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第九十六話 各ギルドマスターが薬師ギルドに来ることに

 会議が終わったので、僕達は薬師ギルドに戻る準備を始めました。


「クロノ、お母さんはアルスとカーターと会議を続けるから宮殿に残るわ」

「分かりました。お母さんも気をつけて下さい」

「クロノも気をつけるのよ」


 お母さんはそのまま宮殿に残ると言うことで、薬師ギルドに戻るのは僕とマーサさんです。

 お母さんは、僕の事をギュッとハグしてから会議室を出て行きました。


 ドタドタドタ。


「あー、クロノいた!」

「やっと会えたよ!」

「わあ。姉様、苦しいですよ」


 突然、会議室に二人の女性が入ってきました。

 スカーレット姉様とリリアン姉様です。

 姉様達は会議室に入ってくるなり、僕の事をぎゅーっと抱きしめてきました。

 流石にちょっと苦しいです。


「ほら、スカーレット、リリアン。あなた達にも勉強があるのよ。一緒に行くわよ」

「えー、ちょっと待ってよ」

「弟君成分をもう少し吸収したいよ」

「むぎゅー」


 お母さんが会議室の扉からひょっと顔を出して姉様達に注意をするけど、姉様達は僕成分を吸収するというわけ分からない事を言いながら僕の事を抱きしめていた。

 そして、暫く僕を抱きしめていた姉様達は、満足した顔でお母さんの後をついて行った。

 うーん、嵐の様な瞬間だったぞ。


「ははは、弟殿下は愛されているなあ」

「全くだわね」


 そして僕と姉様のやり取りを見ていたギルドマスター達が、微笑ましい物を見たといった感じで目を細めていた。

 あの、何でこういう時は皆一致団結するんですか?


「よし、折角だから薬師ギルドに行ってみるか」

「あんたにしては良い事を言っただろう? 他のギルドの視察も、ギルドマスターの仕事だから問題ないわね」

「ふむ、では私も薬師ギルドにお邪魔しようかな」


 更にギルドマスター達は、薬師ギルドに視察にくると言い出した。

 流石にこの後直ぐではなく昼食後に薬師ギルドにくるそうなので、僕は薬師ギルドに早めに戻って準備をする事にしました。


「他のギルドからの視察は想定されていました。準備を進めます」

「前の薬師ギルドでは、視察は来なかったですね」

「生まれ変わった薬師ギルドをアピールする、良い機会です」


 僕が視察があるとエミリアさん達に伝えると、直ぐに準備してくれる事になった。

 折角だから全部を見てもらおうという事になったので、ポーション生産の部屋やドリーお姉ちゃんの研究室も見てもらう事になりました。

 そして話は家庭教師の件に移ります。


「母上は忙しいのだから、仕方ないでしょう」

「そうだな。今は国の事に集中した方が良いと思うな」

「らいらもがんばるー!」


 ライラちゃん以外はお母さんが忙しい理由が分かっているので、特に問題なく受け入れています。

 ライラちゃんも勉強を頑張ると意気込んでいるけど、ライラちゃんはまだ小さいから遊びながらの勉強だね。

 と、ここでドリーお姉ちゃんからとある質問が。


「家庭教師って、希望は出せるのかな?」

「使用人ギルドの会長さんも来るから、相談はできると思うよ」

「私は薬草の事をもっと勉強したいの。もっと多くの人を助けたいのよ」

「うん、僕ももっとポーション作りの勉強をしたいよ。使用人ギルドの会長さんに相談してみよう」


 僕ももっと凄いポーションを作りたいので、ドリーお姉ちゃんの気持ちはよく分かります。

 使用人ギルドの会長さんなら、きっと良い答えを出してくれそうです。

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