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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
奴隷救出作戦編
37/465

第35話 ボーナス屋、買い出しに行く

――ファル村――


 昼食を適当に済ませて、俺達はいったんファル村に戻ってきた。


 そこで待っていたのは、今日も村長にしごかれているバカ皇子軍団・・・



「おお・・・!助けてくれ、ロビ・・・・・・」


「そこ!サボってないで早く木材を運べ!」


「「ヒィィィ!!」」



 おい、何だか扱いが奴隷っぽくなってないか?


 バカ皇子も一回り痩せたような気が・・・。


 まあ、いいか。



「さてと、ヒューゴ達はどこにいるんだ?」


「予定では、今日の午後は魔法の鍛錬の筈なのでいつもの場所のはずです。」



 魔法の鍛練か。


 昨日のファイヤードレイク狩りで全員レベルがかなり上がったからな。


 魔力も一気に伸びたから魔法の威力もかなり上がっているはずだ。


 クレーターとかもできてたりしてな?


 ああ、言い忘れたけど今の俺のステータスはこうなっている。



【名前】『ボーナス屋』大羽 士郎

【年齢】16  【種族】人間

【職業】冒険者(Lv35) 剣士(Lv34) 魔法使い(Lv35)  【クラス】龍殺しの勇者

【属性】メイン:土 木 サブ:火 風 水

【魔力】1,650,000/1,650,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv2) 特殊魔法(Lv2) 属性術(Lv3) 剣術(Lv2) 体術(Lv2) 投擲(Lv2) 善行への特別褒賞 鑑定

【加護・補正】魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv2) 土属性耐性(Lv3) 木属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv2) 風属性耐性(Lv1) 水属性耐性(Lv2) 竜殺し 土神ハニヤスの加護 豊穣神アヌの加護 異世界言語翻訳 職業補正 職業レベル補正

【BP】115pt



 流石にあの数のドラゴンを狩った甲斐もあってレベルは一気に上がっている。


 ポイントも貯まってきたし、そろそろ新しいボーナスを取得してみようかな?


 そうそう、【クラス】も正式に勇者になった。



「お!いたいた!」



 それはそうと、ヒューゴ達を発見だ!


 案の定、訓練場は魔法で破壊されまくって隕石が落ちたかのような惨状になっていた。



「あ、お兄ちゃん!」



 最初にこっちに気付いたのはケビンだ。


 ケビンはロビンくんに向かって手を振りながら走ってきた。


 ケビンも昨日の一件で能力が飛躍的にアップしている。



【名前】ケビン

【年齢】10  【種族】人間

【職業】冒険者(Lv22) 魔法使い(Lv26) 剣士(Lv19)  【クラス】新米冒険者 天才魔法使い

【属性】無(全属性)

【魔力】1,319,000/1,319,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv4) 特殊魔法(Lv3) 剣術(Lv2) 体術(Lv2) 賢者の指輪 鑑定

【加護・補正】魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv2) 全属性耐性(Lv2) 王の直感 知恵の器 魔法神マナウィダンの加護 職業補正 職業レベル補正

【BP】83



 最早、魔力だけに限ればこの世界じゃ最強クラスだ。


 レベルが上がるごとに魔力がグングン増えてるし、俺や村長を超えるのも時間の問題だな。


 というか、最終的に神にでもなりそうだ。



「もう売れたの?」


「いえ、今は査定中なので支払いなどはは夕方以降になりそうです。」


「そうなんだ。」


「それはそうと、嬉しい報せがあるからヒューゴ達も呼んで来いよ♪」


「良い知らせ?」



 ケビンは首を傾げながらもヒューゴ達を呼びに行った。


 そして1分も待たずにヒューゴ達が集まってきた。



「良い報せって何だよ?」


「奴隷商が捕まったぜ?」


「「「え!?」」」


「奴隷にされていた人達も今日中に解放される予定だぜ?」


「ちょ、ちょっと待て!何でそうなった!?」


「シロウ殿、ちゃんと最初から説明しないと!」



 そうだった。


 俺はヴァールであった事を順を追って説明した。


 奴隷商が店を燃やして逃げようとしたくだりではヒューゴが怒声を上げ、家族全員が無事に解放されると知るとそろって喜んだ。



「じゃあ、母さん達も・・・!」


「ああ、夕方頃には解放されるらしいから、一緒に行こうと思ってたんだけど行くよな?」


「もちろんだ!」


「当たり前だろ!」


「やったね、お兄ちゃん!」



 ヒューゴ達は抱き合いながら喜んだ。


 あ!そういえばチビ皇子(ルドルフ)とか離宮が襲撃された話は言い忘れたけど、別に後でいいよな?


