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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
異界の七大魔王編Ⅴ―ガンドウ大陸の章―
384/465

第371話 ボーナス屋、御馳走を食べ終える

ちょっと難産でした。


――ガンドウ大陸 大和 『天つ宮殿――


【名前】(すめらぎ) 光葉(みつは)

【年齢】16  【種族】人間

【職業】巫女姫  【クラス】籠の中の巫女姫

【属性】メイン:光 闇 土  サブ:風 水 木 時

【魔力】15,000/15,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv1) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv1) 特殊魔法(Lv4) 祈祷術(Lv3) 浄化 天啓 夢界の旅人(ドリーム・トラベラー)

【加護・補正】物理耐性(Lv1) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv2) 光属性耐性(Lv3) 闇属性耐性(Lv3) 土属性耐性(Lv3) 巫女の瞳 意志疎通 動物愛護者 運動音痴 護られし者 天地の巫女 神々の友 ******* 女神ヤガミヒメの契約 白兎神の加護 ********* 豊饒神ウカノミタマの加護 軍神タケミカヅチの加護(泣) 軍神スサノオの加護(笑) ******** ******* ******* 女神イワナガの加護 軍神ヤハタの加護 知恵神オモイカネの加護 軍神毘沙門天の加護 etc

【BP】63



 巫女姫ちゃんの不思議パワーの秘密を探るべくステータスを視たところ、このように一部の情報がバグってるのとは違う、隠蔽されているような状態で表示された。


 これはミニ・ソフィアちゃんの御機嫌をどうにかとって再表示させると次のようになった。



【名前】(すめらぎ) 光葉(みつは)

【年齢】16  【種族】人間

【職業】巫女姫  【クラス】籠の中の巫女姫

【属性】メイン:光 闇 土  サブ:風 水 木 時

【魔力】15,000/15,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv1) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv1) 特殊魔法(Lv4) 祈祷術(Lv3) 浄化 天啓 夢界の旅人(ドリーム・トラベラー)

【加護・補正】物理耐性(Lv1) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv2) 光属性耐性(Lv3) 闇属性耐性(Lv3) 土属性耐性(Lv3) 巫女の瞳 意志疎通 動物愛護者 運動音痴 護られし者 天地の巫女 神々の友 (*神々(一部)の癒し(アイドル)) 女神ヤガミヒメの契約 白兎神の加護 (*国造神オオクニヌシの契約(強制)) 豊饒神ウカノミタマの加護 軍神タケミカヅチの加護(泣) 軍神スサノオの加護(笑) (*月神ツクヨミの加護(監視)) (※女神クシナダヒメの加護) (*宗像三女神の加護(秘)) 女神イワナガヒメの加護 軍神ヤハタの加護 知恵神オモイカネの加護 軍神毘沙門天の加護 etc

【BP】63



 色々とツッコみたい事が出来てしまった。


 主に加護と契約について。


 明らかに巫女姫ちゃん自身のスペックとは不釣り合いなほどに神様達の加護や契約がどっさりとある。


 さっき奥さんに持ち帰られた軍神(スサノオ)や俺の担任教師(オモイカネ)、他にも日本では比較的メジャーな神様達の加護がこんなに……。


 そして“(泣)”や”(笑)”は一体何なんだ?



【神々(一部)の癒し(アイドル)

・その純粋な心で枯れていたり荒れていた一部の神々の心を癒した者はさらに多くの神々の心を惹き付ける。

・神から与えられた加護及び契約の力を通常限界を越えて発揮させる事ができ、その上昇効果は「加護(契約)を受けている神の数×0.1倍」プラスされ、その人の身には治まり切らない程の神々の熱情(ちから)はこの者だけでなく身近な者達にも影響を与えていく。

・現在、日本系列の神々ばかりが集まっている為、他神話の神々も介入してきた場合、この者に想定外の影響が及ぶ影響があるので要注意。(*毘沙門天が加入する際、タケミカヅチと諍いが起きかけ、地上に雷雨が襲い掛かりました)



 成程な。


 アニマル達がモフモフされただけで進化したのはコレの影響があった、ということなんだろうな。


 軽く10柱以上の神様に加護を貰っているから容量オーバーしてたのか。


 加護の方はどうなんだ?



【女神ヤガミヒメの契約】

・美しく動物にも好かれる心優しい女神との間に結ばれた契約。

・この契約を結んだ者は悪に染まらない限り種族をも超えて多くの人々から好意を向けられ易くなり、美貌が磨かれ老化速度が遅くなり長寿になる。

・動物や魔獣から警戒されにくくなり、意思の疎通も出来るようになる。

・その手で触れた者に癒しと恵みを与える《純真なる神手》、自身の幸運を他者へ分ける《幸運譲渡》、自身の死亡フラグを敏感に察知する《死災回避》を使う事が出来る。

・純愛を応援する女神は、この者の幸福を願っています。



【白兎神の加護】

・通称「因幡の白兎」。女神ヤガミヒメの眷属神であり、彼女に認められた者に縁結びの加護を与える。

・ランダムで良縁の相手と出会いやすくなる。

・ウサギに好かれやすくなり、ウサギの言葉が分かるようになる。



【国造神オオクニヌシの契約(強制)】

・ヒステリックな正妻に嫌気が差し、嘗て共に愛し合いながらも姿を消した最初の妻を求めて世界を渡った、どっかの軍神(バカ)の息子で妻沢山子沢山のとある国造りの神が、愛する女神とのつながりを求めて彼女と契約を結んでいる人間に対し勝手に隠れて結んだ契約。この事実は彼の神の妻達は数秒前まで知らず、現在日本では局所的異常気象が発生している。

