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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
ダーナ大陸漫遊編
247/465

第240話 ボーナス屋、準備を始める

ダーナ大陸漫遊編ラストです。

気付けば予想以上に長くなってしまいました。

――ファル村 勇者の家――


 家に帰った俺は、壮龍の世話をしていた唯花に新大陸に行く話をした。



「―――という訳で、新大陸に行く事になった!」


「そして新しい女を作ってくるのよね?」


「いや、作らないから!」


「いいえ、士郎はきっと新しい女を連れて帰ってくるわ。壮龍ちゃんもそう思うわよね~?」


「だあ?」


「唯花、お前最近変じゃないか?何でそんなに俺の女性問題に突っかかってくるんだ?」


「べ、別に私は………」


「もしかして、ヤキモチ?」


「……だって……(あの日以来、私より他の女とばかり仲良くしてるんだもん)」


「え?何か言った?」


「い、言ってないわよ!!」



〈唯花は勇者の愛を求めている!〉


〈嫉妬だな♪ byロキ〉



「神!!絶対殺すわ!!」


「オギャアアアアアアアアアアア!」


「おい唯花、壮龍が泣き出しただろ!」



〈ママ怖~い♪ byロキ〉



「お~よしよし!(ロキ、後で殺す!)」


「あぅ~」


「ふう。唯花、お前やっぱ、俺に自分だけを愛してほしいって思ってんじゃないか?」


「わ、私は別に……」


「自分で言うのもなんだけど、俺は確かに幸か不幸か(・・・・・)モテちゃってるけど、お前のことも好きだぞ?」


「……今、ちょっとムカついたんだけど?」


「イイからイイから、壮龍を寝かせたら今までの埋め合わせをしてやるからさ?それじゃあ、ダメか?」


「………(真っ赤)」



〈勇者は承諾を得た!〉


〈リア充死ねー☆ byロキ〉



 上が五月蠅すぎたけど、俺は唯花からも新大陸行きの許しを得た。


 ただし、唯花も一緒に行く事になった。


 壮龍を他人に預けたくないのか、単に俺と一緒に居たいのかは不明だが、俺が同行しても良いというと上機嫌になった。


 そしてその日の夜は唯花をたっぷりと喜ばせた。







--------------------------


――ファル村――


 翌日、唯花は俺の《転移》で朝一番に日本に戻っていった。


 それはもうスッキリとした顔で戻っていった。


 日本側に俺の身代わりとして残してあるダブルくんからリアルタイムで伝わってくる情報でも唯花が上機嫌で通学するのが伝わってくる。


 同じくその姿を見ていた七海は何故か目を光らせて誰かにメールを打ち、渉も何故か深く溜息を吐いていた。


 何でだ?



――――ピロロ~ン♪



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

『報告:ファル村東口でトラブル発生』


 ファル村東口ゲートで衛兵とエルフの集団がトラブルを起こしています。

 このままでは乱闘に発展しかねません。

 あ、エルフの集団が魔法の詠唱を始めました。


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 何やら問題が発生したようだ。


 エルフの集団と聞くと、俺は思わずあの連中を思い出してしまう。


 俺はこの予感は外れていないと半ば確信しながら村の東口に転移した。


 すると、やはり俺の予感は当たっていた。



「―――人間、大人しく我らをこの村に入れよ!さもないとエルフの魔法を……」


「お前ら、何してるんだ?」


「「「ヒィィィィ!!」」」



 問題を起こしていたエルフは、やはりゴリアスのエルフの里にいた連中だった。


 その中には俺と決闘をしたホリーや、里長の息子のリーヴの姿もあった。


 村の入口を守っていた衛兵に魔法を放とうとしたエルフ達は、俺の姿を見るとさっきまでの強気な態度が嘘のように怯え始め、顔を真っ青にしながら地面に尻餅をついた。


 それを見た衛兵達は一瞬唖然となるが、すぐにエルフ達の拘束に動いた。



勇者(シロウ)様、ありがとうございました!」


「一体、何があったんだ?」


「実は、如何にも不審そうなエルフの集団が村に入ろうとしたので他の人と同様に身分の確認を行ったのですが、それが「不愉快だ!」、「不敬だ!」と訳の分からない理屈で拒否したので詰所で聴取を行おうとしたんです。そうしたら武器を向けて来たり、魔法を撃とうとしてきたんです」


