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信用度合

教授「泣き止んだか?」


私「すいません…」


あの後私の家の事、私がどのように過ごしてきたかを教授に話した


教授は口を挟まずに黙って聞いてくれてた


教授「まあなかなか凄惨だったな…」


私「まあもちろん私にも非はあるんですよ…人を信じきれなくて…」


教授「まあそこは仕方ないとはいえ君から出る雰囲気は人を寄せるものでは無いな…」


私「やっぱりそうですか…」


教授「まあ無理に人を集める必要は無い…君には葵ちゃんとリンちゃんがいるだろう?」


私「ですね…」


教授「にしても君の親御さんは○○財閥の人だったのか…」


私「そうです…役員なので一応私に金はあるんですよ…」


教授「ふむ…なら君はどうしたい?」


私「え…?」


教授「君には選択肢があるわけだ…この大学は結構上位…無視をしたとはいえ、君は入れたわけだ…かなりの進路がある…または家に篭もることも君の親的にもできるわけだろう…」


私「…」


教授「それを踏まえてもう1回聞く…君は何をしたい?」


私「…分かりません」


教授「ほう?」


私「私は元々この人生は終わってるものだと考えていました…なので考えてませんでした…」


教授「…そうか」


私「すいません…」


教授「いや、気にするな…よくあることだ…まあ飲め」


教授は紅茶をカップに入れる


私「ありがとうございます…」


温かい紅茶を一口飲む


教授「まあなんだ…とりあえず色々な物や景色を見ておけ…じゃないと腐る」


私「はぁ…」


私[…腐る?]


教授「あとそうだな…この大学に入ったなら基礎学力はあるだろう…だが知識は身につけておけ…いずれ生きるからな…」


私「分かりました…」


教授「君は色々と面白い…最悪私の研究室に来るか?」


私「え…?」


この教授は何かと異質で研究室に人を勧誘するのもほぼ人がいないくらいで、誘われるのは滅多にない事だった


教授「もし道がなくなったら私が手を差し出してやろう…」


私「…保留でいいですか?」


私[葵が「生かしてあげる」って言ってくれたから…それに乗ってみたい…]


教授「ふむ…いいだろう」


教授は予想してたかのように私に言う


教授「道標はあるか?」


私「はい…あります」


教授「ならいい…もし困ったら私に言え…」


私「分かりました…」


私[この人いい人だ…何かと大学内での評判悪いけど…]


教授「さて…この後暇か?」


私「一コマだけあります…」


教授「わかった…まあ一応出席はしとけ…あと少しだけ君の出席率をいじっておく…これ以上はなしだがな」


私「ありがたいです…」


教授「じゃあそろそろ私も用事を済ます…出ていけ」


私「失礼します…」


私は研究室を出る


私「ふぅ…」


私[緊張した…けどあの教授いい人だったな…]


葵とリンを抱き抱える


私「いいこにしてくれてありがとう」


二匹に顔を近づけて小声でつぶやく


葵「にゃ…」


葵とリンを抱き抱えたまま私は裏路地へ行く





私「ふぅ…疲れた…」


葵「お疲れ様…」


葵とリンは人間の姿に戻る


私「ちょ…誰かに見られたら…」


葵「平気よ…」


リン「この辺りに今誰もいないわ…それくらい感知はできるわ…」


私「すご…」


葵「…ついでにちょっと仕掛けしましょうか」


葵が私の前に人差し指を出して横に切る


私[…?]


仕掛けと言われ警戒するが特に何も起こらず首を傾げる


リン「んじゃいこっか」


リンが私をお姫様抱っこで抱きあげる


私「ちょ!!」


そして路地裏を出る


着物姿にお姫様抱っこされている男なんか目を引くに決まっている


私「降ろして!!ねぇ!!」


思わずリンに抱きつく


リン「ご主人前見て?」


抱きついたまま前を見る


誰も私に反応していなかった


私[え…?]


