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第117の宴 新たなる大地

海に辿り着いた俺達。

「ここから船で外の世界に向かおう。

次の大陸までどのくらいかかるか分からない。

まあ、気長に行こう。」

「船かぁ!

魚釣り出来るね!」

「気持ち悪くにゃったらすぐ言うにゃん!

あたしが直してやるにゃん!」

「新しい国・・・ワクワクするわね!」

「先ずは人がいる大陸を探さなきゃな。」

《八咫烏の導き!》

目の前に黒い鳥が現れる!

「八咫烏!

別の大陸で人が住んでいる所まで案内してくれ!」

〈ガァァァァァ!〉

俺はアイテムボックスから船を取り出し、船に乗り込む。

「出航!!」

海○王に!俺はなる!!みたいな勢いで出航する俺達。

船は今までいた大陸をどんどん離れていく。

波は穏やか。

気温も丁度いい感じ。

そういえば、この世界にも四季はあるのか?

ここに来て2ヶ月くらいだっけ?

暑いとか寒いとか感じたことなかったな。

「なあ、今は秋くらいか?」

「へ?ご主人様、秋ってなあに?」

「やはり、知らないか。

一年間で暑くなったり、寒くなったりしないのか?」

「何言ってるの?

1年通してずっと同じ気温じゃないの。

寒くなったり、暑くなったりなんかしないわよ?」

「変な世界だな。

じゃあ、雨は降っても雪は降らないんだな。」

「あめ・・・?」

「へ?雨も降らないのか!?」

「私の世界知識にあめなんて言葉ないわよ?

そのあめって何かしら・・・?」

「そういえば、雨なんて降ったことなかったな・・・。

雨とは空から降ってくるシャワーみたいなやつだ。

厳密に言うと、水蒸気が空にのぼり、水蒸気が冷やされて小さい水や氷の粒になる。

小さな氷のつぶや水の粒がくっつきあって、雲が出来て、だんだん大きくなる。

すると、雲の中の氷の粒が大きくなって、重くなり、雨となって落ちてくるんだ。

落ちてくる時、途中でとけて水に変わったものが雨だ。」

「タナくんすご~い☆

難しいこと知ってるのね★」

前の世界で習ったからな。

「それがあめなのね。

この世界に一つの大陸だけ空から水が毎日降っている場所があるらしいわ。

それがあめっていうのなら、世界の水蒸気?ってやつがそこに集中するみたいなの。

他の大陸には氷の粒が毎日降る所もあるらしいわ。」

「雨の大陸と雪の大陸か・・・。

つまり、大陸によって気温や気候が違うんだな。」

ますます海○王みたいな世界だな。

創造神はあの偉大な漫画のファンなのか?

これ、パクリだよな?

大丈夫か?怒られるぞ?


そして、船はどんどん進んでゆく。


そして、三日後・・・

「もう船飽きたー!」

「流石に動きが制限されると飽きるわね・・・。」

「お買い物行きたいですぅ!!」

「あたしはお魚食べ放題で嬉しいにゃん♪」

「やっと船酔いを克服したわ・・・

この3日間辛かったわ・・・。」

「タナくんまだ着かないのー?」

〈ガウゥゥゥ・・・〉〈キュゥゥゥン・・・〉

「我慢しろ。

船なんてこんなもんだ。」

『だってぇぇぇ!』

その時、ハルトの前にウインドウが開かれる。

〈目的地まであと2時間〉

「!!!

皆、喜べ!

あと2時間で着くぞ!」

『ホントに!?』

「ああ!

それまでに食料の確保だ。

魚を釣っておけ!」

『ラジャー!』

後2時間と聞いて皆が元気を取り戻す。

1時間ほどするとなんとなく大陸らしきモノが見えてきた。

「わあ!

あれじゃない!?」

「やっと見えてきたな!」

「ルーシーちゃん、楽しみ★」

「一体どんな種族がいるのかしら?」

「いい種族だといいけれどね・・・。」

「ん?悪い種族なんているのか?」

「そうね・・・。

噂によると悪魔族とか竜族は悪い種族と言われているわ。」

「ん?悪魔族?