「こいつら、前に会った時から変わってないなあ」


「え!シロウさんの知り合いですか?でしたらすぐに解放……」



 俺の知り合いだという事に驚き、衛兵のお兄さんはエルフ達の拘束を解こうとした。


 だが、俺はそれを止めた。



「いや、こいつらはエルフの問題児だから、暫く牢屋の中にでも放り込んでおいておいて!勿論、魔法無効化が施されている方に!」


「そうですか。了解しました!」



 衛兵のお兄さんは俺に敬礼をすると、すっかり気力を失っているエルフ達を連行していった。


 ちなみに村の各所にある牢屋の一部はエルナさん特製の魔法無効化が施されたものになっているので、魔法での脱獄はチートでもない限り不可能な仕様になっている。


 魔法が得意なエルフ達もこの中なら暴れられない筈だ。



「まったく、あいつら何しに来たんだ?」



 心の底からそう思うと、その答えはすぐに返ってきた。



――――ピロロ~ン♪



▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼


 先日の一件の罰で里から追放され、行く宛が無いのでここに来ました。

 以上。


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 ああ、あの独断行動で怒られてしまったのか。


 長の人、息子達の暴走に真っ青になってたしな。


 それで追放されたって訳か。


 自業自得だな。



「家に帰るか!」



 エルフ達には特に興味も無かったので、俺は真っ直ぐ自宅に戻った。


 家に戻ると壮龍とカメはすやすやと寝ていたので、俺は起こさないように注意しながら《真・応報之絶対真理》を起動させた。


 久しぶりに自分のボーナス交換をするのだ。



「ポイントは1481か」



 最近は幾ら魔獣を倒してもレベルが上がらなくなってきた。


 職業も上位職というか固有職っぽいし、レベルアップに必要な経験値が莫大になってきたんだろう。


 それこそ、魔王や神と戦わない限りはそう易々とは一気にレベルアップはできそうにない。


 つまり、今後はボーナスポイントも大量に稼ぎにくくなるということだ。


 ボーナスは慎重に選ばないといけないな。



《人間、辞めますか? →Yes No》



 辞めるか!


 こんな画面は閉じる。閉じる。


 さてと、今度はどんなボーナスがいいかな?


 戦闘系か、それとも生産系か。


「取りあえず、オススメを見てみるか」



〈天地創造セット〉 900pt

・貴方だけの新世界を創れます。

・そして人間辞めて神になろう!



 いらんな。


 青狸の劇場版を思い出すようなボーナスだけど、別に世界を創る気は無いからパス!


 他には何か無いかな?



〈ファ○ネルセット〉 160pt

・魔力で動くファ○ネル。

・ガン○ムファンにオススメ。

・目指せニュー〇イプ!



 アウト!


 ファン○ル言ったらダメだろ!



〈大精霊の実〉 800pt

・食べると大精霊になる。



 人間辞めるの前提のボーナスが多くないか、コレ?


 オススメはやめて、別のを検索してみるか。


 いや、それとも久しぶりに隠しボーナスでも探してみるかな。



〈ランダム召喚(神)〉 100pt

・ランダムで神をその場に召喚します。

・交渉、または試練のクリアで契約を結ぶことができる。

・あくまでランダムなので、運が悪いとマイナー下級神や邪神が召喚されるので注意。

・死んでも自己責任です。



千の手(サウザンド・ハンド)〉 100pt

・肉眼では不可視の、文字通り千の手を使うことができる。

・この手は普段手足を使うのと同じ感覚で動かす事ができ、一度に千の武器を使う事も出来る。

・千の手の移動範囲は使用者の強さに比例する。



天変地異(ワールド・エンド)〉 210pt

・世界に天災を巻き起こす。

・さあ、世界を滅ぼす魔王になろう!



〈太陽神の眼鏡〉 70pt

・眼鏡ビームが出せる眼鏡。

・眼鏡フラッシュも使える。



1つの勇気が生んだ(エクストリーム・ブレイブ・)戦いの終焉(フォース)〉 500pt

・勇者の最終奥義!

・たった1つの勇気が生みだす、あらゆる敵を屠る究極の必殺技!

