第７５話 コッコくん、探検を終える
コッコくんのお話も今回でラストです。
予定より１話分長くなってしまいました。
――ファル村――
財宝を回収して僕達は地上へと戻った。
数時間ぶりに浴びた日光に僕は思わず目を閉じてしまったけど、すぐに慣れたので両翼を広げて全身を輝かせるように浴びていった。
『ゴケ～～～！！（帰ってきた～！！）』
「あ～！コッコくんだ！」
「デッカイコッコだ！」
「大きい～！」
外に出ると、広場で遊んでいた子供達が僕の周りに集まってきた。
僕に続いて遺跡への出入り口から出てきたみんなの周りにも子供達が集まり、僕達の周りはあっという間に賑やかになった。
「綺麗な羽だ～！」
「毟っちゃおう！」
『ゴケェ～～～！！（ヤメテ～～！！）』
後ろの方で悲鳴が聞こえたけど気のせいかな？
さてと、僕はこれから勇者様に探検の成果を・・・・
「コラ――――！！やっと見つけたぞ―――――！！」
「村長、トリ公共がいたですぞい！！」
「いっそ食べちゃいましょうぞ！！」
「勇者様が言っていた、“ふらいどちきん”にしましょう！！」
マズイ！逃げなきゃ！！
僕達は肉切り包丁を持った人達から必死に逃げた！
途中、馬より速く走ったけど、村長さんは走って僕に追い付いてきた。
僕は《飛翔》を使って空を飛んでどうにか逃げ切った。
その後、勇者様や子供達の説得のお蔭でディナーにならずに済んだ。
僕が賄賂を渡したのも効いたのかもしれない。
〈コッコは新たに《超逃走》を獲得した！〉
《超逃走》
・敵から速く逃げる事ができる。
・速度は常に加速していき、音速を越えて敵から逃げる事ができる。
・加速度は使用者の意識に比例し、生命への危機感が強いほど急加速して逃げる事ができる。
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－
その日の夕方、それは突然始まった。
『ゴケ？（あれ？）』
突然、僕の目の前でテリヤキちゃんに異変が起き、同時にあの声が聞こえてきた。
〈・・・・・・おや？〉
〈テリヤキの様子が・・・・・・？〉
ダッダッダッダ―――――ン！ダッダッダ・・・・・・
『ゴケ～～～～～！！（漲る～～～～！！）』
〈おめでとう！〉
〈テリヤキはエレメンタルでゴールデンでクイーンな鶏に進化した！〉
変な声や音が聞こえる中、テリヤキちゃんは精霊金色女王大鶏(エレメンタルゴールデンクイーンビッグチキン)に進化した。
【名前】テリヤキ
【年齢】０.１ 【種族】超鶏（精霊金色女王大鶏(エレメンタルゴールデンクイーンビッグチキン)）
【職業】家畜(Lv50) 鶏女王(Lv50) 魔法鶏(Lv50) 【クラス】超鶏の女王１号 コッコの嫁候補
【属性】光 闇 風 水 火 土 雷
【魔力】１,７００,０００/１,７００,０００
【状態】正常
【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv4) 補助魔法(Lv3) 特殊魔法(Lv3) 属性術(Lv4) 精霊術(Lv3) 体術(Lv3) 鶏魔法 鶏戦法 超音波 超威嚇 黒毒 浄化 捕食者の秘技
【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv3) 光属性耐性(Lv3) 闇属性耐性(Lv3) 風属性耐性(Lv2) 水属性耐性(Lv2) 火属性耐性(Lv2) 土属性耐性(Lv2) 雷属性耐性(Lv2) 全状態異常耐性(Lv3) 鶏の女王 長寿 野生の勘 音感知 熱感知 鉄の胃袋 不撓不屈 超回復 虫殺し 汚れ無き羽毛 職業補正 職業レベル補正
テリヤキちゃん凄く強くなった！
多分、僕がいなくても大抵の魔獣は単独で倒せると思う。
そして、進化が起きたのはテリヤキちゃんだけじゃなかった。
テリヤキちゃん以外の女王も精霊金色女王大鶏に進化した。
そしてクリスピーくん達は・・・
『ゴケゴッコォ～～～！！（燃えて来たぜ～～～！！）』
〈おめでとう！〉
〈クリスピーはエレメンタルでプラチナでパラディンな鶏に進化した！〉
クリスピーくんは精霊白金聖騎士大鶏に進化した。
羽毛の色も金色から白金色に変わり、両翼は剣のような鋭さを感じさせていた。
【名前】クリスピー
【年齢】０.１ 【種族】超鶏（精霊白金聖騎士大鶏）
【職業】家畜(Lv50) 鶏騎士(Lv50) 軍鶏(Lv50) 【クラス】寝坊助鶏
【属性】光 闇 土 水 火 風 雷
【魔力】１,６３０,０００/１,６３０,０００
