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第七十三話 みんな活動開始!

 翌日朝も宮殿で朝食を食べてから動き出します。

 ちょうど騎士服を着ているので、アンナお姉ちゃん達はこのまま巡回に向かうそうです。


「今日は私も皆さんに同行しますわ!」


 ここで、アンナお姉ちゃん達に助っ人が登場。

 騎士服をビシッと着こなしたステラさんが、巡回に参加する事になった。

 剣を腰に下げていて、軽装の鎧も身につけている。


「皆さんが多くの不審者を捕まえているのを、とても興味深く思っておりますわ」

「特に難しい事はないし、私達も特に危険な事はないから一緒に行きましょうか」


 という事で、ステラさんもアンナお姉ちゃん達に同行する事になった。

 念の為に、護衛として近衛騎士も一緒について行くそうです。


 僕達も屋敷に戻ろうとした所、お母さんにちゃっかり抱っこされていたライラちゃんが何かを見つけた様だ。

 

「あ、おかーさん、わるいひとがいるよ!」

「あら、実はお母さんもあの人は怪しいと思っていたのよ」

「そうなんだ。おかねのにおいがするー」


 ライラちゃんが指差した方には、太っちょのバーコードヘアのおっさんが歩いていた。

 豪華な服を着て指には豪華な指輪をつけているし、如何にもお金持っているって風貌だ。

 お母さんも前から怪しいと思っていたらしいので、こっそりと名前をメモしていた。

 そして、お母さんはライラちゃんを抱っこしたままこっちを向いていた。

 

「今日はライラちゃんと一緒に宮殿を散歩するわ」

「おお、らいらあやしいひとをみつけるよ!」

「それじゃあ、私も同行します」

「ふふふ、私達も色々と頑張りましょうね」


 お母さんとライラちゃんに加えて、スカーレット姉様とリリアン姉様もやる気になっている。

 どうもライラちゃんを連れて歩いて、ライラちゃんチェックに引っかかった人をリストアップする様だ。

 お母さん達も、近衛騎士を連れて宮殿内を歩き始めた。


「行きましょうか」

「そうだね」


 僕とドリーお姉ちゃんは、お互いに顔を見合わせて屋敷に戻る事になった。

 因みに、ゴードンお兄ちゃんとマーサさんの他にティナさんも屋敷に来る事になった。

 ポーション作りの現場を見たいという事なので、屋敷にご招待となった。

 屋敷に着いて離れのポーション工房を案内すると、意外な人がティナさんの事を知っていた。


「あら、ティナちゃんじゃない。どうしたの、こんな所に来て」

「あれ? カルメンさん?」


 工房にはカルメンさんがいて、エミリアさんと打ち合わせをしていた。

 何故カルメンさんがティナさんの事を知っているのかはともかくとして、流石にこんな所っていうのは無い気がするぞ。


「祖父が内務卿をしている関係で、各ギルドに顔を出していたんです。その際にカルメンさんと会ったんです」

「そうなのよ、昔から可愛い子でね。そうか、カータ殿下の件ね。ステラちゃんはどうしたの?」

「巡回に出ています。アンナさん達が不審者を見つける所を見たいらしいです」

「ははは、活発なアンナちゃんらしいわね」


 カルメンさんは元薬師ギルドの幹部だったから、色々と情報を得ているのか。

 ティナさんの事も、この場にいないステラさんの事もあっさりと事情が分かっていた。

 

「そりゃそうと、弟殿下に伝言があったのさ。バンザスの街の治療研究所が仮稼働してな、生産が少ない生薬を作り始めたのよ」

「ありがとうございます。僕達は生薬が作れないので、とっても有難いです」

「この辺は私らに任せな。弟殿下がポーション作りに専念してくれているだけでも、だいぶ助かっているんだよ」


 バシバシ。


 いてー、ガハハと笑うカルメンさんに思いっきり背中を叩かれた。

 思わず吹っ飛ぶかと思ったよ。

 生薬が生産されるという喜びも、思わず吹っ飛んじゃった。

 カルメンさんは、今日はこのポーション工房にいる職員の様子を見ているという。

 ともあれ、僕はエミリアさんと書類整理をしつつポーション作りをしていきます。

 ティナさんは僕の書類整理を手伝ってくれたり、ポーション作りを手伝ってくれています。


「うんしょ」

「わあ、ティナ様力持ちですね」

「それ程でもないよ。あと、様つけはいらないからね」

「はい、ティナさん」


 ティナさんはスレンダーな見た目とは違ってかなりの力持ちで、大きな鍋を軽々と持ち上げていた。

 その力持ち振りは、元祖力持ちのゴードンお兄ちゃんもびっくりです。

 そして、ティナさんとゴードンお兄ちゃんも少し仲良くなった見たいです。

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