・それに型は無く、使う毎にその効果と威力は変動する。



全自動料理之達人(スーパー・オート・クッキング)〉 100pt

・そこにある材料であらゆる料理を自動で作りだす事が出来る。

・食べた事の無い料理も、実在していればイメージするだけで作る事が出来る。

・味の加減は貴方の希望通りになり、家庭レベルから宮廷料理人レベルと自由に選択できる。



全自動服飾之達人(スーパー・オート・ドレスメイカー)〉 100pt

・そこにある材料であらゆる衣服を自動で作りだす事が出来る。

・デザインをイメージできれば、どんな服でも作る事が出来る。

・品質は貴方の希望通りになり、家庭レベルから一流レベルと自由に選択できる。




〈半神半人への進化〉 1000pt

・人間、辞めますか?

・辞めよう!



 最後に出てきたの、ウザイ!


 多分、ポイントが1000以上だと何度でも推してくるんだろう。


 だったら、沢山消費して1000未満にしてやる!


 戦闘系はもうかなり豊富だし、ここは生産系中心にボーナスを取得する。



〈隠形秘術(Lv3→5)〉 140pt

〈錬金術(Lv3→5)〉 140pt

〈祈祷術(Lv4→5)〉 100pt

〈物理耐性(Lv4→5)〉 100pt

〈魔法耐性(Lv4→5)〉 100pt

全自動料理之達人(スーパー・オート・クッキング)〉 100pt

全自動服飾之達人(スーパー・オート・ドレスメイカー)〉 100pt

全自動武器之達人(スーパー・オート・ウェポンメイカー)〉 100pt


 合計880pt 残り601pt



 半分以上消費したけど、これであのしつこい「人間辞めますか?」は出て来ない筈だ。


 よし、決定!



〈勇者はまた人間とはかけ離れた存在になった!〉


〈だから、人間辞めろよ? byロキ〉



 五月蠅いな。


 兎も角、これで完了だ。



【名前】『ボーナス屋』大羽 士郎

【年齢】16  【種族】人間

【職業】英雄(Lv71) 神器王(Lv70) 神殺之勇者(Lv71)  【クラス】神の領域の勇者 New!

【属性】無(全属性)

【魔力】7,000,000/7,000,000

【状態】正常(完全健康体)

【能力】大魔王流勇者之魔法(Lv5) 勇者之属性術(Lv5) 勇者之精霊術(Lv5) 剣聖流勇者之武術(Lv5) 勇者之闘気術(Lv5) 隠形秘術(Lv5) New! 錬金術(Lv5) New! 祈祷術(Lv5) New! 勇者之大召喚術 支配の秘法 魔獣使いの秘技(テイマースキル)  真・応報之絶対真理(ネオ・トゥルース・リウォード) 吸収之超人(ドレインマスター) 命無き物の可能性(アイテムエボリューション) 進化する可能性(スキルエボリューション) 叡智之化身(ソフィア・コード) New! 真・光の魔剣(クラウ・ソラス) 真・貫く光(ブリューナク) 戴冠石(リア・ファル) 神代之真眼(レジェンド・アイ) 黒蛇鞭ナーガ 全自動料理之達人(スーパー・オート・クッキング) New! 全自動服飾之達人(スーパー・オート・ドレスメイカー) New! 全自動武器之達人(スーパー・オート・ウェポンメイカー) New!

【加護・補正】物理耐性(Lv5) New! 魔法耐性(Lv5) New! 精神耐性(Lv5) 闇属性無効化 土属性無効化 時属性無効化 他全属性耐性(Lv5) 全状態異常無効化 全能力異常無効化 精力増強 完全健康体 神速再生 神速回復 思考加速 完全詠唱破棄 危険察知 柔軟な肉体(ソフトボディ) 神殺し 魔王殺し 竜殺し 魔獣ハンター 最強勇者 New! 悪魔殲滅者 呪詛殲滅者 浄化大王  黄泉返り(笑) 救世主 超克者 大魔王(剣聖)の弟子 試練に打ち克った者 土神ハニヤスの加護(+2) 豊穣神アヌの加護(+2) 銀腕神ヌアザの加護 母神ダヌの加護 太陽神ルーの加護 知恵神オモイカネの加護 七福神弁財天の加護 漬物女神カヤノヒメの加護 冥府神????の加護 コッコくんの加護 龍神クロウ・クルワッハの契約  万能翻訳 職業補正 職業レベル補正

【BP】601





次回からは何本か番外編の予定です。

ロン村長を中心にした過去編の続き、書くかどうか悩んでいます。

読みたい人っているでしょうか?



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