第42話 自称勇者×4、召喚される
今回は敵サイドのお話です。
時は士郎達が港町ヴァールで奴隷商を倒し、奴隷にされていた人々が解放される日の前日に遡る。
この日、地球から異世界ルーヴェルトに新たな勇者が召喚されていた。
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ムリアス公国―――――――――――
ダーナ大陸の中央部に位置するムリアス公国、大陸四大国の1つに数えられるこの国は公国の名の通り貴族によって統治されている国家である。
建国時からムリアス大公家が代々国を統治し、現大公は歴代の大公と同様に多くの国民から支持された人望のある人物である。
現大公がそうであるように、公国そのものは穏和で争いを好まず、近年も戦争などは起こさずに平穏な日々を送っていた。
だが、それはあくまで表向きであり、少数派ではあるが過激な事を考える者も中にはいた。
そして今、その者達を利用する者達が公国の裏側で暗躍していた。
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――ムリアス公国 首都近郊某所――
ムリアス公国の首都リュミエール近郊にあるとある古い教会の地下、公国の領内にありながらも治外法権の働くこの場所ではとある儀式が行われていた。
「―――――――――――――詠唱は終了しました。」
「よし、無事に“門”は起動したようだな。後は“向こう側”から到着するのを待つだけだ。」
四方を石の壁に囲まれた一室、その中央には光り輝く魔方陣があり、それを囲む様に十数人の人間が立っていた。
先程まで魔方陣の前で何かを詠唱していた男はジーア教の司祭、公国のすぐ北にある聖国の教皇庁よりこの教会の地区の担当を任じられた40手前の、歳より少し若く見える男だった。
そして司祭のすぐ後ろにいた男、司祭と同じく法衣を着たこの男こそがこの場を支配する黒幕だった。
もっとも、その事実を知るのは当人と司祭の身である。
「・・・アイアス、召喚は無事に成功するのだろうな?」
黒幕の男の背後から一際豪華な身形をした、見た目は20代後半の若い男が声をかけてきた。
背後には10人近い騎士がおり、身形と合わせても相当高い地位にある人物である事がうかがえた。
「問題はありませんアレクシス殿下、間もなくこの召喚の魔方陣の上に『勇者』が現れます。殿下といずれ殿下が統治するムリアス公国を救う為、大いなる力をもって現れるでしょう。」
「・・・自分で持ってきておいて何だが、その“本”は間違いなく本物なのだな?」
「ええ、殿下が見つけになられたその“本”は間違いなく《奇跡の書》です。殿下のご先祖である、初代大公様が天上の神より授かったとされる5冊のうちの1冊です。目の前の魔方陣が光り輝いているのが何よりの証拠です。」
「ならいい。昔からこういう伝説や言い伝えのような物はどうにも信じられない性分なんだ。」
「それは無理もない事です。この《奇跡の書》には紛い物も多く、我々教皇庁も永年それで悩まされ続けてきたものです。」
アイアスは目の前の若い男、ムスリム公国の現大公の長男であるアレクシス=B=ムリアスに愛想笑いを浮かべながら適当に会話を進めていった。
アレクシスは自分と会話をする目の前の男を、司祭と同じジーア教の人間だと思っている。
事実、アイアスの表向きの顔は聖国の教皇庁から公国に派遣され、公国内の教会を管理しているジーア教の枢機卿であり、聖国内でも歴代最年少の枢機卿として多くの信者、特に女性の信者から高い支持を集めている。
ただし、それはあくまでアイアスがこの世界で自由に動くための偽りの仮面に過ぎず、本当の顔はここにいる司祭も知らない。
「―――――――――――――!枢機卿!!」
「どうやら来たようです。」
「おお!!」
先程からただ輝いていただけの魔方陣から何色もの光の粒が浮かび上がり始める。
その幻想的な光景に、部屋の中にいるアイアス以外の人物達は思わず見惚れてしまう。
そして数秒後、光が魔方陣の中央に収束し、閃光弾のように弾けた。
「「「!!??」」」
「・・・・・・ほう。」
ほとんどの者が閃光に目を瞑る中、アイアスだけは目の前の光景に驚嘆していた。
そして閃光が消え、再び薄暗さが部屋を包み込む。
「―――――――――――――は?」
「何所ですの、ここは!?」
「な、何だよこれ!?」
「これは―――――――!?」
光が消えて最初に声を出したのは、光の消えた魔法人の上に立つ4人の少年少女だった。
全員が黒髪に黒目、つまり日本人である。
「――――――――4人だと!?」
「殿下、この儀式は勇者を召喚するものですが、召喚される人数が1人とは限らないのです。」
「そうなのか?」
「ええ、教皇庁の記録でも、過去に一度の召喚で複数の勇者が召喚されたという記録があります。1度に4人も召喚されても不思議ではありません。」
困惑するアレクシスに、アイアスはすぐに召喚に関する情報を補完する。
すると、召喚された少年少女の1人が落ち着いた声でアイアス達に質問をしてきた。
「あのう、ここは何所でしょう?」
「ああ、これは失礼しました。ここはダーナ大陸4大国の1つ、ムリアス公国の首都リュミエール近郊にある教会です。ようこそ来てくださいました、勇者様!」
