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中二病に与えてはいけないスキル~中二病を拗らせた俺がもらったスキルは最強だった~  作者: 桜瑞歌
第ニ章 神の使者、街に降臨〈温泉編〉
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第8の宴 素晴らしき解体の御業

素材は解体しないと売れないと言うことで俺達は解体屋を探すことになった。

「解体屋はこの街に5件あるって言ってたわね。

何処にしますか?」

「解体屋によって腕の違いがあるんだろ?

全部回ってたら遅くなるしなぁ・・・。」

「じゃあ街の人に何処の解体屋がいいか聞こうよ!」

「そうね。それがいいわね。」

〈キャン!〉

情報を得るためにそこら辺にいる冒険者に話を聞こうとするが・・・

「ヒィィィィィ!化け物!!」

「勘弁してくれー!」

「俺は何もしてないから、他をあたってくれ!!」


・・・駄目だ。

さっきのこともあって誰も教えてくれない・・・。

「どうしましょう・・・。

これでは何もわかりませんね・・・。」

「なんで皆逃げちゃうのー!?」

「やはり、一軒一軒見るしかないか・・・。

だが、面倒くさいな・・・。

解体って自分達でできないのか?」

「自分達で解体出来ればいいけど、素人がやると傷だらけになったりするわ・・・。」

「折角いい素材だから傷つけたくないね!」

「・・・そうだ!

1回街の外に出よう。」

「え?なんでかしら?」

「いいこと思いついた!

これなら一軒一軒探さなくても最高の解体ができるかもしれない!」

『????』

ハルトの言われるままに二人とハティは街の外に付いていく。



「よし、ここなら誰もいないな。」

「ご主人様、ここで何するの?」

「勿論、解体だ!」

「自分達で!?先程も言ったけど、素人に解体は・・・!」

「我を誰だと思ってるのだ?

神の使者に不可能は無い!!」

『カッコいい♡』 

「出来ないなら出来るようにすればいい!!

スキル創造!

スキル名、真・完全解体秘術!!

効果、モンスターの死骸を完璧な状態に解体でき、売れないものは消えてしまうスキル!」


〈スキル創造成功〉

〈真・完全解体秘術〉

モンスターの死骸を完璧な状態の素材だけに変化することが出来るスキル。

但し、破損した物は元には戻らない。


「よし!これで解体出来る。」

俺はアイテムボックスからモンスターの死骸を出す。

「見てろよ!

真・完全解体秘術!!」

パァァァっとモンスターの死骸が光に包まれる!!

光が収まるとそこには素材のみが残されていた!

「どうだ!

これで解体屋探さなくてもいいだろ?」

『すご~い♡♡♡♡』

「流石ご主人様!!」

「しかもキレイな仕上がり♡

いらない臓物も無くなるなんて便利だわ!!」

〈キャンキャン!!〉

「流石、我が主!神の使者に相応しき御業!

って言ってるよ!!」

「このまま、モンスターの死骸を全部解体しよう!

お前達は素材ごとに仕分けしてくれ!

傷つけないように慎重にな!」

『了解♡』


俺は次々とモンスターを真・完全解体秘術で解体していく。

解体したものを二人は種類毎に分ける!

僅か30分で完了!

「よし、これをギルドに持っていこう!

あ、そうだ!」

《クリエイトアイテム!!》

目の前に紫を基調とした鎧が現れる!

「わあ!カッコいい鎧!」

「そうだろう?

ギルドマスターにあげるんだ!」

「ふふっ♡

優しいわね♡

そんなところも好きよ♡」

鎧をアイテムボックスに入れて、いざギルドへ。


ギルドにつく俺達。

「うわ!また来た!!」

「早く逃げるぞ!!」

「ヒィィィィィ!殺される!!」

あっという間にギルドから冒険者がいなくなる。

こんなに避けられると寂しくなる。

「ギルドマスター!

タナトスさんがきました!」

「おお!我が心友!!

解体屋は見つかったか?」

「ああ、解体してきたぞ。」

「えぇぇぇぇぇ!?

もう終わったのか!?

そんなにいい解体師いたか!?」

「いや、自分達でやったんだ!」

「は?ちょっとまて!

素人がやったら大変なことになるぞ!

折角の素材が台無しだ!!」

怒り出すギルドマスター。

「ふふっ。

我は神の使者、タナトス。

我がそんな愚鈍な行為をすると思ったか?