・この神と契約した者が居る国は運気に恵まれ、生きとし生ける者へは災厄から護られ、死した者の魂は悪しき存在に利用される事無く輪廻の流れへと還って行く。

・この神と契約した者が庇護する田畑は天災などから守られ、余程の乱用をしない限り毎年のように豊作に恵まれる。

・この神と契約した者の半径10㎞圏内では致死率の高い疫病の発生率と感染力は100分の1未満に下がり、全ての薬類の効果も10~20%上昇する。副作用は低下する。

・この神と契約しているものは戦闘時全能力が大上昇し、1日に1度だけ死を避けることができる。

・この神と契約した者は子宝に恵まれ、難産や流産とは無縁になり、1度に5人以上の子を産む事も可能になる。最大寿命の半分以上生きるまでは生み放題になる。

・この神と契約した者は動物や魔獣達と仲良くなり、加護の力を分け与えることができる。



【豊饒神ウカノミタマの加護】

・とある軍神(バカ)の娘であり、五穀豊穣と商売繁盛を司る女神が、うっかり見られてしまった黒歴史を秘密にしてもらう対価も兼ねて与えた加護。神使達の加護も含まれている。

・《最上の目利き》、《豊饒の癒し》、《邪気祓い-極-》が使えるようになる。

・狐の言葉が分かるようになる。



【軍神タケミカヅチの加護(泣)】

・猛々しき戦と雷の神でありながら、実は裏では動物を愛でるのが趣味なタケミカヅチが与えた加護。長年可愛がっていた神使の鹿が別の神の鹿と駆け落ちしてしまい、そのショックで落ち込んでいた処を夢の世界を通して慰めてもらい、そのお礼に与えた。

・《雷属性無効化》、《麻痺無効化》の効果が与えられる。

・武術の習得速度が超上昇する。

・不埒を働いた者に対し天罰が落ちる。



【軍神スサノオの加護(笑)】

・日本神話トップクラスの問題神であるスサノオが殆どノリで与えたいい加減な加護。有難味ゼロ。

・変態に襲われると突風が発生して変態を掃除する。

・和歌の才能が開花する。

・溺死しなくなる。

・爬虫類系の生物が怯えて逃げ出す。



【月神ツクヨミの加護(監視)】

・近所迷惑な親族を監視する為にコッソリ与えられた、月の神なのに月を壊した事のある神ツクヨミの加護。

・月の出ている間は魔力が底を尽きる事が無くなり、月が満ちているほど回復力も上昇する

・精神系の攻撃を自動で無効化する。

・月の魔力を操ることができる。



【女神クシナダヒメの加護】

・最初バカな亭主が迷惑をかけた時に備えて与えられた、スサノオの妻クシナダヒメの加護。現在は純粋に彼女の人生を応援している。

・巫女の職に就いている場合、全能力が大上昇する。

・良縁に恵まれる。

・子宝に恵まれ、必ず安産になる。

・自分以外の者がスサノオの加護を持っていた場合、相手の加護を一時的に無効にできる。



【宗像三女神の加護(秘)】

・アマテラスとスサノオの間で色々あって生まれた三姉妹の女神が、父親と同様にコッソリとノリで与えた加護。

・女子力が伸ばしやすくなる。

・海難事故を神回避できる。

・玄海灘(九州)では不死身になる(笑)

・海の生き物達と仲良くなれる。

・以下略



【女神イワナガヒメの加護】

・本当はそこそこ可愛いのに時代の流行に合わなかったせいで嫁ぎ先の神にブスと言われ返品された、実はガラスのハートを持つ寿命を司る女神が与えた加護。

・この加護を持つ者は任意の年齢で不老長寿になることができる。

・山で遭難する事も無く、高山病になることも無くなる。

・女の敵を祟ってくれる。




「……」



 なんて言ったらいいんだろう。


 加護が多いのは良いことだけど、明らかに神々の個神的な事情が満載なのは気のせいだろうか?


 特にスサノオファミリーが。



「どうかなされましたか?」


「……巫女姫ちゃん、神様と出会ったことある?」


「え?巫女なので一応(・・)(夢の中でなら)ありますけど……」



 ああ、どうやら巫女姫ちゃんにも心当たりがあるようだ。


 普通、巫女だからって神様がホイホイ接触するとは思えないのにな……。


 薺さんも無いみたいだし。



「あのね、詳しいことは不明だけど、巫女姫ちゃんにはとんでもない数の神様が加護を与えているみたいだよ?それこそ、この世の終わりまで生き続けられるくらい強力なのを……」


「えええ!」



 周りには聞こえない程度の声で加護の事を伝えると、巫女姫ちゃんは両手を口に当てながら信じられないといった顔で驚いた。


 当然、何で分かるのかと訊かれたけど、そこは「勇者だから」で押し通した。


 そして巫女姫ちゃんから情報収集、神様との出会いについて聴いてみると、ステータスにもあったように巫女姫ちゃんは夢を通して神様と会えるらしく、最近もお供え物の酒を飲んで悪酔いしたお稲荷(ウカノミタマ)様と会ったりしたらしい。


 日本一メジャーな神様の恥ずかしい秘密、此処に発覚!