魔族とは違うのか?」

「全然違うわよ!

魔族は魔力が多いから魔族。

悪魔族は羽も生えてるし、凶暴だし、魔族とは全く違うわよ!」

「へぇー。

いつかは会うんだろうな。」

その時は我が貴様らに終焉と言う名のレクイエムを与えてやろう・・・くっくっくっ・・・。


そして、遂に大陸に辿り着く。

『着いたー!!!』

着くと童子に一斉に船から降りる仲間達。

余程、早く降りたかったんだろうな。

さっさと行ってしまった仲間達を追いかけるようにハルトも船から降りる。

ここの大陸は少し涼しいな。

やはり、大陸ごとに違うんだな。

俺は船をアイテムボックスにしまい、仲間の元に行く。

「じゃあ人里があるところまで行くか。

八咫烏!もう少しだけ頼むぞ!」

〈ガァァァァァ!〉

俺達は車に乗り込み、出発する。

ハティとアセナは走りたいらしく乗らなかった。

その時も誰が助手席に座るか争いが行われた。

結局じゃんけんでソフィーナが助手席を座る権利を勝ち取る。

「別に好きで座るんじゃないからね!

貴方が私が横にいたほうがいいと思ってだからね!

勘違いしないでよね!」

その割にはさっき何かに優勝したようなガッツポーズしてたよな?

別に勘違いもしないし、誰でもいいぞ?

草原を車で走り抜けると大きな森を発見する。

八咫烏は森の中を行こうとする。

車はここまでだな。

全員車から降りてここからはハティとアセナに乗ることになった。

精霊達は妖精姿に。

ルーシーは浮遊。

なので、アセナを分身させて森を突き進む。

アセナはハティに女が乗るのを嫌がるからな。


森には勿論モンスターがいた。

これはどの大陸でも共通らしい。

「久しぶりの戦闘だな!

さて、モンスターはどのくらいの強さかな?」

久しぶりの鑑定眼!!


〈ゴブリンLv5〉

Fランク

ゴブリン族の中でも最弱。

特に売れる素材なし。


は?

何この雑魚!?

この森はこんな雑魚しかいないのか!?

最早戦う気力も失せ、全部フェンリル達に一蹴してもらう。

この森には弱いモンスターしかいなかった。

スライム、ゴブリン、ラビット、イタチ・・・。

創造ポイントも1。

やる気が起きない。


〈目的地到着〉

森を進むといきなりウインドウが開かれ、俺に到着を知らせる。

「八咫烏、ここなのか?

森しかないぞ?」

〈疑似結界展開されてます〉

「疑似結界?」

「居場所を隠すための結界よ。

多分この森に見えるのはカモフラージュね。」

なるほど。

この中に人が住んでるんだな。

ハルトは森に見える結界に手を突っ込む。

すると手の先だけが消える。

「ホントだ!

皆、中に入るぞ。」

『はーい!』

一斉に中に入るハルト達。

すると目の前には村というか、集落というか・・・ 

とても街とは言えない小さな家の集まりがあった。

「何者だ!?

奴らの手先か!?

どうしてここが分かった!?」

声のする方に振り向くと弓矢を構えた男がいた。

人間・・・?

いや、違う。

耳が長い!

エルフだ!!

流石は異世界!

やっぱりエルフがいた!!

しかし、今にも矢を放ちそうだな。

自己紹介でもするか。

「我は神の使者、タナトス。

この世に蔓延る悪を退治するものだ・・・。」

「神の使者だと・・・!?

嘘をつけ!!

本当は奴らの手先なんだろ!!」

「奴らとは何だ?」

「ダークエルフに決まってるだろ!!」

「ダークエルフ・・・?

それが貴様らの敵なのか?」

「惚けても無駄だ!

この島にはエルフとダークエルフしかいない!

見たこともない貴様らはダークエルフの手先に決まっている!

死ねぇぇぇぇぇ!!」

そう叫ぶと俺達に矢が放たれる!!

しかし、それをハティが横からキャッチする!!

