第2の宴 血に飢えた魔剣
そして、終焉より来る漆黒の時を迎合する。(夜が来た)
ウァトゥス=リスフェリナが狂気と静寂に呑まれぬように弄ぶ。(辺りが静かになった)
昼間は鳥達の囀りなどが聞こえ賑やかだったが夜になるとその声も収まり、静かになる・・・。
ふふふ。
俺を恐れ皆逃げ出したな。
臆病な奴らだ。
今日はここで野宿するしかないな。
でも、このまま地べたに寝るのは嫌だなあ。
そうだ、家創れないかな?
《クリエイトアイテム!》
するとハルトの目に前に一つの小屋が現れる!
「おお!すげぇ!!
マジで家出来た!!」
ハルトが中に入り、家の様子を伺う。
何もないが、隙間一つないちゃんとした小屋になっていた。
「いいね!
あとは・・・」
《クリエイトアイテム!》
目の前にベッドとフカフカの布団が現れる!
「これでぐっすり眠れるな!」
ぐぅぅぅぅぅ
「・・・腹減ったな。」
そう言えば、この世界に来てから何も食べてないな。
流石に今から調達は無理か・・・。
そう言えばアイテムボックスに何か入ってないかな?
創造神が気を利かせて・・・。
俺はステータスからアイテムボックスをタップする。
するとアイテムボックスの中身が観覧できるようになった!
「どれどれ・・・空かと思ったが意外と入ってるな!
あ、パンもある!肉も少しあるな。魚も!
あら、調味料まで!
良かった!食料も入ってる!!
やるな!創造神!!」
俺は早速取り出し、今日はパンに肉を食べることにした。
「折角だから火の魔法を使おう!」
俺はそこら辺の落ちてる木を集める。
「よし、行くぞ!
コホン。
我が右手に宿りし悪魔よ、我に炎を与えよ!
ファイア!!」
右手を差し出し、木に向かって呪文を唱えるとポンッと炎が出て木を燃やす!
「キタァァァァ!!
火が出たよ!!
やっぱり異世界サイコォォォォォォ!!!」
因みに最初の詠唱はいらない。
しかし、叫ばずにはいられない!!
これで火は確保だ!
あとは
〈クリエイトアイテム!〉
ハルトの目の前にフライパンが現れる!
あとはアイテムボックスのナイフで切って・・・。
塩コショウで下味つけて・・・
後は焼けばステーキの完成だ!
「うめぇぇぇぇ!!
やはり自分で出した炎で食べる飯は格別だな!」
腹も膨れたことで俺は就寝する事にした・・・。
翌朝、俺は目を覚ます。
「知らない天井だ・・・。」
はい、これ言ってみたかったセリフね!
まさかここで言えるとは!!
さあ、今日はどうするかな。
先ず俺がやらなきゃいけないのは・・・
①ポイントを集める。
②レベルを上げる。
③森から出て街を探す。
うん、これだな。
よし、先ずはモンスターだ!
そう言えば、この辺は全然モンスター出なかったな。
昨日から一匹も会ってない。
なぜだ?
まさかこの森モンスターいないのかな?
でも、分かんないからな。
用心しなくては・・・!
先ずは武器と防具だ!
俺は森に進む前に武器と防具を創ることにした!
先ずは剣だな!
どんな剣にしようかな・・・?
やはり、魔剣は外せないだろう。
オプションはつけられるであろうか?
魔力吸収とか良くね?
「よし、いくぞ・・・!」
《クリエイトアイテム!!》
俺が魔法を発動させると目の前に黒く、禍々しい形をした剣が現れる!!
「かっ・・・かっけぇぇぇぇぇ!!!
想像通りの仕上がりだ!!
後は能力だ・・・!
・・・しょうがない。
アレを使うしかないな・・・!
我が呪われし魔眼よ!
その禍々しき魔剣を見極めよ!!
鑑定眼!!」
ハルトが鑑定眼を使うと目の前の魔剣の詳細が現れる!
〈名もなき魔剣〉ランクSS
ハルトにより作り出された最高ランクの魔剣。
作り出した本人しか使用出来ない。
触れた相手のMPを吸収する。
また、使用者の魔法を取り込むとその魔法に合わせた属性に変化する。
・・・まさに俺が求めいていた魔剣だ・・・!
素晴らしい・・・!
我が魔剣に名前をつけよう・・・。
勿論決まっている・・・!
「お前の名前は魔剣・覇王幻影剣だ!!
我が力になりて、お前の欲望を心ゆくまで発散させるがいい!!」
名前が付けられると魔剣は俺の言葉に従うかの如く怪しく光る・・・!
ふふっ、キマったな・・・!
後は防具だ。
勿論、デザインは決まっている。
後はオプションだ。
ダメージ減少は必須だな。
痛いのは嫌だ。
魔法ダメージも減少させよう。
自動回復とか付けられないかな?
よし、やってみるか!!