 さてと、ここから先はロビンくんに交代だな。



「それでですが、とりあえず今日は家族全員を村で受け入れるので、夕方までに必要な物資などの買い出しをしておこうと思います。」


「そっか、僕達の家は・・・」


「ドゥンケルの野郎に滅茶苦茶にされたからな。そういえば、家の事なんか考えてなかったな。」



 ヒューゴ達はウッカリしていたと口々に言い始めた。


 今は牢屋の中にいるドゥンケル一味に借金の取り立てにあった際、借家だった家にあった物は全て奪われてしまって金目の物は勿論、生活用品も売り払われてとっくに別の人の手に渡っているらしい。


 そういえば最初に会った時も服が結構汚れていたな。


 今は村人達から貰った古着とかを着てるけど、服も全部売られていたのか。



「今後、どこで暮らす(・・・・・・)としてもある程度の物は用意しておく必要がありますからね。家については既に何件かの空き家が出来上がっていますし、あとは衣類や寝具などを買い揃えば普通に暮らすには問題ないでしょう。」



 何所で暮らす、か。


 確かに今後はそれも考えないといけないよな。


 今はヒューゴ達も当たり前のようにファル村で暮らしているけど、元々こいつらの住んでいたのはヴァールなんだよな。


 このまま家族一緒にこの村で暮らすのもアリなんだろうけど、それを決めるのはあくまで当人達だからな。


 この数日間でヒューゴ達も大分たくましくなってきたし、この村を出たとしても冒険者稼業で家族を支えていけるだろう。


 というか、昨日の戦闘で全員レベルアップしまくってるから大活躍するかもしれないな。


 まあ、経験不足とかの問題はあると思うが。



「じゃあ、さっそく町に行こうぜ!」


「その前に、村長にも事情を伝えてきます。」



 ロビンくんはバカ皇子を扱いている村長の元へと向かった。


 ちゃんと事前に知らせておかないとな!


 さて、待ってる間にヒューゴ達のステータスでも確認しておくか。



【名前】ヒューゴ

【年齢】13  【種族】人間

【職業】冒険者(Lv27) 戦士(Lv29) 魔法使い(Lv22)  【クラス】新米冒険者 竜殺しの剣士

【属性】メイン:火 光 空 サブ:風 土 水 雷

【魔力】320,000/320,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv2) 補助魔法(Lv2) 特殊魔法(Lv3) 剣術(Lv3) 体術(Lv3) 鑑定 龍鱗剣ペンドラゴン 勝者の簒奪

【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv2) 光属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv3) 土属性耐性(Lv2) 空属性耐性(Lv3) 毒耐性(Lv1) 麻痺耐性(Lv1) 竜殺し 軍神オグマの加護 職業補正 職業レベル補正

【BP】76



 ヒューゴも確実に力を付けてきている。


 レベルアップの影響もだが、《勝者の簒奪》によるところも大きいな。


 特に昨日のファイヤードレイクのオーラを吸収した事で《土属性耐性(Lv2)》や《毒耐性(Lv1)》を手に入れている。


 攻撃魔法の適正レベルも2から3にアップしている。


 より強い相手のオーラを吸収した方が効果が大きいみたいだな。



【名前】ジャン

【年齢】13  【種族】人間

【職業】冒険者(Lv19) 戦士(Lv19) 魔法使い(Lv17) 【クラス】新米冒険者

【属性】メイン:光 風 サブ:火 雷 水

【魔力】151,000/151,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv1) 防御魔法(Lv2) 補助魔法(Lv3) 特殊魔法(Lv2) 斧術(Lv2) 体術(Lv2) 彫金術(Lv4) 鑑定 古の合成の秘技

【加護・補正】物理耐性(Lv2) 精神耐性(Lv1) 光属性耐性(Lv2) 風属性耐性(Lv2) 全状態異常耐性(Lv1)  工芸神ベリサマの加護 職業補正 職業レベル補正

【BP】54



 ジャンはヒューゴやケビンと比べると魔力の伸びは小さいが確実に伸びてきている。


 正直、ジャンは戦闘よりも生産系の方が向いていると思う。


 《彫金術(Lv4)》という才能があるんだし、どこかの職人に弟子入りすればすぐに才能を発揮するだろうな。


【名前】ロルフ

【年齢】12  【種族】人間

【職業】冒険者(Lv20) 戦士(Lv17) 魔法使い(Lv20) 【クラス】新米冒険者

【属性】メイン:土 サブ:水 風

【魔力】116,000/116,000

【状態】正常

【能力】攻撃魔法(Lv2) 防御魔法(Lv2) 補助魔法(Lv5) 特殊魔法(Lv2) 剣術(Lv1) 体術(Lv1) 鍛冶術(Lv3) 宝探しの秘技 鑑定

【加護・補正】物理耐性(Lv1) 土属性耐性(Lv2) 毒耐性(Lv2) 麻痺耐性(Lv1) 職業補正 職業レベル補正

【BP】73



 今更だが、相変わらず《補助魔法(Lv5)》だけが極端に目立つな。


 けど、《鍛冶師(Lv3)》と合わせれば凄い武器とか作れそうだ。


 金稼ぎの必要もそんなになくなってきたし、近い内に転職とか勧めてみるか?


