空
僕は生まれた時から目が見えなかった
先天盲 という病気?らしい
だけど学校は普通学級に通った
「車」というもので親に送り迎えをしてもらっていた
だから周りの子と見えるものが違う、まあ見えないんだけどね
周りの子がすごく羨ましかった
1日、1日だけでいいから 周りの子と同じ景色を見たい
走り回りたい、みんなが見てるものを見たい
特に僕が一番見たいのは「空」だった
みんな、「空」が綺麗だと言っていたから
知りたくて、知りたくて、しょうがなかった
でも、どんなに見たくて知りたくても、ぼくには「真っ黒」以外わからない
自分は他の子達とは違う
時々周りの子たちが怖くなり、嫉妬する
なんで僕は目が見えないんだろう、なんで僕は何も見えないんだろう、なんで僕は、なんで?なんでなんでなんでなんで…「普通の身体に生まれたかった」
小さいながらに、そんなふうにばかり考え、周りに嫉妬ばかりしていた
でも、そんな嫉妬も僕は今日でやめにした
だって、、今の僕は 皆と同じく「空が見える」んだから、気がついたら見えていた
「本当だ、みんなが言っていた通りだ!空は、こんなにも綺麗なんだ……」
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ピッ ピッ ピッ-------
「あっ………………」
「4月10日10時59分、……お亡くなりになりました。」