表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
中二病に与えてはいけないスキル~中二病を拗らせた俺がもらったスキルは最強だった~  作者: 桜瑞歌
第11章 繋げ!人間界と獣人界の絆〈前編〉
111/133

第111の宴 性格のねじ曲がった狂人

そして、目まぐるしい約2週間が過ぎた。

俺はフードコートの改造やお店の設備、そして、寿司屋の修行。

ティナ、ソフィーナ、ルーシーは従業員のご飯やこれからご飯を作る従業員の指導。

王都三人組とウォーレンは只管洋服作り。

リース、リリは新しく雇った販売員の指導。

レオン、ミミは電車の運転手の指導。

(ミミは乗ってるだけ。)

シルビアは新作のデザイン。

ボルトンはアクセサリーや武器、防具の他、新たにおもちゃ作りもしてもらっている。

そして、レルミー・・・。

こいつらは特にやることはないので、アスレチックで遊んだり、釣りをしたり兎に角遊んでいた・・・。

まだ、ハティとアセナの方が役に立っている。

フェンリル達は子供の面倒を見てるからな。


そして、到頭オープン前日。


俺とレルミー達は朝から新しい服屋の準備をする。

「到頭新しい服のお出ましね!!」

「凄い楽しみ!!」

「早くみたいですぅ!!」

「ずっと遊んでたくせに・・・。」

「だってやることないんだからしょうがないでしょ?」

「料理も手伝わせてくれないし!」

「やる気満々出だったのにぃ!」

「お前らが料理作ったら食材が可愛そうなことになるだろ?」

『ごめんなさい・・・。』

「全く・・・じゃあ、早速新しい服を出すぞ。

お前たちはこれを着て接客するんだ。

あいつらを驚かせてやるぞ・・・くっくっくっ。」

(また悪い顔になってるわ・・・。)

(ホントに悪いこと考えてるとき、楽しそうだね!)

(悪い子メーター上がっちゃうですぅ!)


((でも、新しい服着れるからいっか!!))

新しい服を出してもらえるなら少しの犠牲は仕方ないと考えるレルミーであった・・・。


《クリエイトアイテム!!》

目の前に出てきたのはギャル系ファッション!通称ギャル服だった!

露出度の高い服やかわいい系の服、タイトな服など、ハルトが前の世界で見たことがある、あらゆる洋服が出てくる!

『わぁぁぁぁぁぁ♡かわいいー♡♡』

「今までのロリータとは違う感じの服だ。

この店ではこの服を売っていく。」

「わあ!これなんて私の好みだわ♡」

「お姉ちゃん、だいぶ露出するね・・・

あ、これかわいい!」

「ミーナはこの大きい服着るですぅ!!」

ロリータとは敢えて逆のギャル系ファッションでシルビアの店を圧倒してやろう・・・ふふふ。(←完全にハルトの偏見。)


そして3人の着替えが終わる。

目の前で裸になるから襲おうかと思ったが、耐えた。


レナは黒のチューブトップにデニムのショートパンツ、靴はパンプスを履いてかなり露出度高めだ!

ルナは白のオフショルダースウェットにチェックのミニスカート、足にはロングブーツを履くスタイル。

なかなか似合ってるな!

ミーナは胸の開いた大きめのニットに多分ショートパンツかな?(ニットで潜れていて見えない)

靴は短いブーツを履いている。

「どう、ご主人様!

似合うかしら?」

「ロリータより動きやすいね!」

「ミーナの可愛さが更にアップしたですぅ♡」

「3人とも似合ってるぞ!

早速、俺が洋服とハンガーを出すから並べてくれ。

あとは・・・」

《クリエイトアイテム!!》

目の前に9体のマネキンが現れる!

「な、何?

この裸の人形は・・・?」

「お人形にしては大きいよ?」

「動く気配もないですぅ!」

「これはマネキンと言って、これに服を着させてお客さんにコーディネートの一例を見せるものなんだ。

一人3体渡すから、全く違う感じで9体に着させてくれ。」

「わあ、楽しそう!!」

「大きなきせかえ人形だね!!」

「二人より素敵なコーディネートするですぅ!」

「はぁぁ?

私が一番ステキに仕上げてみせるわよ!!」

「私が一番センスがいいってところを見せちゃうもんね!!」

「いや、服並べるのもやれよ・・・?」

『勝負よ!!』

聞いちゃいねえ!