さあ、刮目せよ!」

俺はアイテムボックスからすべての素材を出す!

「ウオオオオオオ!!

なんて完璧な仕上がりだ!!

しかも、カイザーウルフだけじゃなく、キングボアにカルネージベアまで!?

Sランクのモンスター達じゃねえか!!

やべえな!お前!!

流石、俺の認めた神の使者だ!!」

「ふっ!我に掛かれば、たかがイノシシとクマなど、他愛もないわ!」

「凄え・・・!

早速査定するからちょっと待ってくれ!」

「分かった。

あ、そうだ、同志よ。

貴様にこれを・・・。」

俺はアイテムボックスから先程創った鎧を渡す。

「ギャァァァァァァァ!!」

「!?」

「こ、これは・・・」

「お前のために創ったのだが・・・?」

「・・・」

ま、まさか気に入らなかったのか!?

竜騎士をイメージしたこの素晴らしきデザインを!?

「超カッコいいィィィィィィ!!!!!

やばい!!なんだこの超絶カッコいいデザインは!?」

「竜騎士をイメージして創ってみたんだ。

どうだ?」

「竜騎士!?

凄え・・・!如何にも龍を従えてそうだ・・・!

この紫色がまた、この鎧に見事にハマっている・・・!」

「貴様の為に物理、魔法攻撃ダメージ半減の付与もしてある。」

「ま、まじかよ・・・!?

そんな付与、Sランクの鎧にもついてないぞ!?」

「その鎧はSSランクだからな。

名前は好きに付けるがいい。」

「SSランク・・・!?

最早、伝説級じゃねえか!!

ホントに無料でもらっていいのか!?」

「ああ。この鎧の素晴らしさが分かる貴様だからこそ、プレゼントするんだ。」

「あ、ありがとう!!

俺はお前に会えて良かったぞ!心友よ!!」

感動の余りハグしてくるギルドマスター。

いや、俺にそんな趣味はないから離れろ!

「こらー!

私のご主人様にくっつくなー!」

「あ、ああ、済まない!

つい感動して・・・!

早速着てくるよ!」

「ギルドマスター、査定は!?」

「うるせぇ!

そんなのお前らやっとけ!

どうせ誰もいなくて暇だろ!!

俺はそれどころじゃないんだ!」

鎧を持って走っていなくなるギルドマスター。

「まだ職務中だろうがァァァァ!!

全く・・・あんな鎧の何処がいいのかしら・・・?

まさか病気・・・?」

はい、貴方の上司は中二病です。

もう治りません。

ご愁傷様です。

「すいません、タナトスさん。

全受付嬢で急いで査定しますので!

ほら、皆やるよ!

こんな素材滅多にお目にかかれないからね!

全員しっかりと目に焼き付けるのよ!」

『はい!!』

受付嬢総出で素材を奥に運ぶ。

中には、はあはあ言ってる奴もいたな。

素材マニアかな?


5分後・・・。


「どうだ、心友よ!

凄えカッコいいだろう!!」

鎧を来たギルドマスターが現れた。

流石は俺が創った鎧だ。

そこら辺の平凡な鎧とは輝きが違うな。

「いいじゃないか!」

「だろ!?

ああ、これを着て戦争に行ったら目立つこと間違いなしだな!!」

ギルドマスターは槍を振り回す。

危ないからやめてほしい。

「貴様の主力武器は槍なのか?」

「ああ、そうだ!

てゆーか、貴様とか心友っぽくないだろ?

俺の名前はカインだ!!

是非名前で読んでくれ!」

カイン・・・だと・・・!?

竜騎士でカイン・・・!?

どっかの大ヒットファンタジーゲームと一緒ではないか!!

しかも槍使い!!

偶然か!?

「カイン・・・。

竜騎士にピッタリの名前だな・・・。」

「そうか?

まあ、俺はただの槍使いだけどな!

まあ、これでもSランクだぞ!」

「カイン、その鎧にその槍は合わないな・・・。」

「えぇぇぇぇぇ!

俺の愛槍なのに!?」

「カイン、お前にもっと良いものをやろう。」

「良いもの!?

この槍はSランクだぞ?

この槍より良いものなんて・・・。」

《クリエイトアイテム!!》

ハルトがスキルを発動させると目の前に槍が現れる!!

