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第百十七話 新しい年になりました

 こうして、薬師ギルドマスター、勉強、炊き出しなどを順番に行っていたら、季節はいつの間にか進んで新しい年になりました。

 とにかく忙しかったので、何だか怒涛の一年でした。

 僕も、いつの間にか六歳になっていました。

 僕は王宮に行って、新年の謁見に参加しました。

 僕は王族なので、カーター兄様、スカーレット姉様、リリアン姉様、お母さんの次に並びます。


「皆のおかげで、こうして無事に新年を迎えることができた。まだまだ国を良くしていく道半ばだ。これからも、皆とともによりよい王国にしていく覚悟だ」


 アルス兄様が貴族に向けて話をしていますが、王国もちょっとずつ良くなってきた感じがします。

 なので、これからもより一層頑張らないといけないね。

 そんな中、あることが発表されました。


「今年の春に、私とステラ、カーターとティナの結婚式を執り行う」

「「「アルス陛下、カーター殿下、おめでとうございます」」」


 元王妃の実家の反乱もあったので、結婚式を一年延ばしたそうです。

 あと、できるだけ費用を掛けないようにするために、合同結婚式を行うことになりました。

 もちろん、僕も姉様たちもお母さんも一生懸命にお手伝いする予定です。

 今年は、公共事業と結婚式が大きなイベントですね。

 こうして無事に謁見も終わったので、僕は一足先に屋敷に戻りました。


「私たちも、警備やスタッフではなく普通に来賓として呼んでくれるのよね。とてもありがたいことだわ」


 屋敷に帰ってこれからの予定を話すと、ドリーお姉ちゃんが嬉しそうに話をしていました。

 僕たち孤児院の元メンバーは、僕の家族として招待してくれることになりました。

 そして、ララお姉ちゃん、リリお姉ちゃん、ゴードンお兄ちゃん、ライラちゃんには、結婚式でお手伝いをすることになっています。


「フラワーボーイとフラワーガールをやることになっているんだよね。張り切ってお手伝いしないといけないわね」

「たくさん白い花びらを集めないといけないし、やることもたくさんあるわ」


 ララお姉ちゃんとリリお姉ちゃんはふんすってやる気を見せていたけど、バージンロードを清めるという大切なお手伝いです。

 ゴードンお兄ちゃんとライラちゃんも、もちろんとってもやる気になっていました。

 国としても一大イベントだし、何とか成功に導きたいよね。


「そのためにも、私たちも巡回を強化しないとならないわね」

「宣誓式みたいに、何かあっては遅いからな」


 アンナお姉ちゃんとゴレスお兄ちゃんも、町の巡回で力を発揮しています。

 お母さんの指導を受けてからみんなとっても強くなっていて、特にゴレスお兄ちゃんはかなり強くなりました。

 でも、元孤児院メンバーで最強なのはやっぱりアンナお姉ちゃんです。

 僕はまだまだ弱いから、頑張って毎日剣の訓練をしています。


「クロちゃんは、当分は薬師ギルドマスターとしてのお仕事が中心だもんね」

「今年ようやく六歳になるもん。まだ覚えないといけないことはたくさんあります」


 ドリーお姉ちゃんがニコリとしながら話しかけてくれたけど、僕はまだ結婚とか分からないもんね。

 前世でも結婚していなかったし、王子という立場もあるから相手も慎重に選ぶそうです。

 どんな人が結婚相手になるかは、将来にならないと分からないもんね。

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