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佐久間五十六厳選ヒューマンストーリー集  作者: 佐久間五十六


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留土羅のスピーチ⑤

 「明日の事を分かる人はいない。だからこそ楽しみや不安がある。でもこれだけは言える。けがれなき心があるから、私達は疑う事なく明日へ向かう事が出来るのだ。そっとちゅっと…。は妻と喧嘩した時に作ったものです。見えない未来はこれからの未来について考えた時に作ったものです。けがれなき心は、これからどんな気持ちで取り組むかを決意した時に作ったものです。私は詩人ではありませんが、結婚するにあたりこの様な詩にある気持ちになり決意したのです。これからの未来は我々夫婦にとって試練の連続でしょう。それを乗り越えて行く為には、やはり気持ちの部分が大切なのです。言葉で取り繕うのは簡単な事です。ここで美辞麗句を並べるのも楽な事です。しかし、そうではなく本音の部分として持っている自我に従い生きる必要があるのではないかと私は考えます。確かに結婚と言うイベントはおめでたい事であり、こう言う場で言っていい事では無いのかも知れません。人生が綺麗事や定理法則だけで乗り越えられないのは、先ほどから述べている事であります。とまぁ、何を話せば良いのか分からず、長々と偉そうに語りましたが、それでも私はしっかり一家の大黒柱として家庭を支えていく次第であります。どうもありがとうございました。」

 留土羅がスピーチを終えると、式場からスタンディングオベーションをうけた。拍手喝采なりやまない拍手に留土羅も驚いた。すると胸からこみ上げるものがあり、涙が出そうになったが、ここはこらえた。会場にいる誰一人として留土羅を否定する者はいなかった。別に御世辞で拍手を送っている訳ではない。素直に感動したからこそ、手を叩いて若い新郎の誓いに心をうたれただけの事である。

 留土羅としても、つい力が入り予定より少し多めに話してしまった事を反省していた。結婚式はその後も滞りなく進行したが、無事に終わり式は成功裏のうちに終わった。二次会でも問題は起こらず、留土羅と修子は多くの人間に祝福されて、晴れて夫婦の契りを交わしたのであった。

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