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第五十九話 ポーションの作り方は特別?

 次は、実際にポーション作りを見て貰います。

 薬師ギルドでどうやってポーションを作っているかは分からないけど、僕達は僕達のやり方でポーションを作って行きます。

 ここからは、ドリーお姉ちゃんと僕がお姉さん達に説明を行います。


「では、ポーション作りのやり方を説明します。あくまでも僕達が行なっているポーションの作り方です」

「きちんと品質テストはパスしていますし、成分は全く問題ないですよ」

「「「はい」」」


 先ずは、いつも通りに井戸水を沸騰していきます。

 井戸水は、力持ちのゴレスお兄ちゃんとゴードンお兄ちゃんが運んでくれます。


「水は一度沸騰するんですね」

「はい、衛生の為に沸騰します。ここの井戸水は綺麗なのですが、念には念を入れていきます」


 シエラさんが質問してくるけど、沸騰させた水を使えば衛生的にかなり良くなる。

 ポーション作りでも水を沸騰させるけど、僕達は更に手を加えています。


「次に薬草のアク抜きを行います。アク抜きをする事で、苦味の少ないポーションができます」

「薬草はそのまま軽く湯掻いて、毒消し草は軽く切ってから湯掻きます」

「「「はあ……」」」


 お姉さん達はポーションとかが苦いのが当たり前だと思っているのか、何しているんだろうといった表情で僕達の工程を見ています。

 でも、アク抜きをすると、本当に味が変わるんだよね。


「そして、今度は薬草から有効成分を抽出する為に、鍋で煮ていきます。毒消し草は煮ちゃうと上手く有効成分を抽出できないので、沸騰させた水に入れて火をかけないで余熱で有効成分を抽出します」

「私達が扱っている薬草は種類が少ないので、この方法を使っています。もし別の薬草を扱う場合は、研究して良い方法を探します」

「お二人とも凄いですね」

「ギルドでは決まった作り方などなくて、ただ単に薬草を煮込んでいるだけだと聞いています」

「薬草の種類によって、作り方を変えているなんて」


 どうすれば良いポーションが作れるか、僕とドリーお姉ちゃんは色々と試行錯誤しながら作ったからなあ。

 僕達のポーションの作り方を見てお姉さん達がびっくりするのも、なんとなく分かります。

 そして、数分たてばポーションは完成。


「いいよー!」

「うん、葉っぱの成分が溶け出しているね」

「私も何となく分かる様になったわ」


 ライラちゃんの合図もあり、僕とドリーお姉ちゃんも鍋の中を確認します。

 ドリーお姉ちゃんも魔法の訓練のお陰なのか、葉っぱの魔力が鍋に溶け込むタイミングが分かる様になってきました。


「僕達は魔力を感知する事ができるので、葉っぱの中にある成分や魔力が十分に溶け込むのを確認しています」

「成分が十分に溶け出しているので、品質には少し自信がありますよ」


 後は鍋の中身を濾して、冷ましたら空き瓶に詰めて完了です。


「わあ、綺麗な色ですね」

「薬師ギルドのポーションは、もっと薄い色でした」

「それに全く苦くない。本当に凄いポーションです」


 瓶詰めしたポーションをお姉さん達に見てもらったが、薬師ギルドのポーションとはだいぶ違うらしくかなり好評だった。

 特に苦くないのが一番の高評価だった。

 確かに昔試しに飲んだポーションは、めちゃくちゃ不味かったな。


「これだけ色々とポーションの事を研究されているのに感動しました」

「もしかしたら、ポーションを充填する事などはもっと改良できるかもしれませんね」

「いずれにせよ、私達ももっと頑張ろうと思いました」


 お姉さん達もポーション作りに興味を持ってくれた。

 改善案も出してくれそうなので、これからもっともっと良い方向に向かっていけば良いなあ。

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