少し立って・・・

「出来たわ!!

どうかしら?

私の溢れんばかりのセンスは?」

「こっちも出来たよ!!

3体とも超かわいいでしょ!!」

「ミーナもできたですぅ!!

二人よりぃファッションセンスが溢れて困っちゃうですぅ♡」

バチバチの3人。

「うん、ちゃんとできてるじゃないか。

早速そこのショーウインドウに飾ろう。」

「ご主人様、どれが一番いいの!?」

「私のだよね!」

「勿論、ミーなのに決まってるですぅ!」

「どーでもいいわ!!

早く並べろ!!

服没収するぞ!!」

『ヒィィィィィィィィ!!

今すぐやります!!』

そして、ショーウインドウに飾られるマネキンたち。

しかし、マネキンの正面は店の中に向けられる。

「違うぞ!

外を向くように置くんだ!」

「それじゃあ中から見えないわ!」

「これは外から見るものなんだ。

外から見たお客さんがどんな服が売ってるかわかるし、気に入ったものがあれば中に入ってくるだろ?」

「成程!

確かにそうだね!」

そして、マネキンは外に向けられる。

すると、早速お客さんが中に入ってくる!!


ん?まだ店はオープンしてないし、客が入ってくるわけが・・・

「タ〜ナ〜ト〜スゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」

中に入ってきたのは邪悪なオーラを纏ったルーシアだった!!

そういえば、昨日から最終チェックのため連れてきてもらったんだった!

この前のことで怒ってたのをなんとか抑えたのに何故またキレてるんだ!?

「る、ルーシア・・・どうしたんだ・・・?」

「ギャァァァァァァァァ!!!」

「えぇぇぇぇぇぇ!?」

「なんですか!!

レルミー達が着ているこの服は!!

ロリータとはまた違う可愛さがあるわ!!

この服は一体・・・!?」

「ご主人様が新しく創ってくれたのよ!!」

「いいでしょー!!」

「ミーナが更に可愛くなったですぅ!!」

「う、う・・・」

「うう?」

「羨ましィィィィィィィィ!!!

なんでもっと早く創らなかったんですか!!

もっと早ければこの前この服ももらえたのに!!

わざとか?わざとなんだな!?」

「いや、この服はあの後閃いたものだし・・・。」

「じゃあ私にもくださいよ!!」

「じゃあの意味がわからん!!」

「明日から売るから買えばいいじゃない?」

「明日は温泉につきっきりだから買えねえんだよ!!

クソがァァァァァァ!!」

「わかった!

落ち着け!!

明日の帰りにお礼として何着かやるから今日は我慢してくれ!

それでいいか?」

無碍に扱ったら厄介そうだしな・・・。

「やはり貴方は神の使者ですね!!うふっ♡」

一瞬で機嫌が治るルーシア!

「これであのクソどもに当たることなく温泉の営業ができそうだわ♡」

いや、可愛そうだから当たらないでください。

「約束だからね!

忘れたら強制依頼100連発よ!!

誰もやりたがらない依頼100選が待ってるから忘れずに用意しなさいよ!!」

何その依頼!?

そんなの100件もあるのかよ!?

くっ、やつは本気だ。

仕方ない・・・用意しておくか・・・。

「といった感じで店に入ってくるんだ。

わかったな。」

「・・・あんな客なら入ってきてほしくないわ・・・。」

「そうだね・・・もう二度と来てほしくないね・・・。」

「ただのカツアゲですぅ!!」

ホントにそのとおりだな・・・。

とりあえず、カツアゲ常習犯も居なくなったところで準備を再開することになった。


一方その頃・・・


「大変ぴょーん!!」

「どうしたのよ?ララ。」❲ララはミミの母親の名前)

「私達のお店の前に新しい服屋が出来てるぴょん!!」

「はあ?

だからどうしたのよ?

どうせ、そこらへんの服屋と一緒でしょ?

ワタクシ達の服が負けるわけないじゃないの。」

「そうも言ってられないぴよん!!

見たこともない服が並んでたぴょん!」

「はあ!?

見たこともない服ですって!?」

「そうぴょん!

そして、中にはタナトス様とレルミーさん達がいたぴょん!!」

『えぇぇぇぇぇぇ!?!?』

3人が立ち上がって叫ぶ!!