葵「ふふ…私たちはこんなの余裕でできるのよ?」


私「声も聞こえてないの?」


葵「えぇ…お兄さんが何やっても今の私たちは見られないわ…」


私「へー…」


私[2匹ともすごいな…]


リン「にしてもご主人そんな抱きついてきて…怖かったの?」


私「あ゛…」


リン「ご主人弱いところあるもんね…」


葵「ね…」


葵が頭を撫でる


私「ちょ…」


リン「ふふ…まあ私たちは誰にも見られてないわ…」


リンは私をお姫様抱っこしたまま路地裏に戻る


リン「んで…ご主人本当にこれからすること決めてないの?」


私「…なんで降ろさないの?」


リンは私を抱き抱えたまま椅子に座っている


リン「そりゃあご主人は私を抱き抱えたまま全身撫で回して来たんだから…」


葵「確かに…お兄さんは私のことも全身撫で回してるしね…どうせなら膝枕すれば?」


リン「確かにそれいいわね…」


リンは私を下ろす


リン「ん…ほら…」


リンは膝をポンポンと叩く


私「…」


私[…少し気になる]


リン「おいで?」


私「…」


リンの膝の上に頭を乗せる


リンからは香水なのかとてもいい香りがする


私「っ…」


下からリンの体を見ると胸が見える


リン「ご主人こう見ると子供みたいね…」


リンは私の頭を撫でる


葵「確かにお兄さん子供みたい…ふふ…」


葵も私の頭を撫でる


私「…」


抵抗というか葵を睨む


葵「そんな睨んでも怖くないわよ…」


葵はニヤニヤとしながら私を撫でる


リン「ふふ…んで?本当に何も無いの?」


私「…本当にないよ」


力が抜けてリンに体重を預ける


私「元々何かをしたい訳じゃないんだ…ただ、死にたくなくて…無駄に生きてたから…」


葵「…」


私「だから本当になかったんだ…ごめん…」


リン「なんで謝るの?」


私「…変でしょ?」


リン「いや?」


私「え?」


リン「まぁ…ご主人の考えも分かるから…何も見えないこともあるよ…だから今は私たちは甘えてほしいのよ…」


私「甘える?」


リン「ご主人誰か信用してる?」


私「…」


私[誰かを信用…したっけ?]


思い返したけど信用していた記憶はない…


親も学校にいた人間も教師も信用出来なかった


リン「ご主人誰かに甘えた覚えある?」


私「…ない」


リン「だったら私たちに甘えていいんだよ?そうだよね?」


リンは葵の方を見る


葵「そうね…まあお兄さんに色々見せるって言ったから…だから今は私たちに身を委ねたら?」


私「だめだよ…そうしたら…」


葵「なんでダメなの?」


葵が私の顔の前に近づく


瞳はまっすぐ私を見つめてきて、思わず目線をそらす


私「だって…」


葵「じゃあ…こっち向いて?」


私「え…」


葵の方をむくと顔を掴まれる


私「むぎゃ…」


葵「ねぇ」


葵は私をじっと見つめる


葵「私を信じて?」


私「え…」


葵「私はお兄さんに色々見せてあげる…だからあなたは私を信じてなさい」


はっきりとした口調で


葵「お兄さんが死にたくなったら死から引き上げるしお兄さんのことを絶対守る」


言葉が頭に溶け込む


葵「私がお兄さんを買ったんだから…だから私を信用しなさい」


涙が出てくる


私「うん…」


葵「ふふ…お兄さんの波長は気に入ってるんだし…簡単にはしなさないから…」


リン「ご主人泣き虫だね…よしよし…」


リンはただ私の頭を撫でる


私「信じていいかな…?」


葵「当然よ…言っとくけど私は貴方を買ったんだからね?私が望んで…あなたには価値があるのよ…」


リン「そうだね…それにご主人がいなくなったら私の居場所なくなるからずーっと居ないとダメだよ?」


私「わかった…居るからね…」


目元を覆う


涙がひたすら溢れてくる


リン「ご主人ダメだよー?隠したら…」


リンが私の手を掴む


私「やだ…見ないで…」


目を隠そうと抗うが猫又の力が強く、抵抗できなかった


リン「泣いていいよ?」


私「ぐずっ…見ないで…」


目元が潤んでいるのがわかる


葵「お兄さん…怖い?」


私「…わかんない」


葵「…」


私「私は…どうすればいいの?」


葵「んー…わかんない…」


私「だよね…」


葵「まあ…私はずっとお兄さんといるよ?」


リン「私もね…ご主人にずっと付きまとうからね…」


私「そりゃあ大変だ…」


私はボーッとリンに身を任せリンは私の頭を撫でて葵は私の顔をじっと微笑んでみている


葵「…ん」


葵はしゃがんで頭を私に向ける


私「ん…?」


葵「撫でて…」


私「葵も甘えんぼさんだね…」


葵の頭を撫でる


葵「ん…落ち着く…」


しばらく葵の頭を撫でる



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