第八十話 明日の宣誓式の準備
そして、宣誓式が明日に迫ったので、僕達は宮殿に泊まる事になりました。
服装合わせもあるので、僕達はそれぞれ衣装のに着替えてチェックしていきます。
「うん、クロノも見違えたわ。とても格好いいわよ」
「ありがとう、お母さん」
僕は王族として参加するので、ちょっと豪家な衣装を着ます。
青を基調として、色々な刺繍が施されています。
髪もちょっとセットされていて、何だか変な感じだな。
僕の姿を見て、着付けをしてくれたマーサさんはとても良くできたって表情です。
「お母さんもとても綺麗な衣装だね」
「そう? ありがとうね」
お母さんも王太后様として出席するので、とても豪家なドレスを着ている。
髪もセットしてあるけど、元王妃の様なケバケバしさは一切ない。
あの元王妃は、香水もキツかったよなあ。
「弟くん、着替え終わった?」
「私も入るね」
僕が衣装合わせをしている部屋に、スカーレット姉様とリリアン姉様が入ってきた。
あの、姉様、僕まだ返事をしていなかったけど。
まあ言っても無駄かなと思ったので、そのまま話を続けます。
「姉様達はピンクのドレスなんですね。とても似合っていますよ」
「本当に? ありがとうね」
「お母さんも、クロノも、良く似合っているよ」
お互いに衣装を褒めているけど、姉様達はとても可愛らしいドレスを着ている。
ティアラも身につけていて、本物のお姫様に大変身だ。
いつもは活発なイメージがあるけど、今は清楚なお嬢様って感じだ。
そして、姉様達がこの部屋にやってきたとなると、恐らく他の人達もやってくるはずです。
「くろのにーに、きがえおわったよ!」
ほら、やっぱり部屋に入ってきた。
ライラちゃんを先頭に、この前お母さんから貰った騎士服を着た孤児院のメンバーがやってきます。
髪型もビシッと決めています。
因みに、ライラちゃんとララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんは、騎士服を着た状態でも空を飛べる様に羽が出ています。
「うん、皆は何か騎士服を着ているけど、髪も整えるとまた印象が違うね」
お母さんも、着飾った皆の事を嬉しそうに見ています。
これなら、孤児院のメンバーが式典に参加しても全く問題ありません。
因みに騎士服を着ているけど、ゴレスお兄ちゃん以外は剣とかは持っていません。
格闘タイプだったり魔法を使ったりと、剣以外の武器を使う人が多いんだよね。
「お母さん、これで僕達の準備は完了?」
「そうよ。私達はこれで準備完了よ」
衣装のサイズ合わせも終わったし、僕達はこれで準備完了です。
アルス兄様とカーター兄様は最終打ち合わせで忙しいので、僕達だけで夕食を食べる事に。
折角の衣装が汚れてはいけないので、普段着に着替えてから夕食にします。
孤児院の皆もテーブルマナーを勉強したので、無難に食器をしています。
「くろのにーに、とってもおいしいね!」
「そうだね、とっても美味しいね」
ライラちゃんは、いつも通りに美味しそうにご飯を食べています。
ライラちゃんはまだ三歳だから、テーブルマナーとかは関係ないもんね。
侍従に切ってもらったお肉を、フォークに刺しています。
そして、夕食後は就寝なのですが、僕の部屋とスカーレット姉様とリリアン姉様とお母さんの部屋に分かれて寝ます。
僕の部屋では、ゴレスお兄ちゃんとゴードンお兄ちゃんが一緒に寝る事になりました。
「クロノ、いよいよ明日だな」
「うん、ちょっとドキドキするよ」
「クロノ、頑張ってね」
ベッドに入りながらゴレスお兄ちゃんとゴードンお兄ちゃんと話をしたけど、明日の事を少し話します。
僕は明日の事でドキドキしているけど、実はもう眠いんです。
ゴレスお兄ちゃんとゴードンお兄ちゃんと話しながらも、僕はいつの間にか眠ってしまいました。
明日はどんな一日になるのかな?