〈言わないで~!  byウカノミタマ〉



 本人は凄く気にしてるようだ。


 そもそも、お稲荷様にあんな強い酒をボトルでお供えしたのは誰なんだ。


 お供えするなら大吟醸にしろよ。


 なんて思いながらも巫女姫ちゃんとの会話は進んでいく。



「イワナガヒメ様とはその……コイバナを少々……お互い、善い殿方に逢えるといいねと……」


「ああ……」



 人間と神でも女性は女性みたい、だな。


 巫女姫ちゃんは何の打算も下心も無く、素で神様達のハートを掴んでいったのか。


 近い内、アマテラス様もその輪の中に入りそうだ。


 場合によっては黄泉に居るイザナミ様も……うわあ、カオス。



〈お前自身がカオスだろ。 byツクヨミ〉



 俺にしか聞こえない声でツッコまれた。


 さてと、情報収集もこの辺でいいだろうな。


 プチ・ソフィアちゃんもデザートのあんみつを食べて機嫌が直ったみたいだし、そろそろ帰るかな。



「さあて、お腹も十分に膨れたし、そろそろ帰るかな?」


「え!もう、お帰りになられるのですか?」



 巫女姫ちゃんは頭に岩が落ちたかのような顔になった。


 ……もしかして、俺に帰ってほしくないのか?


 それってつまり……緊急家族会議フラグ発生?



「(そんな……この機会を逃したら……)」



 独り言を呟き始めた。


 あれか、実はヤンデレの素質を持っているの―――――



〈んなわけねえだろ!! byタケミカヅチ〉


〈光葉ちゃんは純情乙女なんだぞ! byヤハタ〉



 なんか怒鳴られた。


 この軍神共、どんだけ巫女姫ちゃんに傾倒してるんだよ。



〈……バカな男は死滅すればいい。 byイワナガヒメ〉



 全身に寒気が走った。


 これにイザナミ様とかが加わったら、俺に死亡フラグが立つかもしれない。


 イザナギ様、黄泉に行って奥さんとイチャついて押さえてくれ!



〈――――え? byイザナギ〉


〈また桃を投げて怒らせるのがオチだろ。 byツクヨミ〉


〈え!二度としないぞ? byイザナギ〉


〈は? byスサノオ〉


〈寝言? byアマテラス〉


〈何、その無理ゲー☆ byスサノオ〉


〈糠漬けにされたいの? byカヤノヒメ〉


〈よし!皆で親父を縛って黄泉に放り込もう! byオオヤマツミ〉


〈一緒に行っていい? byカグツチ〉


〈お前は絶対行くな!! byシナツヒコ〉



 俺の心の声のせいでイザナギ様にフラグが立ったようだけど俺は気にしない。



「あのう、本当にお帰りになられるのですか?」


「ん、まあ、此処での用も済んだし、薺さんを国に送ったらそのまま帰るかな?」



 俺が席から立ち上がろうとすると、もじもじした巫女姫ちゃんが顔を赤くしながら迫ってきた。



「で、でしたら!是非、お願い事があるのですが!」


「え、何?」



 まさか、会ったばかりなのに告白しないよね?


 されたら俺、今夜は地獄を見るかもしれないよ。



「よ、よろしければ、わ、私と文通をしてくれませんか?」


「……は?」


「私、お友達が1人もいないので……」



 巫女姫ちゃん、まさかのボッチ!


 どうやら恋人じゃなく、お友達になってほしいようだ。


 けど文通って……今どきの日本の若者は文通じゃなくてメールやSNSだけど、まあ、この世界はまだそこまで進んでいないから当然だけどな。



「ああ、良いよ。けど、俺が住んでいるのは此処から凄く遠いから、手紙の送り……」


「――――士郎殿!少しばかり、宜しいですか!」



 俺が手紙のやり取りの方法を話し合おうとした時、さっきから姿が見えなかった薺さんが酷く慌てた様子でやってきた。


 その表情からして、何か大変なトラブルが発生したようだ。


 ミニ・ソフィアちゃんを見ると……寝てた。



「何か、不味い事でもあったのか?」


「……はい」



 薺さんは凄く申し訳なさそうな顔をしながら、今まで席を外してきた理由も含めて事情を放し始めた。


 だがそれは、新たなトラブル発生を告げるものだった。




「――――常盤の国が、士郎殿に出頭命令を出しました」







その頃の日本


スセリビメ「ようやく、ようやく見つけましたわよ。ア・ナ・タ♡」

オオクニヌシ「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

トコタチ「バカが」

スクナビコナ「バカだな」

タケミナカタ(……バカ親父)


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