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第九十四話 ギルドマスター会議の始まり

 そして、各ギルドマスターが集まる日になりました。

 僕は、お母さんとマーサさんと一緒に宮殿に向かいます。


「お母さん、今日は何人位会議に参加するの?」

「そうね、大体十人位かしら? 事情があって参加できない所もあるのよ」


 馬車に乗りながら、僕はお母さんと話をします。

 どんな人が集まるのか、とっても楽しみです。

 そんな事を思っていたら、宮殿に到着していました。

 僕達は、早速会議室に案内されます。


「失礼します」

「おお、クロノ殿下ではありませんか。先日以来ですな」

「その節はありがとうございました。派遣してくれた方のおかげで、とっても仕事がスムーズになりました」

「それは何よりです」


 会議室に入ると、ドアに近い所に使用人ギルドの会長さんがいました。

 ニコニコしながら立ち上がって、僕とがっちりと握手しています。

 派遣してくれた人のおかげで、本当に仕事が回るようになったんだよね。


「おお、少年か。久々だな」

「あれ? 僕にポーション作りを教えてくれた冒険者だ。何でここに?」

「それは、私が冒険者ギルドのギルドマスターだからだよ。あの子どもが大きくなったなあ」


 次に僕に挨拶をしてきたのは、僕にポーション作りを教えてくれた冒険者だった。

 まさか冒険者ギルドのギルドマスターだったなんて、とてもびっくりです。


「クロノ殿下、お久しぶりですな」

「はい。おかげさまでポーション作りも順調に進んでいます」

「それは何よりです。今後とも、よろしくお願いいたします」


 更には、商工ギルドのギルドマスターも僕の所に挨拶をしにきました。

 材料も色々融通してくれているので、本当に助かっています。

 すると、他のギルドマスターも僕の所に集まってきました。


「おっと、薬師ギルドは職人に近いからな。俺にも挨拶をさせろよ。俺は職人ギルドのギルドマスターだ」

「私にも挨拶させなさいよ。弟殿下、服飾ギルドのギルドマスターよ」

「あの、ちょっと落ち着いて下さい。順番でお願いします」


 いかにも職人って感じのおじさんと、恰幅の良いおばさんが僕に迫ってきた。

 あまりにも凄い迫力だったので、僕は思わず手を広げておじさんとおばさんを制止してしまった。

 

「弟殿下の所には、俺たち職人が作った色々なものが商工ギルドを通じて行っているからなあ」

「私達だって、今弟殿下が来ている服は私達が作ったのよ」

「「ぐぬぬぬ」」

 

 だから落ち着いて下さいよ。

 何で僕の所に挨拶しにきて、睨み合いをしているんですか。

 周りの人も、ちょっと呆れているよ。


「はいはい、そこまでにして頂戴ね。私は家庭教師ギルドの会長よ。家庭教師が必要でしたら、是非利用して下さいね」

「あ、はい。宜しくお願いします」

「「なに抜け掛けしているんだよ!」」

「あはは……」


 そして、他のギルドマスターが僕に挨拶をしようとすると、職人ギルドと服飾ギルドのギルドマスターが他のギルドマスターに向けて吠えていた。

 うーん、この二人は仲が良いのか悪いのかよく分からないなあ。

 お母さんもマーサさんも、この二人を見て思わず苦笑していました。

 今日の会議は大丈夫かなと、ちょっと不安になったりしたりして。

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