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懐海

教授「ふむ…そうか…」


教授はグラスを置く


私「そういう感じです…」


教授「まずいいか?」


葵「…」


教授「怒りの沸点が低すぎだ…もはや崇拝というかダメだろ…」


葵「っ…分かってるけどお兄さんが…」


教授「まあわからんくはないがそうだな…んー…殺すな」


リン「…はい」


教授「まあ聞いててさすがに彼が可哀想なのはわかるが…そうだな…あんまり人を殺すな」


葵「…はい」


葵とリンはしゅんとする


私【今回は擁護できないな…】


教授「だが…なぜ彼をそんなに慕う?」


葵「そりゃあ…私を受けいれたから…」


リン「うん…あとそうね…波長?」


葵「あー…分かる…お兄さんの波長落ち着くの…雰囲気なのかな…」


教授「ほう…波長か…」


私「それ私気になるんだけど波長ってなんなの?」


葵「なんって…んー…そうね…直感でもあるけど…なんか信用できるなーって思ってお兄さんに声掛けて…って感じね」


教授「まあ…彼はなかなかな人生だからな…懐疑に嫉妬に裏切りだもんな…」


私「ただ、本当に私も葵とリンは信用出来てるんですよね…なんでだろ…」


教授「ふむ…それはまた随分良い方向に動いてるな…」


リン「ご主人信用してくれてるのー?」


私「うん…私を守ってくれるし慕ってくれるし…心預けれるかも…」


教授「君は君で2人に甘いかもしれないが…まあいい…」


教授は紅茶を1口飲む


教授「君のことは少し心配していたんだが…この二人がいるなら大丈夫だろう…死からは少なくとも離れたかな?」


私「そうですね…二人には助けられてばっかりで…本当に嬉しい限りです」


教授「なんなら君が手綱を握らなければいけないからな…本当にこの2人のその人外の力を使えばなんでも出来る…ただ、それは下手をすれば君が持っていかれるからな…」


私「ですね…」


葵「まあ犯罪行為はしないわよ…あとはまあ倫理とかに乗っとるわ…」


教授「それでいい…過剰防衛はまあ襲った側に対するお灸としよう…運の尽きだな…」


私「はは…」


私【大概この人いい人だけどネジがかなり外れてるよな…】


教授「ああ、この時間は助手に講義させてるが君は出席判定にしといてやる…」


私「ありがとうございます…」


教授「さて…2人とも…彼を頼むよ?」


葵「任せておきなさい…生かしてあげるわ」


リン「そうだね…ご主人と一緒にいたいし…」


教授「そうだな…あと少しばかり常識と立ち振る舞いを覚えておけ…彼にはかなりの敵がいるだろうからね…」


葵「敵?なんで?」


教授「君らの美貌は嫉妬を産む」


私「あー…もうそれは吹っ切れました…」


教授「まあ講義中に膝枕してたり実質ハーレムみたいなものだからかなりの嫉妬を産むだろうな…覚悟はしておけ?あと…」


教授は真剣な顔になる


教授「マーキングの件だが…彼は人としての道をきみらに寄って外れたわけだ…」


教授の鋭い目線が葵とリンを指す


教授「私は話を聞いただけだ…ただそれでも彼は人間の道をはずれたわけだ…それは決して許されるものでは無いと思う…彼を変えたという責任に覚悟はあるのか?」


葵「…意地でも私が守るわ最悪命に変えてもね」


リン「私もそうだねー…この命に変えてもご主人を守るよ…死んでもね」


私「2人とも…」


教授「ふむ…ならいい…色々言いたいことはあるがまあその覚悟に免じて今は飲み込んでやろう…」


教授はまた一口紅茶を飲む


教授「ああ…ちなみにただで黙っておくと思ったか?」


私「え?」


教授「こんな面白いもの見逃すわけがないだろう…」


葵「リンあんた呪った?」


リン「呪ったけど…」


教授「話を聞いてると私が君らのことを人に言えないだけだろう?」


葵「っち…」


教授「なに…君らはまた私の研究室に来い…興味を満たしたいんだ…話し相手になってるれないか?」


リン「んー…ご主人居ないならヤダかな…男と2人っきりになりたくない…」


教授「別にそこは君らのすきにすればいい…」


葵「まあならいいわ…話って何をするの?」


教授「なんでもいい…それっぽい話から深い話…とにかく君ら3人と話がしたいんだ」


私「まあ教授のことは嫌いでは無いのでいいですが…」


教授「こう見えてんだしも興味を満たそうとしただけなのに的をって…本音で言うとだるいんだよ…この仕事…だから息抜きでな…」


私「あー…」


教授は辺鄙な研究ばかりするせいか敵を作る


講義の評判はいいのだが…


私「敵を作るって…講義の評判いいじゃないですか…」


教授「別にあんな学生共に教えるくらいそれっぽいことでできる…だが面白くない」


葵「面白く…ない?」


教授「あぁ…金のためにこの仕事をしてるからな…腹を割って話し合う人がいないんだよ…助手もああいいながら話し相手にはなってくれない…だから本音をぶつける相手が欲しいんだよ…」