「「「えっ!?」」」
4人の少年少女達は口を揃えて声を上げた。
その後、一時的に主導権をアレクシスに譲り、その場にいた一同は外に馬車に乗って教会近くの豪邸へと移動したのだった。
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――ムリアス公国 南の離宮――
首都リュミエールの南部にある、主にアレクシスが頻繁に出入りする離宮に移動した一同は、豪華な装飾で彩られた一室で互いの事情を話し合った。
「―――――――では、勇者様達のお名前を伺ってよろしいでしょうか?」
「僕は日比谷諭です。」
「俺は滝嶋豪樹だ。」
「私は藤田ゆかりです。」
「私は綾小路章子といいます。」
話はアレクシス主導の元、時折アイアスや司祭が捕捉しながら進められた。
召喚された4人の勇者達は、自分達がここにいるアレクシス達によって異世界の日本から召喚されたこと、戦争で混乱するダーナ大陸に平和を取り戻し、更にはこの世界の何所かにいる魔王を倒すのが勇者の使命だと聞かされていった。
4人は自分達が世界に選ばれた存在なのだと、世界の運命は自分達にかかっているのだと言われ、それが当然の事ように受け入れていった。
「分かりました。必ず僕達が戦争を止め、魔王を倒してみせます。」
「本当は野蛮な事は嫌いですけど、世界に選ばれた者としての義務なら仕方ありませんわね?」
「そ、そうね!」
「ああ、こんな重要な役目はただの人間には任せられないからな!俺達がやるしかないぜ!」
「おお!なんと頼もしい勇者様達だ!そう思いませんか、殿下?」
「うむ!さすがは選ばれし勇者達だ!」
アレクシスは大いに喜びながら4人と握手を交わしていく。
その様子を、アイアスは心の中で笑いながら見ていた。
(ハハハ、アレクシスも勇者達も単純だな。これなら意識誘導の魔法を使う必要もないな。こいつら、揃いも揃ってバカばかりだ。本気で自分達が選ばれた人間だとでも思っているのか?)
全てはアイアスの筋書き通りに進んでいた。
アイアスは知っている。
今、この場には選ばれた人間など1人もいないということを・・・。
(大公もかわいそうなものだ。自分の跡取りが、世界征服などバカなことを企んでいるんだからな。しかも、教皇庁の名を出しただけでホイホイ信じて利用され、未だに俺を微塵も疑っていないんだから救いようがない。まあ、これがこの国の運命なんだろうな。)
事の始まりはアイアスがアレクシスの野心を知った時だった。
ムリアス公国の現大公の長男であるアレクシスは一族でも珍しい、選民意識と欲の強い男だった。
幼い頃から少々甘やかされてきたせいか、アレクシスは自分は特別な人間だと思い、この世界は自分が支配するために存在するなどと本気で信じていた。
だが、基本的に貴族や人間にも穏和な人間の多いこの国では他国に戦争など仕掛けられるはずもなく、アレクシスは歯がゆい思いで野心を膨らませていった。
それを知ったアイアスは、上手いように利用して今回の勇者召喚を行わせたのである。
ちなみに、この世界に魔王が現れた云々の話は真っ赤な嘘である。
確かに魔王と比喩できる脅威は存在するが、少なくともダーナ大陸には全くの無害である。
(創作とはいえ、魔王に関する逸話がジーア教の中にあったのが大きかった。まさかここまで上手くいくとはな。さて、もう少し調子に乗らせてみるか。)
4人の勇者が簡単に利用できると確信したアイアスは、上機嫌なアレクシスに勇者達に選ばれし者の力を確認させた方が良いと助言した。
そして離宮に勤める騎士達が利用する訓練所に移動し、そこでアイアスは4人にある物を渡した。
「勇者様、これはジーア教が古より守ってきた伝説の装身具です。どれでも好きな物をお選びください。」
「まあ、なんて綺麗なアクセサリーなの!」
「おお!!デカイ宝石が付いてるぞ!?」
4人は腕輪や指輪など、気に入った物を選んで身に付けた。
「では、試しに魔法を使ってみましょう。」
そして夕方まで勇者の力のお披露目が行われた。
結果を言えば、単独で竜種を倒せるほどの規格外な力だった。
ただし、それはこの世界を基準にした話であり、竜種を倒せるとしてもあくまで下位の個体の話である。
それでもアレクシスや本人達にとっては、まさに神に選ばれた者にしか与えられないほどの大きな力にしか見えず、彼らは歓喜に沸いていた。
「さすがは勇者だ!その力があれば、戦争で民を苦しめるファリアス帝国とフィンジアス王国の愚者共に正義の鉄槌を落とすことができるぞ!魔王にだって勝てるぞ!」
「ハイ!僕達がこの世界を正しい道に導いて見せます!」
「良く言った!世界を救った暁には、我が弟妹達との婚姻を認めよう!」
「ありがとうございます!」
彼らはドンドン調子に乗り始めていった。
元から傲慢なせいか、彼らは誰も自分達が言っていることや、これからしようとしていることに全く疑問を抱いていなかった。
(ホントにバカだな。この程度の力で天狗になるとはな・・・。現実を知ったらどんな顔をするのやら。アレクシスも、いくら父親が最近体調を崩す事が多くなって政務に関わる機会が増えてきたとはいえ、大公家の婚姻を決定する権限はまだないだろうが?)