 なんて考えているとロビンくんが戻って来た。



「お待たせしました。何だか、また家が増えているみたいなので大勢連れて来ても大丈夫そうです。」


「・・・思ったんだが、村長はバカ皇子達に何させてんだ?」



 村長、最初はバカ皇子軍団の性根を叩き直すとかで厳しい訓練とかをさせていたけど最近は何だか様子が違う気がする。


 さっきも、鬼軍曹というよりは大工の親方みたいな感じだった。



「・・・どうやら、皇子達が何か失言をしたらしく、それで村長が村の色んな仕事をさせているようです。今は建築ですが、今後は農作業やなどもさせるそうです。」


「何言ったんだアイツ?」



 大方上から目線で何か言ったんだろう。


 いっその事、鍛冶仕事とか手伝いながらそのまま皇子から鍛冶師に転職した方がいいんじゃないのか?



「そういえば、皇子様のお兄ちゃんには何時まで僕達の事を隠してるの?」


「よせケビン、俺はアレ(・・)を兄貴だなんて思いたくねえ。」


「だよな。」


「あんなのを見せられちゃな?」


「コラコラ、腐っても私達の長兄なんですから。とりあえずは・・・もうしばらく黙っておきましょう。」



 腐ってもって、ロビンくんも結構酷いな。


 まあ、いいけど(笑)



「じゃあ、さっそくヴァールに行くか!」


「はい!」


「まずは道具屋と服屋で買い出しをしましょう。」


「おう!」



 そしてロビンくんの転移発動!


 俺達はヴァールの町に移動した。



--------------------


――港町ヴァール 道具屋『甘~~いビーネ』――


「あら、また来てくれたのね?ウフ♡」


「な~に?可愛いお客さん達ね?ウフ♡」



 久しぶりにこの道具屋に来てみると、何だか以前よりも露出の多いお姉さんがペアでウインクしてきた。


 双子?



「・・・これをください。」



 ロビンくんは視線を逸らしながら予め書いておいたらしいメモをお姉さん達に渡した。



「もう照れ屋なんだから♡」


「・・・・・・」


「待っててね♪すぐ用意するわん♡」



 うわあ、どっちがどっちから分かんないけど、姉妹でロビンくんに狙いを定めてるよ。


 よく見ればロビンくんの顔色も少し悪いな。


 ロビンくんはこういう系(・・・・・)のお姉さんは苦手みたいだな。



「持ってきたわ♡」


「日用品セット、こんなに買う人なんてあなた達が初めて・・・初めてなの!」



 やめろ!


 何だか分からないけど、とにかくやめて!


 全身に鳥肌が立ってきた!



「・・・間違ってたら謝罪しますが、お二人は兄弟(・・)ですよね?」


「「・・・・・・。」」


 え?


 ロビンくん、今何言ったの?


 兄弟・・・男・・・・!?



「に、兄さん・・・何言ってんだ?」



 あ!ヒューゴがロビンくんを兄さんて言った!


 ハハハ、何だかんだで懐いてるみたいだな♪



「最初は私も女性だと思ってたんですが・・・先日、酒場でこの店の噂話をしているのを聞いたら、この店の主人の名前はどう考えても男性の名前(・・・・・)だったんですよ。」


「「「マジ!?」」」



 俺達はすぐに《ステータス》でチェックした。


 ええ!?スティーブにゴードン!?


 思いっきり男の名前じゃん!!



「ちょっと待て!じゃあ、その胸は何なんだよ!?」


「ウフ♡乙女にいやらしい質問は禁止よ♪」



 乙女じゃねえだろ!?


 まさかと思うが、この世界には魔法で性転換とかできるのか!?



「・・・おそらくは《変身魔法》で女性の姿になっているのでしょう。」


「じゃあ、マジで男!?」


「イヤ~ン♪例え体は男でも!」


「心は乙女よ♡」



 ギャァ~~~!!


 クネクネと腰を振らないでくれ!!



「私はカトリーナよ♡」


「私はクリスティーナよ♡」



 お姉さん改め、Wオカマ店主は俺達にウインクをしながらアピールしてきた。


 当然、俺達は揃って顔を真っ青になって拒否しまくった。


 商品を受け取ると、俺達は足早に店を出ていった。


 ここには2度と来ないぞ!!






 士郎とヒューゴは直接ドラゴンに止めを刺したので他の3人よりもたくさんレベルが上がっています。


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