リン「ふーん…」


リンは教授をじっと見る


教授「どうだ?それに君が話し相手になってくれるなら色々口添えとか便利なことをしようじゃないか…成績までいじるのはきついが出席くらいなら行けるかもな…」


私「あー…それしなくてもいいですよ?」


教授「なら!!」


私「話し相手ならいいですよ?さっきも言いましたが嫌いでは無いので…」


教授「っ…そうか…」


私「ただ、私は話が下手ですよ?」


教授「いや…いいんだ…」


私「わかりました…いつでもいいです…」


教授「ありがとう…あ…もうこんな時間か…」


教授と話して4時間ほど経過しており、外は赤く染まっていた


教授「もう今日は遅い…これ以上話し込むならここに泊まることになるが?」


葵「お兄さん帰るよ」


教授「ハッハッハ…ならさっさと帰れ…私試験の採点があるから時間的にまずくてな…」


リン「話してよかったの?」


教授「こんなん最悪助手に回せばいい…君たちと話すのが大事だ…」


私は荷物を持って立ち上がる


教授「君は運がいい…二人はかなり君を慕ってるからね…大事にしたまえ」


私「…はい」


三人で研究室を出ていく


葵「…悪い人ではなかったわね」


私「うん…」


葵「全く…びっくりしたわよ…急に呼び出されて…」


リン「あはは…もしかしてなんかやってた?」


葵「棚作ってたんだけど…今家届いたやつでごったがえしてるわよ?」


私「あー…帰りどっかで食べる?」


葵「そうね…今日はもうだるいわ…」


三人でレストランに入る


「いらっしゃっせー」


私「…」


指で三を表す


「3名様ですねーお好きな席へどうぞー」


私「いこ…」


リン「ご主人店員と喋るの苦手?」


私「んー…まああんまりかな…」


店の隅の方のテーブル席に座ると葵は隣に座る


リン「あっ!!ずるい!!」


葵「今日あんた大学で一緒だったからいいでしょ…」


リン「むー…」


渋々リンが向かいに座る


私【なんにしよう…】


メニューをざっと見る


私【んー…なんも考えつかない…】


私「2人はどうする?」


葵「私はピザにするわ…疲れたからガッツリ食べたい…」


リン「私はー…カレーにしよっかな…」


私「ドリンクバーとサラダでいいや…」


葵「お兄さん?食べないと夏バテになるよ?」


私「んー…」


リン「私のちょっと食べる?」


私「あー…うん…貰っていい?」


葵「私もあげるわよ…私ガッツリ食べたいし多めに頼むわ…」


注文をしてしばらく待つ


葵「んで?どうだったの?」


リン「どうって?」


葵「あの教授よ…じっと見てたじゃない…」


リン「あぁ…あの教授が嘘ついてないか見てたのよ…」


私「どうだったの?」


リン「あの教授は本当に寂しそうだったわよ…たまになら行ってあげてもいいわ…」


私「そうだったんだ…」


私【あの人本当に話し相手が欲しかったんだ…まああの人は信用しきれてはないけどまあ敵対じゃないし…いっか…】


私「葵はあの人どう見えた?」


葵「んー?なんか興味のあるものに対して真摯に向き合ってるわね…」


私「葵はあの人の話なら聞いていいと思う?」


葵「そうね…歪な目線じゃなくてなんかこう…お兄さんの身を案じて私たちのことも叱ってくれたし…そこに関しては買ってるわね」


私「そっか…んー…」


「お待たせしましたー」


料理が届く


私「あぁ…すいません…」


料理を分ける


私「じゃあ…いただきます…」


葵、リン「いただきます…!」


葵とリンは空腹だったからかかなりの速さで食べる


私「…喉詰まらせるよ?」


リン「ふぁいおうう!!」


私「飲み込んでから喋って…」


苦笑しながら私もサラダとパンを食べる


「あのー…」


私「ん?」


声をかけられる


「ご飯…分けて貰えませんか?」


葵「…」


リン「…」ごくん


声の主の方を見る


背丈は180位のかなり背の高いジュラルミンケースを持っている女性だった。黒髪と黒いスーツで完全に社会人のような見かけをしていた。胸はそこまでだが美貌はなかなか美しいがどこかやつれている。