内心呆れつつも、あくまで自分も同意見だと合わせていくアイアスは、怪しまれないようにしながら勇者4人に《ステータス》を使い、ここでは自分にしか見えない情報を閲覧した。
【名前】日比谷 諭
【年齢】17 【種族】人間
【職業】高校生(2年) 【クラス】自称勇者
【属性】メイン:火 雷 サブ:風 土 水 氷
【魔力】543,060/910,000
【状態】正常
【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv3) 特殊魔法(Lv2) 剣術(Lv3) 槍術(Lv2) 体術(Lv3) 鷹の眼
【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv1) 全属性耐性(Lv2) 全状態異常耐性(Lv2} 習得能力向上 回復力向上 異世界言語翻訳
【名前】滝嶋 豪樹
【年齢】17 【種族】人間
【職業】高校生(2年) 【クラス】自称勇者
【属性】メイン:風 雷 サブ:土 木 水
【魔力】369,000/856,000
【状態】正常
【能力】攻撃魔法(Lv3) 補助魔法(Lv1) 風術(Lv3) 雷術(Lv3) 武術(Lv3)
【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv1) 風属性耐性(Lv2) 雷属性耐性(Lv2) 麻痺無効化 毒無効化 習得能力向上 回復力上昇 異世界言語翻訳
【名前】藤田 ゆかり
【年齢】16 【種族】人間
【職業】高校生(2年) モデル 【クラス】自称勇者
【属性】メイン:水 空 サブ:風 土 木 光
【魔力】525,000/890,000
【状態】正常
【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv2) 特殊魔法(Lv3) 水術(Lv2) 空術(Lv2) 槍術(Lv2) 体術(Lv2) 精霊術(Lv1) 占術(Lv1)
【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv1) 水属性耐性(Lv2) 習得能力向上 異世界言語翻訳
【名前】綾小路 章子
【年齢】17 【種族】人間
【職業】高校生(2年) 【クラス】自称勇者
【属性】メイン:風 氷 サブ:水 土 雷 闇
【魔力】611,100/908,000
【状態】正常
【能力】攻撃魔法(Lv2) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv2) 特殊魔法(Lv2) 剣術(Lv3) 体術(Lv2) 槍術(Lv2) 弓術(Lv3) 鷹の眼
【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv1) 全属性耐性(Lv2) 習得能力向上 異世界言語翻訳
4人のステータスを見たアイアスは思わず鼻で笑いそうになった。
確かにこの世界の人間からすれば魔力は異常なほどに高く、各能力も優秀と言えるほどの適正レベルだが、それでも反則級と呼べるほどではなかった。
(平凡ではないが、それでも俺からすればガキのレベルでしかない。それにしても、この世界の神だけじゃなく、日本の神の加護もないのに“選ばれし勇者”か・・・本当に扱い易そうな勇者様だ。)
アイアスは、4人を召喚した時の事を振り返る。
召喚された4人は勿論、アレクシスさえ知らされてないが、あの召喚の儀式は勇者を召喚するものではなく、正確には地球から指定した条件に合致する人物を召喚する儀式なのである。
アレクシスが見つけてアイアスに渡した《奇跡の書》、あれも元々は異世界の人間を指定して召喚する為のアイテムなのだ。
今回、アイアスが指定した条件は、「地球の先進国の出身である」、「比較的裕福な環境で育った」、「周囲から高く評価されている」、「傲慢な性格であること」、「異世界の存在を知らないこと」、「魔法が使えないこと」の6つである。
後者の2つの条件は、万が一にも自分達の組織の存在を知る者が召喚されるリスクを避けるための条件である。
そして召喚されたのはアイアスにとって都合が良いとしか言えないほどの、自身を特別だと思って疑わない少年少女4人だった。
(この《奇跡の書》も、一度使用すれば一定期間のクールタイムが必要になるのが難点だが問題はない。帝国の方は既に使用済みらしいが、召喚されたのはたったの1人、俺達の事を知っているようだが脅威になるほどのレベルではない。丁度いい、こいつらの最初の獲物にしてみるか。)
〈―――――それは良い案だな?〉
(――――――――ダニール!)
