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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
ダーナ大陸漫遊編
231/465

第224話 ボーナス屋、ハーフエルフを救う

【名前】アイリス=ウッズ

【年齢】23  【種族】ハーフ(スプリガン+エルフ)

【職業】魔法使い(Lv1) 戦士(Lv1) 薬師(Lv1)  【クラス】夢見る乙女

【属性】メイン:闇 風 サブ:火 土 水 木

【魔力】230,000/230,000

【状態】空腹(小)

【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv4) 特殊魔法(Lv5) 精霊術(Lv2) 槍術(Lv4) 体術(Lv3) 調合術(Lv2) 変身 巨大化 幻影の霧風(ファントム・ミスト) 鑑定

【加護・補正】物理耐性(Lv1) 魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv3) 闇属性耐性(Lv3) 風属性耐性(Lv3) 火属性耐性(Lv2) 土属性耐性(Lv2) 水属性耐性(Lv2) 木属性耐性(Lv2) 毒耐性(Lv2) 麻痺耐性(Lv1) 長寿 混血児 妖精王ミディールの加護 職業補正 職業レベル補正

【BP】56



「スプリガン!?」


「え、私のお父さんって人間じゃなかったの…?」



 アイリスは自分の父親が人間だと思い込んでいたらしい。


 それにしても、俺より1つ下くらいの歳だと思ったら、年上だったのか。


 ま、エルフもハーフエルフも見た目じゃ年齢は分からないしな。



「うわ~!何これ~?」


「お兄ちゃん、これ何~?」


「宙に何か浮いてるよ!」



 チビッ子ハーフエルフ達は宙に浮かんでいるステータス画面を見て大はしゃぎしている。


 まるで新しいオモチャを見つけた子供みたいだ。


 あ、子供か。


 俺はチビッ子達にステータスの説明をしていく。


 すると、あるチビッ子達の、双子のハーフエルフのステータスに目が留まった。



【名前】カラム=フォーリーフ

【年齢】9  【種族】ハーフ(人間+エルフ)

【職業】剣士(Lv1) 弓士(Lv1) 魔法使い(Lv1)  【クラス】不良男爵の落胤

【属性】メイン:光 火 土 サブ:水 風 雷 木 空

【魔力】199,000/199,000

【状態】空腹(小)

【能力】攻撃魔法(Lv5) 防御魔法(Lv3) 補助魔法(Lv3) 特殊魔法(Lv3) 精霊術(Lv4) 剣術(Lv3) 体術(Lv3) 弓術(Lv2) 投擲(Lv2) 調合術(Lv2) 緋空の一刃(スカーレット・セイバー) 鑑定

【加護・補正】物理耐性(Lv2) 魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv2) 全属性耐性(Lv2) 毒無効化 麻痺耐性(Lv2) 不撓不屈 妖精の瞳 混血児 戦女神モリガンの加護 職業補正 職業レベル補正

【BP】6



【名前】ローズ=フォーリーフ

【年齢】9  【種族】ハーフ(人間+エルフ)

【職業】魔法使い(Lv1) 弓士(Lv1) 薬師(Lv1)  【クラス】不良男爵の落胤

【属性】メイン:光 火 土 サブ:水 風 雷 木 空

【魔力】236,000/236,000

【状態】空腹(微)

【能力】攻撃魔法(Lv3) 防御魔法(Lv4) 補助魔法(Lv4) 特殊魔法(Lv3) 精霊術(Lv4) 杖術(Lv2) 弓術(Lv2) 調合術(Lv3) 森霊の賢杖(ドルイド・ロッド) 鑑定

【加護・補正】物理耐性(Lv1) 魔法耐性(Lv3) 精神耐性(Lv3) 全属性耐性(Lv2) 妖精の瞳 混血児 豊穣神エリウの加護 職業補正 職業レベル補正

【BP】4



 俺の目に最初に留まったのは、【クラス】の一点だ。



『不良男爵の落胤』



 俺が知る限り、『不良男爵』はこの世で1人しか思いつかない。


 貴族とは思えないほど目付きは悪いが戦いの才に秀でたどっかの近衛騎士団長……。


 ミリアムちゃんに対して従順というべきか、過保護と言うべきか……。


 いや、その前にまだ団長が親と決まった訳じゃない!


 不良な男爵なんて、探せば世界中にもっといる筈だから!



〈だが、勇者の予感はハズレてはいなかった!〉



 クソ~~~!