その槍も紫を基調としたカラーリングで両鎌槍となっており、長めの穂。口金辺りから龍が巻き付いており、途中の龍の翼も刃になっている最高のデザインの槍だ!!

「その鎧に合わせた魔槍だ。 

攻撃した相手の魔力を吸い取る付与と魔法攻撃を吸い取り、槍自体に属性付与させる効果もある。

どうだ?」

「ギャァァァァァァァ!!!!」

またも叫ぶカイン!

「な、なんて槍だ・・・!

まさに俺が求めていた槍・・・!

なんてカッコいいんだ・・・!!

しかも付与付・・・!!

Sランクの槍でもこんなに凄い槍はねえ!!」

「当たり前だ!

俺が考えた最高のデザインだ。

Sランク如きの槍と一緒にするな!」

「ホントにこれは魔槍なのか・・・?」

「試して見るか?」

「え!?」

「槍を持て!」

カインは言われるままに槍を持つ。

「な、なんだ・・・初めて持つのに凄いしっくりくる・・・!」

「それはカイン専用武器だ。

カイン以外使えない。」

「俺専用・・・!?」

「そうだ。

他のものが持つと魔力を全て吸い取られる。」

「す、凄え・・・!」

「構えろ!

今から魔法を出すから、穂を魔法に当てるんだ。」

「わ、分かった!」

「我が右手に宿りし悪魔よ!

我に従い、炎を授けよ!!

ファイア!!」

生活魔法のファイアだ!!

ポンと出た炎にカインは穂を当てる!

すると、穂の部分が炎で燃え盛る!!

「何じゃこりゃァァァァ!!」

「今、その魔槍は火の属性を手に入れた炎の魔槍だ。

モンスターの属性に合わせて属性を変えれば、戦いが有利になる。」

「凄えェェェェェェェェ!!!!

まさに魔槍!!

こんな最高の武器何処にも売ってねぇぇぇぇよ!!」

「魔法はカインの意志で消せる。

但し、一度消したものはまた吸収しないといけないから気をつけろ。」

「ありがとォォォォォォ!!!!

まさか、こんな凄え鎧に最強の槍までくれるなんてェェェェェェェェ!!!

一生大事にするよォォォォォォ!!!」

泣きながら叫ぶカイン!

今世紀最大に喜んでくれて作ったかいがあったな。

「もううるさい!!

何叫んでるんですか!!

叫ぶ暇あったら手伝え!!」

「うるせぇ!!

みろ!この魔槍を!!

超カッコいいだろうが!!」

「なんですか!その使いにくそうな槍は!!

そんなもん振り回してる暇あるなら手伝えェェェェェェェェ!!!」

「ああ!?

俺は今、この魔槍と鎧の出会いに感動してそれどころじゃねえんだよ!!

戦争だ!早く戦争もってこい!!

俺がこの魔槍で無双してやる!!」

「アンタ、本気で病気なんじゃないの!?

戦争なんて簡単に持って来れるか!クソ野郎ォォォォォォ!!!!」

はい、本気で病気です。

中二病という重い病気です。

しかし、カインはギルドマスターとして全く尊敬されてないな。

よくギルドマスターしてるな。

俺としては好感が持てるがな。


「査定が終わりました!!」

「お!やっと終わったか!」

「遅くなってすいません!!」

「お前らおせーぞ!!サボってたんじゃねえか?」

「サボってんのはてめえだろうがァァァァ!!

てめえが手伝えばもっと早く終わったんだよ!

ボケェェェェェ!!!」

「カイン、サボるの良くないよ!!」

「お嬢さん達が可愛そうね。」

〈キャンキャン!〉

皆に責められるカイン。

「で、いくら位になったんだ?」

「あ、はい。

全部で2億8500万ライトです。」

「え?」

「ですから、2億8500万ライトです。」

「えぇぇぇぇぇ!!!!

そんなにぃぃぃぃ!?」

「はい、多少ボロボロのもありましたが、殆どの素材が完璧なものでした。

こんなに素晴らしい解体は見たことありません。

貴重な素材でもありますので、この額になりますね。」

凄えェェェェェェェェ!!

一文無しから一気に大金持ちだァァァァ!!!!

ひゃっほーい!!!


この日、ハルトは大金とかけがえのない同志を手に入れた・・・。



本日もお読み頂いてありがとうございます!

アクセス数も増えてきて嬉しい限りで御座います。

これからも頑張りますので応援宜しくお願いします!!

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