が根強いが、その伝統を崩し日本人に、米国の肉食文化を普及させるだめ押しをしたのは、マクドナルドの日本進出が大きかったのかも知れない。




