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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

宵闇切り裂く光の剣 ~アンチジャスティスファンタジー~ 

掲載日:2020/03/07

感想おまちしています!!

 

 魔王ギラゴ。


 彼は世界に混沌をもたらす百億の魔物の王として知られているが正体は、宇宙の造物主によって無限の魔力とどんな魔法でも見破ることができない姿隠しの衣を与えられた神の御使いである。


 ギラゴは今日も世直しの為に気に入らないやつを片っ端から虐殺していた。


 「電車に乗ったらおじいさんとおばあさんに席を譲れー!!俺の言うことを聞かないとその場で首を刎ねてやるー!!」


 天から現れたギラゴは走行中の電車を持ち上げて地面に叩きつけた。


 ドカーン。


 中に入っていた人間は全員死んだ。


 ギラゴは次に地下を通る地下鉄に向かって削岩ドリルがついたミサイルを発射する。


 「おじいさんとおばあさんたちはな、戦後の日本を復興させてきたそれはそれは偉い人たちなんだ!!それをお前たちは邪険に扱いやがって超許せん!!地獄で後悔しろー!!」


 ギラゴの放ったミサイル通称”アバドン5000”は地下街と地下通路、そして列車を破壊し尽くした。


 ギラゴは地面に耳を当て、かすかに聞こえる人間たちの断末魔を聞いてニンマリとする。


 (きっと人間たちも俺の善行に感謝と尊敬を払うことだろう)


 次にギラゴはデパートを見た。

 そろそろギフトの解体セールをやっているかもしれない。

 狙い目は普段は高くて手が出せないピ○トロの醤油ドレッシングだ。

 ギラゴは喉に立を突っ込んで何でも溶かす消化液を吐き出した。


 「げえええええっっ!!お前らのようなルールもマナーも守らないゲスに、あの普段は高くて手が出ないピ○トロドレッシングは必要ねええっ!!げえええええっ!!俺の胃液でも浴びて反省するんだな!!」


 ギラゴの口から出た虹色のドロドロした液体が降りかかった途端にデパートは跡形もなく溶けてしまった。

 止めとばかりにギラゴはデパートを踏みつける。

 今、ギラゴの足の下にはギラゴのゲロ液を浴びて死ぬことが出来なかった半死半生のおじいさんとおばあさんと大学生になったばかりの女の子がいる。


 「たとえ助かってもお前らは”みんな苦しんでいるのに自分たちだけ助かった”という罪の意識に苛まれ苦しみに満ちた人生を送るに違いねえぜえええ。だから俺はお前らを罪の意識から解放して、いや救ってやるんだー!!」


 ギラゴは下半身いのへそのあたりに力を溜める。

 

 昨日まではビ○フェルミン錠剤を飲んでいなかったので無理だった。

 でも今なら朝ヨーグルトと野菜を食べて、食後に整腸剤を飲んだ今ならやれるような気がする。


 ギラゴは腸内に溜まった聖なる物体を一気に解放した。


 グロロロッ!!グロロロッ!!


 「おじいちゃん!!おばあちゃん!!私、おじいちゃんとおばあちゃんと一緒に最後を迎えられて幸せだったよ!!」


 かつては美女だった女の人も今はギラゴの消化液で全身を溶かされてドロドロになっている。

 だが如何に体がドロドロにされようとも優しい心だけは不滅だった。

 