《クリエイトアイテム!!》
すると目の前に想像通りの防具が現れる!
「ギャァァァァァァァ!
超かっこいいーーーー!!!」
その防具を鑑定眼で見ると・・・
〈名もなき防具〉ランクSS
ハルトが創り出された最高ランクの防具。
ハルトのみが装備可能。
物理・魔法ダメージを半減させる。
また、着ているだけでHP・MPが少しづつ回復する。
性能も完璧だ!
早速着るしかない!!
俺は創り出した防具を装備する。
鎧は赤を基調とした肩に龍の顔を型取ったスタイリッシュなデザイン!
小手は赤い龍を型取ったかっこいいデザイン!
黒のレザーパンツに膝まである真紅のクリーブ!
そして、袖なしで膝下くらいまであるフード付きの黒のロングジャケット!
フードは大きめで顔がスッポリ隠れるタイプのもの。
悪の組織っぽいな!
いいね、いいね!
こんな鎧、誰も持ってないぜ!!
よし!準備は整った!!
ククク。待っていろ、モンスター共よ・・・!
我が深淵の力で貴様らを終焉の扉に誘ってやろう・・・。
そして俺は森の奥に向かった。
奥に進むと先程居た場所と違い、驚ろ驚ろしい雰囲気を出している。
あれ?同じ森だよね?
何?このいるだけで生気吸い取られそうな空気は。
この森、実はヤバくね?
その時、俺の目の先に何かがいた。
「あ、あれは・・・?」
〈グルルルルルルル!!!〉
そこにいたのはヤバそうなオオカミだった!
オオカミは俺を見るなり襲いかかってくる!!
〈ガァァァァァ!!〉
「ギャァァァァァァァ!!」
俺はすぐに逃げ出すが、すぐに回り込まれてしまう!!
「ヤバイヤバイヤバイ!!
殺される!!
ちくしょー!こうなったら!!」
俺は覇王幻影剣を振り回す!!
「オラァァァァ!!」
しかし、全く当たらない!!
なんで!?
何で当たんないの!?
剣術スキルを持っていないハルトでは魔剣は使いこなせなかった・・・。
「やばい!当たらない!!
どうすれば!!?」
このままではやられてしまう!!
あと俺が出来ることは!?
魔法・・・!!
「くそ!
これでもくらえ!!」
《邪龍黒炎波!!》
〈創造魔法・邪龍黒炎波:龍のような黒い炎が相手を襲う魔法。〉
黒い炎が龍の形をして狼に襲いかかる!!
が、しかし・・・
ササッ!
難なく避けられてしまう!!
「えぇぇぇぇぇ!
今当たるところだろ!!
空気読めェェェェェェェェ!!」
〈ガァァァァ!!〉
再び襲いかかってくるオオカミ!
「ギャァァァァァァァ!
またキタァァァァァ!!」
間一髪避けるハルト!
「あ、あぶねェェェェェェェェ!!!
くそ、すばしっこいな!!
あの動きを何とかして止めないと!!
あと、俺が出来ることは!?」
「ガァァァァ!!」
「ヤバい!また来る!!
確かタナトスの設定は・・・!
はっ!!魔眼!!」
俺は魔眼の存在を思い出す!!
「くらえ!!」
《麻痺の魔眼!!》
ハルトに魔眼を使われたオオカミは痺れて動けなくなる!!
「これなら!!喰らえ!!」
《邪龍黒炎波ァァァァァ!!》
黒い炎はオオカミに直撃する!!
〈ギャィィィン!!〉
そのままオオカミは絶命する!!
「やった・・・!いやったァァァ!!!
モンスターを倒したぞォォォォォォ!!」
〈レベルが上がりました〉
「!!!」
〈lv1→lv52に上昇〉
「は!?」
〈創造ポイント、20ポイント獲得〉
「ちょっと待て・・・なんでこんなにレベルが上がったんだ!?
アイツ雑魚モンスターじゃないのか!?」
俺はオオカミの死骸を鑑定してみる・・・。
〈カイザーウルフ(死亡)lv75 Aランク〉
死の森に生息するオオカミ。
オオカミの種族で最強のモンスター。
凶暴な性格で噛み付いたら食いちぎるまで離さない。
牙や毛皮は高く売れる。
「ギャァァァァァァァ!!
何、死の森って!!
カイザーウルフって!!
噛みつかれたら死んでんじゃねぇかァァァァァ!!」
創造神なんて所に送り込んでんだよ!!
スキル取得を間違えてたらやられてたぞ!!
そりゃレベルも上がるわ!!
でも、これだけ強いと経験値も多いはず!
よし!もっとモンスター倒してレベル上げ&ポイント集めだ!!
待っていろ・・・悪人共よ。
我の力が覚醒した時、貴様らは終焉を迎えるのだ・・・。
フフフ・・・。
本日もお読み頂いてありがとうございます!
これからも宜しくお願いします!!