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第七十話 お母さんからみんなへプレゼント

 翌朝、僕以外の孤児院のメンバーにお母さんからのプレゼントが渡された。


「はい、お母さんからのプレゼントよ」

「わーい」


 お母さんから皆にプレゼントされたのは、それぞれのサイズに合わせた騎士服だった。

 羽があるララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんとライラちゃんの服は、羽が出るように背中に穴が空いていた。

 早速各部屋で着替えてきて、お母さんに騎士服姿を披露していた。

 でも、何でお母さんは皆に騎士服を贈ったのだろうか?


「折角の宣誓式だから、皆にも式典に参加して貰おうという事になったのよ。騎士服を着て、私の側にいる様にする事で調整しているわ」

「それなら、会場に参加する事も出来ますね。僕としても、皆が参加するのは嬉しいです」


 僕も宣誓式の時に孤児院の皆はどうするのかなって思っていたけど、お母さんが先に手を打ってくれたんだ。

 皆も式典に参加できることになって、とても良い笑顔だ。


「服も問題なさそうだし、ゴレス君とアンナちゃんとララちゃんとリリちゃんはこのまま巡回に向かってね」

「「「「はい」」」」


 という事で、ゴレスお兄ちゃんとアンナお姉ちゃんとララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんは、僕達に見送られながら馬車に乗って軍の施設に向かっていった。

 初日だけど、皆は夕方まで巡回に参加するそうです。


「じゃあ、残った人は午前中は勉強して、午後はポーション作りをしましょうね」

「「「「はーい」」」」


 屋敷に残った僕とドリーお姉ちゃんとゴードンお兄ちゃんとライラちゃんは、スカーレット姉様とリリアン姉様と共にお勉強タイムです。

 最近は礼儀作法の勉強の他にも、王国の歴史や地理の勉強も少しずつ始めています。

 僕だけでなく皆も新しい事を覚えるのは好きだから、こういう勉強もとっても楽しいです。


「あ、い、う、え、お。できた!」

「はい、良く出来ました」


 ライラちゃんは、文字を書く勉強をしています。

 紙に書かれた見本を見て、頑張って模写しています。

 お母さんも褒めるのがとても上手なので、ライラちゃんも楽しく文字を書いています。


「王国は帝国などと国境を接していて、お互いの王族皇族は交流があります」

「へえ、そうなんですね」


 僕はマーサさんに勉強を教えて貰っています。

 まだまだ基本的な所だから、お母さんでなくても大丈夫です。

 しかし帝国か、機会があったら行ってみたいな。


 そして、午後はポーションつくりです。

 人手が増えたので、午前中からポーションを作っています。

 宣誓式が近いので、僕達は万が一に備えて強力毒消しポーションを増産していきます。

 強力毒消しポーションは一日五本位が限度なので、失敗しない様に慎重に作っていきます。


「街にも順調にポーションが供給されていますね。周辺の街へのポーションの供給量も、少しずつ増やしていきたいですね」

「少しずつ増産していきましょう。王都で再開された公共工事でもポーションの需要がありますので、宣誓式が終わり次第増産できる様に計画していきます」


 強力な毒消しポーションを作り終わったら、今日の僕の秘書さんであるステファニーさんと共に薬師ギルドの運営の件で話し合います。

 実は宣誓式後に行う薬師ギルドの拡張に向けて商店街にある空き店舗を借りられる事になったので、エミリアさん達が備品購入の件で色々と動いてくれています。

 商店街の人も協力してくれていて、僕も出来るだけ商店街から備品を購入する様に指示をしています。

 準備も順調なので、宣誓式後に直ぐに動き出せそうです。


「「「「ただいまー」」」」

「おかえりー!」


 夕方になってそろそろ今日のポーション作りも終了という所で、巡回組が帰ってきた。

 早速ライラちゃんが、帰ってきた人達に突撃しに行った。


「おかえり、今日の巡回はどうだった?」

「はい、本日は三十人の不審者を捕える事ができました。旧公爵領の者と思わしき不審者も捕える事が出来ました」

「そう、それは良かったわ。何より怪我なく帰ってきて何よりだわ」


 夕食だと僕達の事を呼びにきたお母さんが、アンナお姉ちゃんと話をしていた。

 お母さんとしては、沢山不審者を捕まえた事よりも無事に帰ってきた事を喜んでいた。


「宣誓式までは、休息日を除いて巡回に参加する事になりました。お給料も出るそうです」

「街の平和に寄与しているのだから、お金は貰って当然よ。大事に使ってね」

「はい、母上」


 抜群の成果が評価されて、今日の巡回組は軍と共に宣誓式まで街を巡回する事になった。

 宣誓式まで後少し。

 平和に終わる様に、アンナお姉ちゃんとゴレスお兄ちゃんにララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんはやる気満々の表情でいた。

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