 彼女は生命の終わりに肉親への愛を叫んだ。


 「ばあさんや。昨日のセックスは燃えたのう。わしはあんなすごいセックスが出来て幸せ者じゃあ。次に生まれ変わった時はもっとすごいセックスをしよう」


 「そうですね。次は全身を、溶き卵と小麦粉とパン粉えまぶして高温度の油の中に飛び込んでパコパコしましょうねえ。おじいさん」


 「うむ。そうじゃな。それがいい」


 おじいさんとおばあさんは最後に互いの手を握り合って来世でも仲良くセックスをする約束しながら、孫と一緒にドロドロに溶けてしまいました。


 「待て。ギラゴ、お前は用を足したのにお尻を拭いていないんじゃないか?そんなことじゃあ駄目なんだぞ。これを使え」


 その時、ギラゴの前に巨大な太ったおじさんが現れました。


 太ったおじさんは「クスリのツル○」と書かれた大きなビニール袋からトイレットペーパーを出しました。

 ビニール袋は「ツル○」ですが中身は「パワー○ラッグ」で買った特売のトイレットペーパー(シングル)です。


 「お前は勇者ふじわらしのぶ!!クソッ!!こんなトイレットペーパーで俺を改心させられると思ったら大間違いだぞ!!」


 ギラゴはふじわらしのぶの手からトイレットペーパーを奪い取ると建物の後ろに隠れてお尻を拭きました。

 しのぶはギラゴから使用済みのペーパーを受け取り、新聞紙に包んで二重にしたビニール袋に入れます。 しのぶは残った新聞紙を地面に広げてギラゴの粗相を始末してあげました。


 「ギラゴ。お前の間違ったことばかりが罷り通っている世の中を憂う気持ちはわからないでもない。だが”野糞”は立派な犯罪だ。勇者の剣を受けて死ぬがいい。あとな、このウ○コは火曜の燃えるゴミを捨てる日に捨てておくから安心しろ!!」


 勇者ふじわらしのぶはギラゴに向けてブロードソードを向ける。


 お腹がスッキリして気が楽になったギラゴはその場で土下座をして命乞いをする。

 今までは毎日、お腹が痛くて食欲不振のせいで破壊活動を続けていたのだ。

 慢性の便秘持ちであるしのぶは一瞬でギラゴの心情を理解した。


 しのぶは鞘の中にブロードソードを収めるとギラゴに向かって手を差し伸べる。


 「ギラゴ。もう八つ当たりで他人に迷惑をかけるんじゃないぞ。今回はヤマパンの応募シール三枚で許してやる」


 ギラゴはしのぶに死ぬほど感謝して、ヤマザ○パンの商品についてくる「春のパン祭り」の応募シールを三枚、しのぶに手渡した。

 しのぶは自分のシールシートに三枚貼るとニンマリと笑った。


 その後、しのぶはギラゴと左手で握手を交わし、口の開いた缶コーヒーを手渡した。


 「まあ、飲め。俺のおごりだ」


 「ありがとう。でも何でこの缶コーヒー、口が開いているんだ?」


 「気にするな。よくあることだ」


 ごくごくごく。


 ギラゴは缶コーヒーを一気に飲み干した。

 正直、やや苦かったような気がする。

 その後、ギラゴに睡魔が襲いかかり、ギラゴはうたた寝してしまった。


 しのぶはギラゴの懐に「疲れました。旅立ちます。ギラゴ」と書かれた手紙を入れる。


 その後、周囲に誰もいないことを確認してからしのぶは消えてしまった。


 次の日、ギラゴが眠りから目覚めることはなかった。


 警視庁の敏腕刑事たちはギラゴの懐から遺書めいた手紙を発見する。


 果たして事件の真相は如何に!?


 実はギラゴは死んでいなかった。

 事前に飲んでいた解毒剤がギラゴの命を守ったのだ。

 解毒剤が体内から毒の効用を排除することは科学的に証明されているので誰も文句がつけようがない。

 とにかくギラゴは生きていた。

 そして、死体安置所でギラゴは目を覚ます。


 「ここはどこだ!!」


 ギラゴはどこかの死体安置所で目を覚ました。


 ガシャガシャッ!!


 手足には鋼鉄製の輪っかがついている。

 おまけに鎖で縛られている為に身動きをとることができない。


 「ようこそ。しのぶの実験室へ。歓迎するよ。ギラゴ君」


 ギラゴの目の前には白衣を着たブタみたいに太った親父が立っていた。

 男の手には春のヤマパン祭りの応募シートが!!