「た、タナトスが・・・!?」

「まさか・・・私達の店に対抗しようと・・・?」

「タナトス様の新作・・・嫌な予感・・・!」

そう言って3人は作業を中断し、タナトスの店に走り出す。


「ほ、ホントだわ・・・」

「見たこともない服が並んでる・・・」

「私には・・・似合わなそう・・・」

「確かに中にタナトスがいるわ!」

「タナトス様・・・どういうことなんでしょう・・・」

「中に入るしか・・・ない・・・!」

三人が中に入ろうとしたとき・・・

「ちょっと、貴女達何してるのよ?」

『ぎゃあ!!』

声をかけたのはリースであった!

「ちょっと!脅かさないで!!」

「別に脅かしたつもりは・・・」

「心臓が飛び出るかと思った・・・。」

「リース・・・ごめんなさいは・・・!?」

「だから、脅かしたつもりはないわ!

店で準備していたら貴女達の姿が見えたから・・・って、何かしら!?この見たことない素敵な服は!?

まさか、タナトス様が!?」

「そうよ・・・よくわかったわね・・・。」

「こんな見たことない服を作れるのはタナトス様、あのお方しかいませんわ!」

「確かにそうだよね・・・。」

「私達の店の前に建てたと言うことは・・・」

「多分・・・対決・・・するつもり・・・。」

「店長を呼んできたほうがいいんじゃないかしら・・・?」

「そうだよね・・・」

「皆で呼びに行きましょう!!」

そして4人は嫌がるシルビアを無理矢理連れてくる!

「ちょっと離してください!!

今いいデザインが閃いたのよ!!」

「だから、それどころじゃないって言ってるでしょ!!」

「見てください!この服!!」

「へ?」

シルビアはショーウィンドウを見上げる。

「な!なんですかこの服は・・・!

た、滾る!!

素晴らしい服だわ!!

一体誰が・・・!?」

「中に・・・タナトス様が・・・いる・・・。」

「えぇぇぇぇぇぇ!

まさかタナトスさんが!?」

シルビア達は店の中に突撃する!!

「タナトスさん!!

なんですか!!

あの滾る服は!!」

「よう、シルビア・・・。

来たか。

お前の店のライバル点として明日からオープンするんだ。

お前たちの服と真逆の服でな。」(←ハルトの偏見)

「見てみてー!

似合うでしょ!」

「私の魅力も更に上がったわ♡」

「ミーナも更に可愛くなったですぅ!!」

『か、かわいい!!』

「お前が真似しないように敢えて前日に用意させてもらった。

いくらお前が滾ろうと、この服は作らせないからな。

真似したら盗作として世に広めるからな。」

「そんな・・・!」

膝から崩れ落ちるシルビア。

この服を見てアイディアが浮かんだらしいが、書けないことのショックがデカいらしい。

「タナトス!

なんでこんなことするのよ!」

「なんでか?

わからないのか?

お前たちは自分たちの服が1番だと調子に乗ってるからな。

だから、お前たちよりいい服はいっぱいあるんだと教えてやりたくてな。」

「そんな!

私はそんなこと・・・!」

「思ってなくても何れライバルは現れる。

さて、シルビア。

どうする?

ライバル店は我が経営する店。

我は無限に服を作り出せるぞ?

今回は服に合わせた靴も創った。

しかも、ロリータと違い、着こなし次第では誰にでも似合う服だらけだ。」(←これもハルトの偏見)

「うう・・・相手がタナトスさんだなんて・・・!

勝てるわけがない!!」

シルビアはもう立ち上がることができそうにない!

「くっくっくっ・・・

久しぶりの挫折はどうだ?

お前は最近、自分の服は絶対に売れると勘違いしてるからな。

デザインばっか書いて、肝心の制作は丸投げ。

お前は本当に服を愛しているのか?

滾ってる暇があるなら、もっと服と向き合ったほうがいいんじゃないか?

昨日、お前が書いたデザインを見たが、デザインにこだわり過ぎてとても動きづらそうなモノばかりだったぞ?

しかも、アイルですら作るのに苦労しそうだった。

作ることを怠ったから、そういうデザインしか書けないんじゃないのか?

もっと着る人の気持ちや作る人の気持ちになったらどうだ?」

その言葉がシルビアの胸に突き刺さる!