 他人事だけど、なんか悔しい~!!何故だ!?







--------------------------


 殆ど俺の独断でハーフエルフ達を長達の下に連れてきた俺は、長達や領主さん達に事情を説明し、ハーフエルフ達を里の外へ出す許可を求めた。


 領主さんは突然の甥&姪の登場に開いた口が塞がらない顔になった。


 当然、一部の頭の固いエルフ達は猛抗議したり嫌な視線を向けてきたが、ハーフエルフ達が簡単な魔法を使う処を見た途端、その表情は驚愕の一色に染まった。



「有り得ん!!忌み子が魔法を使うなど!!」


「静まれ!この子達は確かに魔法を使った。それは紛れもない事実だ。勇者殿、これは一体……」


「さあ?神様の加護じゃないですか?」


「ム…確かにそう考えるのが妥当か?」



 俺は自分の能力の事を隠した。


 勘だが、今のエルフ達には隠した方が良いと思ったからだ。


 それに全部嘘という訳でもない。


 ハーフエルフ達は全員、神様の加護を持っていた。


 今はエルナ研究室(仮称)にいるメルも持ってたし、もしかしてハーフエルフは人間よりも加護を持ちやすいのか?


 そんな事を考えている中、里のあちこちから女性エルフ達、ハーフエルフ達の母親達が自分の子供達の下に走り寄ってきた。



「カラム!!ローズ!!」


「「お母さん!!」」


「アイリス!!」


「マ、ママ!!」



 ハーフエルフ達は何年振りかであろう、母親の胸に飛び込んでいった。


 なんか涙が零れそうだ。



「―――長さん、こいつらを里の外にいる親に会わせたいんだけど、いいか?」


「……いいだろう」


「「長!!」」


「ハーフエルフが「忌み子」と呼ばれ忌避されてきた要因の1つは魔法が使えないこと。だがその要因も、神の加護(?)により無くなった。短い寿命も当人たちの気持ち次第だろう。何より、神より加護を与えられた子達を蔑にするのは、エルフの信仰と伝統を汚す行為にもなる。違うか?」


「た、確かに……」



 俺の要求に不満顔な一部の重鎮エルフは渋々納得した。


 さてと、許可も貰ったことだし、さっそく実行するか!



「じゃあ、召喚!!」



 一々大陸中を回るのは手間なので、俺はハーフエルフ達の片親をこの場に召喚した。


 召喚は成功して(種族問わず)何人もの男が一ヶ所に出現した。


 突然の出来事に、俺以外は暫く呆然としていた。



「ゲッ!クソ兄貴が何故ここに!?」


愚弟(ミハエル)!!貴様には訊きたい事が山ほどある!!」


「ん?そこにいるのは……まさか!カラムとローズか!?」


「え?」


「…お父さん、なの?」


「愚弟!!やはり、貴様の子か!!何故家族に隠してた!!」


「ウルセエクソ兄貴!!必要ねえだろ!!」


「開き直るな!!」



 シルヴェスター兄弟は兄弟喧嘩を開始した。


 少し視線を横に逸らせば家族の感動シーンがあるのに、何だか台無しだ。


 そして十数分後、ようやくみんな落ち着いて事情説明が終わったと思ったら、事情を知った団長(ミハエル)はバックに大精霊(ファン)を出現させてエルフの集落に突撃しようとした。


 自分の子供がエルフ達に非道に扱われていた事実を知ってブチギレたようだ。



「よおおおおおし!!ファン、奴らを丸焼きにするぞ!!」


『ホホホホ!余の契約者は今日も血の気が多いのう♪』


「「「待て待て待て!!」」」



 突然の大精霊の出現にビビったエルフ達は、本当に里が丸焼けにされると思って必死に団長を止めに入った。


 だが、如何に(基本的には)人間より強いエルフ達も、怒りに燃えた団長を止めることができなかった。


 何故なら、団長は以前よりも更にパワーアップしていたからだ。



【名前】『竜殺騎』ミハエル=M=シルヴェスター

【年齢】29  【種族】人間

【職業】精霊聖騎士王(Lv38) New! 国士無双(Lv30) New! 豪傑ノ士(Lv31) New!  【クラス】魔獣殲滅不良男爵 New!

