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第三十三話 今後の方針

 朝食を食べたら、僕は近衛騎士の護衛を受けながら馬車で宮殿に向かいます。

 因みに昨日一緒だった男爵様は、忙しくて宮殿に泊まったんだって。

 昨日急に体制が変わったのもあって、まともに働いている人達は相当忙しそうだな。

 それも今までキチンとしてこなかった貴族や関係者のせいだよね。


 そんな事を思いつつ、宮殿に到着。

 すると、直ぐにとある会議室に案内された。


「クロノ殿下、ご到着されました」

「失礼します……」

「クロノか、よくきた」

「クロノ、こっちだ」

「あ、はい」


 うお、会議室に入ってびっくり。

 兄様だけでなく、何だかとっても偉そうな人が沢山いるよ。

 カーター兄様が自身の席の隣を指差して手招きしている。

 と、とりあえず先ずは席に座ろう。


「さて、これで役者が揃ったな。クロノ、来たばっかりでよく分からないと思うが、ここにいるのが新しい閣僚に主要な貴族だ。勿論、閣僚には留任もいるがな」

「閣僚の方なんですね。何だか凄みがあったので、もしかしたらと思ってました」

「いきなり全員の名前を覚えろってのは無理だからな。後で名簿を渡そう」


 アルス兄様から簡単な説明があったけど、直ぐには閣僚の名前は覚えられないなあ。

 名簿を貰ったら、後で見返そう。


「先ずは昨日捉えた者どもの事だ。水面下で色々な事を計画していた様だ」

「簡単にまとめると、王妃はアルス陛下の王位継承後に国威発揚を狙って隣国との戦争を計画していた。宰相は私が王位につけなかった場合は、国を隣国に売り渡すつもりでいたようだな」


 いきなりアホらしい調査結果が発表された。

 隣国に喧嘩を売るか身売りをするか。

 どちらにしても、王妃と宰相はまともな事を考えてなかったのか。

 

「既に押さえてある犯罪の証拠だけでも凄いものなのだが、これから更に色々なものが出てくるだろう」

「その為に、先ずは警察権の強化を兼ねて軍の強化と再編にあたる」


 外国がどんな動きをしてくるか分からないけど、少なくとも国内の安定の為には治安維持が絶対だ。

 今は、軍の強化はやむを得ないだろうな。


「昨今の食糧事情改善の為に、開墾の奨励と輸送路の整備を行う。できれば公共事業にして、職のない者への支援としたい」

「貧困層への支援も必要だ。可能なら王都の拡張計画を立てて、スラム街を一掃しなければ」

「税制も変えなければならない。ただ、一気に税制を変えるのはリスクもあるので、段階を踏まないとならないな」


 流石は兄様だ。

 貧しい人の対策も考えてくれている。

 あざといと思う人もいるかもしれないけど、地位を固めるのにはその位はしないと。


「直ぐに出来る事とできない事もある。ただ、住民は国への反感をかなり持っているので、早急に対応しないとならない」

「王妃や宰相の様に弾圧や無理矢理抑えつけるやり方では、必ず統治は失敗するだろう。済まないが、クロノの力を借りる事になる」

「僕の力、ですか?」


 おっと、カーターお兄様から僕へのご指名だ。

 一体何だろう?

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