第4話フライドポテト
マクドナルドにとってハンバーガー類とフライドポテトは、販売の要の柱である。特にフライドポテトは、マクドナルドこだわりの代名詞とも言える。作り方は詳しくは企業秘密なので分からないが、ハンバーガーを食べないベジタリアンの人や宗教上の制約もなく人気の看板商品である。ジャガイモが嫌いな人はともかく、マックポテトはマクドナルドに行けば必ずオーダーする商品であろう。腹もちも良いし、食べ方も様々だ。勿論、そのまま食べても美味しい。
日本人は建国以来、いも類の世話になっていると言っても過言では無いとも言える。先の第二次世界大戦時には、厳しい食糧事情の中で主食である米の代替品として、さつまいもやジャガイモを食べて飢えをしのいだ歴史がある。現代人の食卓に芋類は不可欠だ。商業用にジャガイモに目をつけたのは、ポテトチップス等の菓子類よりも、ファーストフード業界の方が早かった。と、ジャガイモが世界を席巻する商材となったのは、戦後の事であった。
マクドナルド以外のファーストフード店も右に習えで、フライドポテトを提供しているが、残念ながらマクドナルドのフライドポテトには遠く及ばない。味付けはシンプルな塩のみで、細長く(短いものもある)病み付きになる。とは言え、やはりマクドナルドにとってのフライドポテトは、あくまでハンバーガー類の左腕つまり、引き立て役でハンバーガーよりも目立つ様な商材とは捉えていない。
マクドナルドのマックフライドポテトの真骨頂は、引き立て役としてNo.1だから良いのであり、フライドポテト単品を売ろうとはせず、ハンバーガー類やドリンクとセットで売るセット販売戦略を取っている。調和を乱さず旨い。それがマクドナルドのマックフライドポテトである。塩味以外のフレーバーを取っていた時期もあったが、大成功とはならなかった。裏を返せばポテトは塩味以外にはハンバーガー類とのバランスは取れないのかもしれない。
ハンバーガー類を引き立てる最高のサイドメニューである事は間違いないが、マックフライドポテトに死角はない。自信はマクドナルドのクルーはあるし、自信があるから売れているのである。ポテトに実力がなければ、ハンバーガー類を引き立てるのは難しいだろう。何よりも世界中にいるファンの支持は得られないのである。こだわり抜いた素材と厳選されたマクドナルドのマニュアルだからこそ、万人受けする万人の為のフライドポテトを提供出来るのである。




