留土羅のスピーチ③
前項の続き。
「困難を乗り越えてこそ、輝かしい未来を手に出来ると言うのは、鉄則であります。正直言って結婚式で何を話そうか迷いました。この様な人生観を話すばかりで、つまらない話になってしまう事を恐れもしました。それでも、自分らしさと言うものが出るスタイルは、この形しかありませんでした。自分の主張をすればそれで良いと。格好つけたがるのは、人間の悪い癖であります。見栄を張る事もそうです。それが分かっているつもりでも、全く分かっていなかったりもします。夫婦関係も同じです。お互い分かっている気になる。理解をしている気になる。そんな状況もあるでしょう。パートナーの人間の心が完全に把握出来ると思うのは、明らかな間違いです。人間の根底にある気持ちなど、本人以外は分かりません。他人同士が一つ屋根の下に暮らすのですから、それは勿論めでたい事だけとは限らないでしょう。親しき仲にも礼儀あり。と言うのはまさしくご明察。私達夫婦の生活はまだこれからですが、気を付けるべき事は互いに話し合ってみたいと思っています。そうでもしなければ、簡単になぁなぁになれかねません。これからの生活に不安がないと言うのは嘘になりますが、このめでたい宴の席でマイナスな事ばかり言うのは縁起が悪いのでこの辺にしましょう。ここで私の作った詩を3つ紹介します。」
①タイトル「そっとちゅっと…。」
また君と喧嘩をしてしまい仲直りも中途半端
傷つけあいたい訳でも愛が無い訳でもない
寧ろその逆だよきっと
愛があるからこそ熱くなるんだ
でも喧嘩をした後はいつも後悔ばかりで
何も良い事はない
やっとこれからと言う時にいつもこうなる
それはきっと二人が運命の星の元にいる
そう考えなくちゃ理由が分からない
そっとちゅっと…君のキスは二人を幸せにする
いつも傷付けてばかりでごめん
君を好きだから熱くなる
どんなに想っていてもすれ違う時もある
どれだけ相性がよくてもどれだけ好きでも
離れる事はある
それを恐れていては前には進めない
二人で一歩を踏み出す事を恐れず
立ち止まらず未来を描こう
勇気と言う武器はそう言う時に使え
こうして巡り会えたのも何かの運命
そう考えると納得出来る事ばかり
そっとちゅっと…君のキスがそれを確信させる




