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第八十二話 不審者の捕縛

 時間が進むにつれて、広場に人々が集まってきて段々と賑やかになってきました。


「くろのにーに、おかーさんはまだ?」

「お母さんは、宣誓式の直前になってから来るって。まだ来ないよ」

「そーなんだ」


 少し暇を持て余しているライラちゃんがお母さん達の到着の事を聞いてきたけど、警備の都合上お母さんと兄様と姉様が広場にやってくるのはもう少し先です。

 ライラちゃんはステージに腰掛けて、足をブランブランしています。

 と、突然ライラちゃんがとある建物の屋上を指さしました。


「あー! わるものだ!」

「「えっ! あっ、本当だ」」


 僕の近くにいたララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんも、ライラちゃんの指さした方角を見て何かを確認した様です。

 広場に面した建物の屋上に、確かに数人立っていました。


「はあ、馬鹿な連中がいたわね。ゴレスとドリーとゴードンちゃんとライラちゃんは、ここに残ってね」

「おう、ここは任せておけ」

「アンナお姉ちゃん、気をつけてね」


 空を飛べるララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんと共に、身体能力抜群のアンナお姉ちゃんが屋根伝いに建物の上を駆け抜けて行きます。

 ライラちゃんは空を飛べるけど、流石に戦闘には参加できないよね。


「な、何故ここが分かった?」

「くそ、撤退、ぐはぁ!」

「ぶげら!」


 おお、アンナお姉ちゃんとララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんの奇襲攻撃で、不審者は完全に無効化されたぞ。

 流石お姉ちゃん達だなあ。


「えっと、探索したら、あそことそこの建物にも不審者がいます」

「よし、直ぐに捕らえるぞ」


 ドリーお姉ちゃんの探索魔法でも不審者を確認したので、巡回でも一緒だという兵が建物に向かいます。

 やっぱり人が増えてくると、不審者もやってきたなあ。


「ライラちゃん、広場にいる人に悪い人はいる?」

「うーんとね、大丈夫!」


 幸いにして、ライラちゃんチェックで広場にいる人は問題ないそうです。

 となると、まだまだ不審者はこれからやってくるのかな?

 と、ここでアンナお姉ちゃんとララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんが戻ってきました。


「お姉ちゃん、おかえりなさい」

「ただいま。何だか変な魔道具を持っていたよ」

「危ない物らしいから、兵隊さんに預けてきたよ」

「後は弓矢も隠してあったわ。遠距離攻撃を仕掛けるつもりらしいわね」


 ちょっと呆れた感じで、お姉ちゃん達は話をしてきました。

 遠距離攻撃を仕掛けるということは、近距離攻撃も仕掛けてくる可能性もありそうです。


「しかし、馬鹿な連中もいるんだな。弟殿下に喧嘩を売るとはな」

「ああ、そうだな。過保護な兄と姉がいるのに、どうやったら攻撃できるんだよな」

「もしかしたら、式典が始まる前に全員捕まるかもな」


 広場では、僕に喧嘩を売る馬鹿がいると口々に話されています。

 ま、まあ、確かにお兄ちゃん達とお姉ちゃん達は、ちょっと過保護な所はあるよね。

 という事で、式典前に現れた不審者は全て捕まりました。

 後はお母さんと兄様と姉様がやってきて、式典を始めるだけです。

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