不意に、アイアスの頭に彼の良く知る男の声が聞こえてきた。
それはファリアス帝国にいる彼の同僚の声であり、《念話》によって意識に直接話しかけてきたのだ。
〈遠距離念話とは珍しいな?帝国で何かあったのか?〉
〈いや、少し時空の壁に違和感を感じたから調べるついでにな。しかし、その必要はなさそうだな。〉
〈ああ、おそらくそれは同時に複数の人間が召喚された事によるものだろ。俺も召喚時に時空の変動を感じた。〉
〈帝国は何も知らない妾腹の御姫様にしてやられたが、その分の穴埋めはできたようだな。それで、早速こっちに攻めさせるのか?〉
〈いや、数日間は念の為にこの世界の常識を学ぶという名目で様子を見る。その後に、例の村に攻めさせようと思う。〉
〈なら、こっちも捨て駒の軍勢を送るとするか。王国側の方にもすぐに連絡しておこう。〉
〈了解した。詳細が決まったらまた連絡をくれ。〉
〈ああ。〉
念話はそこで終わり、アイアスは僅かに悪意のある笑みを浮かばせながら、未だに調子に乗っているアレクシスは自称勇者達の方を見る。
この後は勇者歓迎の晩餐が予定されており、翌日からは数日間に亘ってこの世界の案内や一般常識などの知識を学ばせる事になっている。
その後、表向きには帝国と王国の戦争の仲裁に入るという内容でアレクシス直属の騎士団と共に帝国と王国の国境近くにある“とある村”を目指す。
(アレクシスには戦争をしているファリアス帝国とフィンジアス王国、そして帝国と軍事同盟を結ぼうとしているゴリアス国を“悪”として制裁を与え、その後は聖国の後押しなどで大陸全土の主導権を手に入れるう云々と言いくるめてはあるが・・・・・・。)
もちろん、アイアスはアレクシスの野望などを叶える気などない。
適当に唆して利用し、用済みになったらポイと捨てる算段でいる。
(――――――どうせなら、4大国の主力をまとめてぶつけてみるの面白いかもな?まあ、流石に本来の目的に支障を来さない範囲でやらなければならないから難しいだろうが、それなりに派手にやってみたいものだ。)
そしてアイアスは事が旨く進むよう、アレクシスと4人の勇者達をさらに調子づかせて誘導していく。
似た者同士なのか、5人は意気投合しながらその日の晩餐を楽しみ、この世界の頂点に自分達が立つ未来について遅くまで語り合っていた。
(――――――――――まずはファリアス帝国の《戴冠石》、運が良ければこの戦で入手できるかもしれないな。まあ、確実な“鍵”がない以上、あくまで運任せで可能性は低いだろうが・・・・・・。)
アイアスは自分達が道化である事に気付かない者達の姿を眺めながら本来の任務について考えて言った。
彼ら、アイアスやダニールを始めとする『創世の蛇』は、この世界である物を回収する為に異世界からやってきた。
すでに“目的の物”を入手する為の情報は揃っており、後は必要な“鍵”を揃えて入手するだけの段階にまで彼らの計画は進んでいる。
だが、彼らは気付いていない。
彼らの知らないうちに、彼らにとって想定外な事態が進んでいるという事を・・・・・・。
彼らの計画が、1人の少女による召喚の儀式が行われた時点で大きく狂い始めているという事に、その中心にある人物を見逃したダニールを含め、アイアスもまだ気付いてはいなかった。
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数日後、ムリアス公国首都リュミエールでは大勢の国民で賑わう中、次期大公アレクシスと異世界の勇者達を先頭にした和平騎士団一行の出陣式が執り行われた。
表向きの理由は戦争を仲裁し、ダーナ大陸全土の和平の道への第一歩とする出陣となっている。
最初の目的地は戦争の激戦区である帝国と王国の北部国境地帯、そこから南へと進んで戦争を早期終結へと導くという事になっている。
「――――――――――――――――出陣!!」
「「「おおおおおおおおおおお!!!」」」
アレクシスや勇者達に手を振りながら歓声を上げる国民達。
その姿を、当のアレクシスと勇者達は優越感に浸りながら馬の上から見下ろし、最初の目的地へと向かうのだった。
そして、異世界ルーヴェルトでの物語は大きく動き始める。
次章からの新キャラが登場!
次回からはシリアスな展開に・・・・なりそうでならない?