【状態】正常
【能力】属性術(Lv4) 剣術(Lv3) 体術(Lv3) 鶏魔法 鶏戦法
【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv3) 光属性耐性(Lv2) 闇属性耐性(Lv3) 土属性耐性(Lv2) 水属性耐性(Lv2) 火属性耐性(Lv2) 風属性耐性(Lv2) 雷属性耐性(Lv2) 毒無効化 麻痺耐性(Lv3) 鶏の騎士 不撓不屈 長寿 野生の勘 職業補正 職業レベル補正
最後にナゲットくんを始めとする金色魔法大鶏は少し違った。
『ゴケッコォ～～～！！（イヤッホォ～～～！！）』
〈おめでとう！〉
〈ナゲットはエレメンタルでホワイトでウィザードな鶏に進化した！〉
ナゲットくんは精霊白大魔法大鶏に進化したけど、他はバラバラで、精霊白銀神官大鶏や精霊黒魔女大鶏などに進化した。
どういうことなんだろう？
女王や騎士のみんなは全員同じ進化を遂げたのに・・・？
今度勇者様に聞いてみよう！
あ、忘れるところだった！
ナゲットくんのステータスは以下の様になった。
【名前】ナゲット
【年齢】０.１ 【種族】超鶏（精霊白大魔法大鶏）
【職業】家畜(Lv50) 鶏魔術師(Lv50) 軍鶏(Lv50) 【クラス】火力重視な鶏
【属性】光 闇 火 風 水 土 雷
【魔力】１,８００,０００/１,８００,０００
【状態】正常
【能力】攻撃魔法(Lv5) 防御魔法(Lv1) 補助魔法(Lv3) 特殊魔法(Lv3) 精霊術(Lv3) 鶏魔法 鶏戦法 浄化
【加護・補正】物理魔法(Lv2) 魔法耐性(Lv4) 精神耐性(Lv3) 光属性耐性(Lv3) 闇属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv3) 風属性耐性(Lv3) 水属性耐性(Lv3) 土属性耐性(Lv3) 雷属性耐性(Lv3) 毒耐性(Lv3) 鶏の魔術師 長寿 野生の勘 精霊の瞳 職業補正 職業レベル補正
ナゲットくんは攻撃魔法が大得意だ。
遺跡での石像ドラゴンと戦った時も大活躍してくれた。
以上がみんなの進化の結果、外見も一新して僕に負けないくらい強くなっている。
この後すぐに勇者様達が来て、勇者様は大声を上げて驚いた。
「もう食用にできんな。卵以外は。」
進化した僕達を見たお爺さん達は、ついに僕達を食べることを完全に諦めてくれた。
今まではとりあえず繁殖用として扱われていたけど、それでも何時か唐揚げにされるかもしれないと不安に思っていたのがようやく解決することができた。
その日の夜はみんなで喜びを分かち合った。
そうそう、忘れるところだったけど、僕も強くなったんだよ？
【名前】コッコ
【年齢】０．１ 【種族】超鶏（精霊金色王鶏）
【職業】鶏皇(Lv26) 闘鶏(Lv26) 神使(Lv26) 【クラス】最強な鶏
【属性】光 闇 火 風 水 土 雷 木 空
【魔力】２,４５０,０００/２,４５０,０００
【状態】正常
【能力】攻撃魔法(Lv4) 防御魔法(Lv4) 補助魔法(Lv4) 特殊魔法(Lv4) 属性術(Lv4) 体術(Lv4) 剣術(Lv4) 鶏魔法 鶏戦法 神鳥術(Lv4) 聖火 浄化 飛翔
【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv2) 光属性耐性(Lv3) 闇属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv3) 風属性耐性(Lv3) 水属性耐性(Lv3) 土属性耐性(Lv3) 雷属性耐性(Lv3) 木属性耐性(Lv3) 全状態異常耐性(Lv3) 回復力向上 鶏の王 超逃走 迷宮攻略者 長寿 精霊の瞳 野生の勘 鶏神(？)の加護 職業補正 職業レベル補正
魔力も大分増えてきた。
遺跡で結構消耗した分もすっかり回復している。
これなら勇者様と一緒に戦っても足手まといにはならないよね♪
今度お供をさせてくれないか頼んでみよう！
『ゴケェ・・・。（眠い・・・。）』
と、今後の事を考えていたら眠気が襲ってきた。
今日はたくさん動いたからか、普段よりも早く眠りたくなってきた。
今夜も夢の中に鶏神様(仮)が出てくるかもしれないけどもう寝よう。
明日は何があるのかな？
僕はそんなことを考えながら目を閉じた。
～おしまい(？)～
コッコ団の最強伝説は始まったばかりだ！
あと何話か番外編をやってから新章に入ります。
