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第百八話 今日は少し忙しい?

「じゃあ、行ってくるわね」

「いってらっしゃーい!」


 今日からアンナお姉ちゃんたちのところに、バーサックさんとリリーナさんにヴォルフも加わります。

 早朝の冒険者が沢山いるタイミングに冒険者ギルドに顔を出して、その後軍の施設に向かうそうです。


「じゃあ、お母さんもお仕事に行ってくるわね。クロノも程々に頑張るのよ」

「お母さんも、気を付けて行って下さい」

「いってらっしゃーい!」


 昨夜屋敷に泊まったお母さんも、王宮に向けて出発しました。

 僕とライラちゃんとマーサさんで、お母さんを見送ります。

 さてさて、昨日毒消しポーションを沢山使っちゃったから、頑張って補充しないと。


「ライラちゃんは、ゴードンお兄ちゃんと一緒にお勉強頑張ってね」

「らいら、がんばる!」


 ライラちゃんは、ゴードンお兄ちゃんと一緒にお屋敷に残ってお勉強です。

 今日は家庭教師の先生がお休みなので、おばあちゃんが先生役です。

 ライラちゃんも三歳時にしてはとっても賢いし、勉強も頑張って遊びも頑張らないと。

 僕はライラちゃんと玄関で別れて、マーサさんと一緒にお隣の薬師ギルドの執務室に向かいます。


 カリカリ、ペラペラ。


「うん、人もお金も順調に回っていますね」

「殿下がキチンと資料を確認して頂いているので、我々としてもとても助かります」


 僕が見ているのはあくまでも報告書だけど、それでもエミリアさんは僕にニコリとしながら話してくれた。

 今は非常時ってのもあるので、戦いが終わってからもキチンと薬師ギルドを回さないといけない。

 優秀な人たちがいるとはいえ、僕も頑張らないと。

 いくつかの書類を確認して、サインをしてっと。


「エミリアさん、これで大丈夫ですか?」

「クロノ殿下、確認いたします。はい、問題ございません」


 うん、これで僕の大まかなお仕事は終わりです。

 今日はちょっと忙しいんだよね。


「マーサさん、この後は王宮に行って会議だよね?」

「はい、その予定でございます」

「なら、ドリーお姉ちゃんとティナさんに挨拶をしてこないとね」


 ステラさんは冒険者登録もしているので、勇んでアンナお姉ちゃんたちと一緒に冒険者ギルドに向かいました。

 僕はエミリアさん達に挨拶をして、ポーション作りの部屋に向かいます。


「あら、クロちゃん。このあと王宮に行くんじゃないかな?」

「うん、そうだよ。だから、ティナさんとドリーお姉ちゃんに挨拶をしてきたんだ」

「まあ、それはありがとうございます」


 消費しちゃった毒消しポーションの補充で大忙しのティナさんとドリーお姉ちゃんだったけど、僕が顔を見せると手を止めてやってきました。

 因みに、僕の予定はアンナお姉ちゃんとドリーお姉ちゃんには伝えてあります。


「ドリーお姉ちゃん、カーター兄様から頼まれていた分は大丈夫?」

「大丈夫よ。もう殆ど納品しているし、毒消しポーションをある程度納品すればノルマは達成できるわよ」


 流石はドリーお姉ちゃん、カーター兄様が公爵領へ出発する前にキチンと納品できたんだね。


「でも、万が一に備えて少し多めに納品しておくわ」

「昨日の様な事があったら大変です。カーター様もその点を気にされていまして、備えがあるなら多くても問題ないと仰っておりました」


 ティナさんがカーター兄様と話をつけてくれたみたいだし、確かに軍の施設であった毒入り昼食事件がまたあったら大変だよね。


「じゃあ、僕は王宮に向かいます。ティナさんもドリーお姉ちゃんも、気をつけてね」

「ご無理をされない様に」

「クロちゃんも、頑張ってお仕事してきてね」


 僕は、ティナさんとドリーお姉ちゃんと挨拶をして部屋を出ました。

 もう馬車も用意してあるみたいだし、王宮に行かないと。

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