まるでフリスビーを投げられた犬のようだ!

「貴様・・・我に矢を放ったな・・・。

つまり、貴様は神の使者の反逆者・・・!

神の使者への冒涜・・・その身を持って罪を償え!!」

《裁きの断罪!電気椅子!!》

男のエルフは椅子に拘束される!!

「な、何だ!?このスキルは!?」

「罪を償え!!」

椅子に電気が流れ始める!!

「ギャァァァァァァァァァァァ!!!」

村に悲鳴が響き渡る!

その悲鳴を聞きつけ、エルフの仲間たちが武器を持って現れた!

「な、何をしてるんだ!!」

「何を・・・?罰を与えてるに決まってるであろう・・・?」

「罰だと・・・!?」

「そうだ・・・。

こいつはあろう事か、神の使者である我に攻撃したのだ。

幸い、我が眷属のフェンリルが攻撃を防いだから無傷で済んだが、これがもし我が仲間に当たっていたら・・・


この村を奈落の闇に葬っていたところだ・・・。」


エルフたちがゾクッとする!

「この程度の罰で済んで感謝するがいい・・・。

おい、そこの武器を構えているやつ・・・

貴様もこうなりたいのか・・・?」

後ろの方で弓矢を構える若いエルフにハルトが問いかける。

「う、うるさい!

お前らダークエルフの手先だろ!!」

「貴様・・・巫山戯ているのか・・・?」

「なんだと・・・!?」

「我は神の使者だぞ・・・?

ダークエルフだか何だか知らないが、我を利用できるのは創造神のみ。

ダークエルフ如きが我を手先に使おうなど、1億年早い・・・。」

「ダークエルフ如き・・・!?」

「貴方は本当に神の使者なのですか・・・?」

「当たり前であろう・・・。

我は特別な人間だ。

我は創造神より創造の力を授かっている。

今証拠を見せてやろう・・・。」

《クリエイトアイテム!!》

目の前に創造神の像が現れる!

本人見たことあるから忠実に再現されている!!

「お・・・おお!!

神の像を創造なさった!!

なんて神々しい!!

正しく神の使者だ!!」

エルフ達が武器を置き、神の像の前で祈り始める。

「わあ!ホントに創造神様だ!」

「こんなに忠実に再現されてるなんて・・・!」

「本物そっくりですう!!」

「これが創造神様・・・!?

美しいわ・・・!」

「創造神はホントにいたのにゃ!?」

「神話の話だと思ってた☆

流石はタナくん!

神の使者は伊達じゃないね★」

〈ガウガウ!〉

「我も一度あったことあるぞって言ってるよ!」

〈キャン♡〉

「流石は妾のハティ様じゃ♡って言ってるよ!」

そうか、精霊達は創造神によって生み出されているから知っているのか。

ハティの前にまで出てきているのは意外だな。 

つーか、これで信じたのか?

エルフちょろいな。


「神の使者様!

どうか、この者のご無礼をお許しください!!」

「良かろう・・・」

《解除》

拘束が解かれ、その場に倒れるエルフ。

直ぐに手当をされている。

「神の使者様!!

何故、貴方様がこのようなところまで?」

「他の大陸からたまたま来ただけだ。」

「他の大陸から!?

流石は神の使者様だ!!

まさか、この海を渡る力があるとは!!」

「神の使者に不可能はない。

ところで貴様らは何故このような所に身を隠している?」

「実は・・・」


ハルトが降りた大陸はエルフの国であった。

そこで起きている事件とは・・・?

続く・・・。





本日もお読み頂きありがとうございます!


エルフは信仰心が強いです。

創造神をかなり信仰しています。

ハルトが出した創造神の像は末代まで大切に祀られることとなります。

エルフ自体、創造神を見たことありませんが、密かに創造神が自分の像を作ってもらったことにより、テンションが上がり、神々しくパワーを与えていた為、信仰心の強いエルフたちは惹かれるように信じていまいました。

ハルトには内緒です。

創造神の不満・・・もう少し胸を大きくしてほしかった・・・。

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