それにスーツもよく見たらボロボロで髪もボサボサ…美しい見かけも完全に陰に隠れていた


私「えーと…」


葵「あんた何者?」


葵の鋭い声が響く


「あぁ…申し遅れました…私の名前は沙羅と申します…」


リン「んー…沙羅さん?私たちが聞きたいのはそうじゃなくて…」


沙羅「分かってます…私が何故ここにいるかですよね…」


葵「そうよ…お兄さんに手出しするなら…」


葵から威圧感が出る


沙羅「ひっ…まさかそんな…」


葵「…」


私「えーと…」


リン「ご主人こいつ人外だよ?」


私「え!?」


沙羅「はい…私天狗の末裔…末裔か?まあ数少ない天狗族の1人でして…」


リン「天狗ってかなり誇り高い種族よね…なんでそんなやつれてるのよ…」


沙羅「実は…お金がもうなくって…」


沙羅は目に涙を貯める


葵「ちょ…」


沙羅「すいません…すぐ止めます…」


沙羅は目に手をかざす


リン「あー…とりあえず座ったら?」


沙羅「はい…すいません…」


沙羅はリンの隣に縮こまって座る


葵「…はぁ」


葵は皿にピザの一切れを乗せて沙羅の前に出す


沙羅「え…?」


葵「とりあえず食べなさい…そんなやつれてたら話に集中できないわ…」


沙羅「あ…ありがとうございます!!」


沙羅は一口ピザを食べる


沙羅「あ…美味しい…」


私「…他にも食べます?」


沙羅「ぇ…?いいんですか?」


私「まぁ…」


リン「さすがにそんなボロボロの見かけでほっとかないよ…」


私は適当に注文する


私「まあ結構頼んだから…好きに食べていいよ?」


沙羅「あぁ…ありがとうございます…!!お礼は何が!?」


沙耶はピザを食べながらお礼を述べる


私「いや…いいかな…」


沙羅「神様…?」


リン「いや…どうだけ極限だったの…?」


沙羅「2ヶ月間何も食べてません。」


葵、リン「はぁ!?」


沙羅「道具はあれどなるっきり売れなかったんですよ…お笑いですよね…誇り高き天狗がここまで陥没するなんざ…」


沙羅はリンから分けてもらったカレーを食べながら涙を流す


私「えーと…とりあえず飲む?」


ドリンクバーも注文してグラスを貰い、ジュースを入れる


沙羅「すいません…いただきます…」


沙羅は一口で飲み込む


葵「うおっ…はやっ…」


沙耶「いやー…公園の水しか飲んでなかったので…」


葵「家は?」


沙羅「最近は神社の木の上とかですね…寒いですけど意外に丈夫だし寝心地良くて…」


私【修羅かなんか?】


沙羅「まあだいぶ慣れたんで…最近肩が痛いんですけど…」


葵「はぁ…お兄さんの家くる?」


私「えっ!?」


リン「いいの!?」


葵「まぁ…さすがにほっとけなくない?それに心読んでるけどなんかもう悲しすぎて見れないわ…」


沙羅「え…本当ですか?」


葵「その代わりお兄さんに攻撃とかしたらわかるわよね?」


沙羅「とんでもない…恩人にそんなことするわけがないです…!!」


