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第百十六話 久々に薬師ギルドでのお仕事

 カーター兄様が王都に凱旋しても、広場での炊き出しなどは頻度は減ったけど引き続き行うようにしました。

 スラム街の人への対応もあるけど、結構重要な情報も集まるんだよね。

 そして、街道整備なども開始したので、時々出張炊き出しも行うようにしました。

 町の人にとっても、食事があって怪我をしても治療できるというのはとても安心材料みたいです。

 更に、僕たちをモデルケースにした勉強の研究も始まっています。

 何だかんだで、とっても忙しいですね。


「すみません、暫くお任せにしちゃいまして……」


 そして、今日は久々に薬師ギルドのお仕事に専念しています。

 毎日必ず書類のチェックはしているんだけど、それでも一時間もいられない日が続きました。

 そんなしょぼーんとしている僕のことを、みんなは苦笑しながらも大丈夫だと言ってくれました。


「クロノ殿下でないとできない仕事がありますから。王族の方が作業現場の最前線に来るだけでも、作業する人にとっては安心材料です」


 エミリアさんが僕に話しかけてくれたけど、炊き出し現場に僕たちが顔を出すのも今までなかったことみたいです。

 なので、僕が前面に出て活動するのはとても有意義なことみたいです。


「それに、弟殿下がこうして頑張って働いているのを見ると、町の人も貴族は変わりつつあると思うはずです。私の知り合いの人も、弟殿下はよくやっていると褒めていました」


 サーニャさんも、もちろんシエラさんとステファニーさんもニコリとしながら頷いていました。

 ポーションはこの世界にとってはなくてはならないものなので、町の人もかなりありがたく思っているそうです。

 あと、旧薬師ギルドが不良ポーションを作ったのもあって、その反動で僕たちの作っているポーションが評価されているそうです。

 ちなみに、旧薬師ギルドの査察の時に僕を突き飛ばした元幹部は、元王妃の実家の反乱も落ち着いたのでこれから裁判にかけられるそうです。

 そして、王国直轄領になった旧バンザス男爵領から新鮮な薬草が届くようになったので、ポーション作りもとても安定していました。


「クロノ様は、とにかく大きく成長されるのが優先です。こうして薬師ギルドも順調に運営できておりますし、薬師の育成にも取り掛かっております。そのうち、ここから多くの薬師が羽ばたくはずです」


 最後に、使用人ギルドから派遣されている人がこの場をしめてくれました。

 僕も、まだまだ五歳なんだよね。

 さてさて、次は久しぶりに薬師ギルドマスターとしてのお仕事です。

 各ギルドマスター会議に出ないといけないので、僕はマーサさんと一緒に王宮に向かいました。


「確かに、弟殿下はよく頑張っているよ。町の人も、弟殿下のことを褒めていたぞ」


 職人ギルドマスターが僕のことを褒めてくれたけど、まだ小さいから王族としての仕事は出来ないんだよね。

 それでも、僕の存在はとても助かると言ってくれました。


「町の人から、様々な改良点を貰っております。使用人ギルドも、これからは教師役を増やす予定です」


 使用人ギルドマスターは、これから知識が必要になると言っていました。

 家庭教師ギルドマスターも同じことを言っていたけど、これはアルス兄様が進めている政策の影響も大きそうです。


「読み書き計算ができれば、ある程度の仕事に就くことが可能です。逆を言えば、読み書き計算ができずにいる人もたくさんいます」

「冒険者ギルドも同じだのう。弟殿下は特に冒険者に近い存在でもあるから、現状は分かるだろう。新人冒険者が騙されたのも、読み書きが足りぬ影響があるぞ」


 服飾ギルドマスターも冒険者ギルドマスターも、今後は勉強が大切になると言っていました。

 そのためにも、僕も頑張らないといけないね。

 そして、アルス兄様とカーター兄様も会議に入ってきて、これからの公共事業の計画を説明していました。

 今年も行っているけど、来年から本格的に始まるみたいですね。

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