【属性】メイン:火 土 雷 光 空 サブ:風 水 木

【魔力】5,330,000/5,330,000

【状態】正常

【能力】竜殺騎之魔法(Lv4) 精霊術(Lv5) 竜殺騎之武術(Lv4) 隠形術(Lv3) New! 祈祷術(Lv3) New! 鍛冶術(Lv3) New! 調合術(Lv4) New! 彫金術(Lv4) New! 錬金術(Lv2) New! 占術(Lv3) New! 炎化の法 New! 幻霧 New! 魅了 New! 開錠 New! 復元 New! 浄化 New! 追尾 New! 天翼の焔剣(グルートフォーゲル) 騎士道術-空- 十徳之魔眼 New!

【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv3) New! 精神耐性(Lv5) 火属性耐性(Lv3) 土属性耐性(Lv3) 雷属性耐性(Lv3) 光属性耐性(Lv3) 空属性耐性(Lv3) 風属性耐性(Lv1) 水属性耐性(Lv1) 木属性耐性(Lv1) 全状態異常耐性(Lv3) 詠唱破棄 思考加速 限界突破 New! 竜殺し 忠臣 New! 殲滅者 New! 冥府神スカアハの加護(+1) New! 太陽神ルーの加護 焔精霊ファンの契約 職業補正 職業レベル補正

【BP】534



 ちょっと見ない間に魔力が急上昇している。


 しかも、交換した覚えのない能力が沢山追加されている。


 何コレ!?



【十徳之魔眼】

・未知なる脅威との死闘の末に生死を彷徨った際に開眼した魔眼。

・最大で10の能力を発現させる事ができ、またそれは成長の可能性がある。

 1、《精密鑑定》:対象の情報を細かく調べる。

 2、《吸収-魔-》:対象の魔力を吸収する。

 3、《複製-能力-》:対象の能力を任意の対象に複製する。

 4、《看破》:嘘も弱点も見抜く。

 5、――

 6、――

 7、――

 8、――

 9、――

 10、――



 一体、団長は何と戦ってたんだ!?


 いや、幾つかは予想できるけど……。



「待て愚弟!!」


「待てるか!!9年前に人の女と子供を攫った挙句軟禁だと!?焼くのは当たり前だろ!!」


「焼くな!!落ち着け!!」


『ホホホホホホ!!傲慢なエルフ達に灼熱の鉄槌を落としてあげましょう!!』


「あわわわわわわ!!大精霊様、お止め下さい!!」



 団長は爵位を持たない平騎士時代に出会った女エルフと恋仲になり、未婚のまま双子の子供を授かった。


 だがある日、夜勤明けで家に帰ると女エルフと双子の姿が無く、後にドーウィンの有名な占い師の占いで、他のエルフ達により連れ去られた事が発覚した。


 当然、あの性格の団長はすぐにエルフの里に殴り込みに行こうとしたが、エルフとの関係を優先した周囲に無理矢理止められてしまい、それでも諦める訳がない団長は出世しながらエルフの里に殴り込む機会を覗っていた。


 そして最近の一連の出来事の功績により、ようやく正々堂々とエルフの里に行く許可を手に入れた。


 だが、許可は貰ってもここ最近は仕事が沢山流れ込んでいて、中々行く機会が無かった。


 そんな時、幸運にも俺によってエルフの里に召喚されたという訳だ。


 そしてエルフの非道に大爆発!!


 本気でエルフの里を全焼させる気で魔力を爆発させ、付近にいたエルフ達を気絶させたり失禁させていった。




 その後、エルフの里を大炎上させようとした団長とファンだったが、怖がったチビッ子達が鳴き声を上げた途端に大人しくなった。



「――――そうだ、ここにも電話とアンテナを設置しとこ!」



 俺のナイスアイディアでエルフの里にも電話とネットが開通した。


 そして電話越しでミリアムちゃんを始めとしたゴリアス王家も参加したエルフと人間の対談が始まり、今後も互いに友好関係を気付いていく事を決めた。


 その後も色々とあり、結局俺はその日の夕方近くまでエルフの里に滞在する事になったのだった。




 ちなみに、今回の一連の件で独断行動をとったエルフや、ハーフエルフ達に非道な行為をしたエルフ達は長が直々に裁かれて相応の罰を受けることになった。


 そしてその裁きの余波が、俺をちょっとした珍騒動に巻き込むことになるのだが、それはもう少し先の話だ。






 余談だが、団長は婚約した。


 婚約指輪は何時ぞやの遺跡で手に入れた指輪だった。



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