沙羅の目にハイライトが戻る


葵「はぁ…お兄さんはいい?」


私「ん?んー…」


私【1人増えるのか…んー…】


沙羅「あー…いえ…やっぱり…」


私【…こいつの目死んでたな】


私「まあいくつかルール縛るけどいいなら…いいよ?」


沙羅「ありがとうございます!!お礼と言えば…体しか…」


リン「ダメだよ?」


葵「そうね…私が…」


沙羅「あぁ…そういう事ですか…分かりました…」


リンと葵が顔を真っ赤にする


私「えーと…んじゃあこれ食べたら家帰る?」


私【これ以上話広げたらヤバそう…】


葵「そうね…」


私たちは食事をして店を出る


沙羅「ご馳走様でした…向こう1ヶ月くらいは生きていけます」


葵「そんな極限じゃなくていいわよ…にしてもスーツもボロボロね…髪もボサボサだし…」


沙羅「あはは…」


リン「というか大きいね…すごい大人っぽい…」


沙羅「ここでの生活もそれなりに慣れてたので…まあ色々やらかしたんですけど…」


リン「後で聞いていい?」


沙羅「はい…大丈夫です…」


葵「…はぁ」


葵はどこか上の空でため息をつく


私【…後で葵に聞こうかな】


電車に乗ってから家に帰る




沙羅「失礼します…」


私「な…!!」


部屋の中はダンボールや中途半端な家具で埋まっていた


葵「あー…ごめん…」


私「足の踏み場もないなこれ…」


葵「私と凛の部屋もこんな感じだから…お兄さんの部屋貸して?」


私「まあ…いいよ…」


沙羅「にしてもなかなか広い部屋ですね…」


私「うん…一応ね…」


リン「こっちだよ?」


沙羅「では…」


リンと沙耶はダンボールの隙間を華麗に飛ぶ


私「すご…」


葵「ほら…私が抱いてあげるから…」


私「えっ?」


葵「お兄さん飛べないでしょ?ほら…」


葵が両手を広げる


私「あー…じゃあ…」


葵に抱きつく


葵「んじゃあしっかり抱きしめてね?」


葵に強く抱きつくと景色が変わる


自分の部屋だった


リン「あー…いいなー…」


沙羅「お熱いですね…」


葵「いや…私はあんたらみたいに飛べないからね?」


葵から離れてベットに腰かける


沙羅「さて…ご主人様にお世話になるから…一応自己紹介を…」


葵「その前にそんな格好でいられると困るから風呂はいって?」


沙羅「あぁ…この辺って公園ありましたっけ?」


葵「いや…普通に風呂はいって…家出る前にお湯貯めたから…」


沙羅「…?」


沙羅は豆鉄砲を受けたようなぽかんとした顔をする


葵「ほら…リンー?」


リン「んー?」


葵「沙羅を風呂に突っ込んできて?服は…あー…サイズ合わないわね…お兄さんの服でいいや…」


沙羅「私は…死ぬのですか…?」


リン「死なないよ…ほら行くよー?」


リンは沙羅の手を引いて部屋を出る

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