 応募シートはシール残り2つでかわいいムー○ンのお皿がゲットできる。


 「しのぶ。よくも我を罠に嵌めてくれたな。全ては○ーミンのお皿の為か!!策士め!!」


 「その部分に伏せ字が入るとユー○ンだとも考えられるがな。お前の考えている通りだ。俺は悪の化身、ノン○ンと○ノークのイラストが入ったお皿を手に入れるためなら何だってする悪党なのさ」


 しのぶはニヤニヤと笑いながら食べもしないカレーパンを袋から取り出した。

 ギラゴの顔が恐怖に染まる。


 「や!!やめろおおおお!!それは排便後に一番食べたくない食べ物だあああああ!!!」


 ズポっ!!

 しのぶはカレーパンをギラゴの口に詰めた。

 ギラゴは少し前に自分がやったことを走馬灯の中で思い出す。


 「大丈夫。デカルト的には同じ事だから」


 「こくまろおおおおおおおーーー-ッ!!

 

 こうしてギラゴは一日のうちに二回命を失うことになった。


「はっ!!ここは、一体どこだ!?」


 ギラゴはもう何回も死んでいた。

 死の直前の記憶がフラッシュバックされて脳内で断片的に再生される。

 前回は、口の中に大きな出目金を何匹も突っ込まれて出目金を助ける前に出目金が窒息死してしまいその罪悪感で自害してしまった。

 ギラゴは不明瞭な記憶が確かなものかを調べる為に、懐を探った。


 ガサゴソ。

 

 ギラゴの着物の内側には一通の手紙が入っていた。

 手紙にはこう書かれていた。


 ”我が魂は出目金と共にあり。天空の果てに旅立たん”


 「また遺書かよッ!!しかも旅立たんッって微妙に意味通じてねえし!!」


 ギラゴは遺書を破り捨てた。

 その時、扉が開いた。

 現れたのは頭が薄らハゲになった中年のデブ男、ふじわらしのぶだった。

 手には何枚かの白い皿を持っている。

 春のパン祭りの景品、お洒落なムー○ンのお皿である。

 しのぶはこれみよがしに数枚の皿を前にニヤニヤと笑っている。


 「皿は全種類手に入ったんだ。もう俺には用は無いだろ。俺を解放しろ!!」


 そう言ってギラゴはしのぶを睨みつける。 

 しのぶは懐から拳銃を取り出して、ギラゴの心臓に狙いをつける。


 「左様。私の欲するムーミ○の皿は全て手に入れた。お前はもう用済みだ。最後に何か言い残すことはあるかね?」


 ギラゴは何も答えない。

 声を発しないことが彼に残された最後の矜持だった。


 カチリ。


 「ギラゴ君。無知な君に良いことを教えてやろう。…キムタクの嫁さんは中森明菜だよ?」


 「工藤静香だよ!!」


 ズドンッ!!ズドンッ!!

 しのぶはギラゴの脳天と心臓を同時に撃ち抜いた。

 そして次にしのぶは自分のこめかみに銃口を当てる。


 「これでジ・エンドだ。キムタクの嫁さんの現役時代のあだ名はキョンキョンだっけ?」


 銃口から弾丸が飛び出すことは無かった…。

 やはり、しのぶこそ人類最強。運も味方につけていたのだ。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] もしやまた便秘なのですか…! [一言] 読んでるうちに そういえば子供の頃(保育園ぐらい?)は、用を足した後は、おかーさんにお尻を拭いて貰ったな、と思い出しました。 ウォシュレットなん…
[良い点] これは警鐘ですね!独善はイケナイのだというふじわらしのぶ師匠のありがたい警鐘です!いきり倒した世の正義マンたちは絶望するがよい――  「ねえねえおじさん、なにイキッてるの?」  おや…
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