「アイル・・・私のデザインは作りにくかったですか・・・?」

「・・・正直に言います。

最初の方はデザインもよく、動きやすさや作りやすさなど、考えてデザインしてありました。

タナトス様が教えてくれた皇子系などもとても良かったと思います。

ですが、最近はデザインばかり重視されていて、パターンを採るのも制作するのもかなり時間がかかります。

店長は知らないでしょうが、今回、新作の服は一着も作っていません。

1500着作るのに新作を作っていたら、とてもじゃありませんが間に合いません・・・。」

「一着も・・・!?」

「だってしょうがないじゃない!

ここは獣人界なんだから、獣人にあったサイズを作らないといけないのよ!

あんなデザインの服を獣人サイズの服にするのは大変なのよ!!」

「うう・・・!」

「店長のデザインは・・・好きだけど・・・着ようとは思わない・・・

あのデザインは・・・人を・・・選ぶ・・・。

もっと・・・誰が着ても・・・似合うデザインが・・・好ましい・・・。」

「誰が来ても似合うモノ・・・。」

「シルビア・・・いいか?

服が客を選ぶんじゃないぞ?

客が服を選ぶんだ。

自分よがりのデザインじゃ、いつかお前の店は最初に俺達とあった時の頃のように戻るぞ?」

「それは・・・嫌です!!」

「嫌でもこのままじゃ売れなくなる。

初心を忘れたお前のせいでな。」

「初心・・・。」

「アイル、レジーナ、コリン。

ここにある服を見てみろ。

お前たちでも作れそうか?」

3人は服を一着一着見てみる。

「こんな簡単な服、すぐ作れるわ・・・!」

「ロリータ服より簡単です・・・!」

「多分・・・半分以下の時間で作れる・・・。」

「そうだろうな。

ドレス一着作るのとシャツ作るのでは複雑さが違うからな。

だが、俺はこの服たちがロリータに勝っているとは思わない。」

「えっ・・・!」

「所詮は我がスキルで作り出したものだ。

この3人や作業員の皆が一生懸命作った物の方が俺は好きだ。

俺の服と違って暖かみがあるからな。

だから、相手が俺だから勝てないと思うな。

もっと仲間を信じてやれ。

仲間を思いやることが出来た時、お前はまた成長する。

これを期に原点に戻ってみてはどうだ?」

「原点に・・・そうですね・・・

皆さん・・・ごめんなさい・・・。

私は傲ってたみたいです・・・。

皆の事なんて何も考えてなかった・・・

今からで申し訳ないけど、私も服を作るわ・・・

どうかお願いします。」

3人に向かってお辞儀をするシルビア。

「勿論、当たり前よ!!

まだ沢山作るのだから、店長の手も借りたいところだったのよ!!」

「そうですね。

一緒に頑張りましょう!」

「店長が・・・作るの・・・久しぶり・・・。」

「タナトスなんかに負けないわよ!!

私達の服の方が素敵だってことを見せつけるわよ!!」

『おおー!!』

4人は作業場に戻ってゆく。

「タナトス様・・・店長にこのことを教えるためにわざと店を作ったんですね・・・?」

「そっか・・・ご主人様ちゃんと考えてるんだね!」

「ご主人様のお陰でシルビアも成長しそうね!」

「ますます惚れ直しちゃうですぅ♡」


「は?何いってんだ?

この店を作ったのはあいつらを完膚なきまでに叩きのめす為に決まってんだろ?」

『へ?』

「最近調子に乗ってるからな。

たまには挫折と屈辱を味合わせないとなァァァァァ!!」

「え!?だってあの子達の服が好きだって・・・!」

「勿論、俺はギャル服よりロリータ派に決まってんだろ?

だが、それとこれとは別だ。

この世界の皆がロリータを着ればいいと思っているが、やはり好みがあるだろ?

だから、先ずは次に好きなギャル服を創ったんだ。

この世界の女子達が俺好みの服を着ればいいとおもってな・・・!」

「じゃあ、なんであの子達を励ますようなことを・・・?」

「勿論・・・

テンションを上げてから奈落の底に落としたほうが楽しいからに決まってるだろう・・・?クックックッ!」

「やっぱり悪魔だったわ!!」

「こんな性格の歪んだ人間は早々いないね!」

「性格のねじ曲がった狂人ですぅ!!」

「あの子達・・・可哀想・・・。」


こうして、オープン前日は終わった。


そして、遂にオープンの刻!!






本日もお読み頂きありがとうございます。


ロリータ服の逆がギャル服とか色々言ってますが。全てハルトの偏見ですので、そこらへんはツッコミなしでお願いします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