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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
聖国編Ⅲ-????の章-
213/465

第206話 ????

 聖国編の最終話です。

――次元の狭間のどこか――


 勇者シロウが修羅場から逃亡してから数時間後、場所は変わって世界の狭間の中にある深き場所。


 何も見えない闇の中で、7柱の神々は彼等以外には誰にも聞こえない声を交わしていた。



――――失敗したか。




――――新たな『暗黒龍』も倒され、別の存在へと化したようだ。




――――《強欲(マモン)》も滅んだ………




――――バロールの“体”は欠片も残らず滅んだが、これで『冥王』の枷はまた1つ外れた。




――――あの小僧……!我が肉体を………




――――猛るなバロール。貴様の肉体はあれで2つ目(・・・)、また作ればよいだけではないか?




――――貴様は肉体が滅ぼうとも、“魂”と“力”が健在なら幾度でも“肉体”を創りだせる。




――――そうだ。むしろ、“今の体”が存在する限り“次の体”を創れないという制約の枷が外れたことを喜ぶべきだ。




――――確かにな………。ならば、次はあのような醜態で滅びない体を創るとするか……あの小僧も、忌まわしき(ルー)も次こそ滅ぼしてくれる……!



――――これで解けた封印は3つ………バロール、サマエル、アポフィス。最後のハデスを除く3つはどうなっている?




――――我が眷属の1人が『悪神』……アンラ・マンユの“鍵”を先程見つけた。これで残るは2つ、お前達だけだ。ウロボロス、アメノトコタチ……




――――我らの“鍵”は既に把握済み。




――――その通り。後は邪魔者を消すのみ。













――――サマエル、あの小僧の“力”をお前はどう見る?




――――《救恤》のイェグディエル………当代の七大天使が目覚めさせたものだろう。アレ(・・)は面倒だ………種を問わず、あらゆる存在を我らの領域に近付かせかねない。あの勇者は、今世の『大特異点』の1人とみて間違いない。




――――消すしかあるまい。




――――だが、『暗黒龍』を片手間に倒す存在、生半可な相手では二の舞になるのは明白………




――――《傲慢》………いや、《憤怒》と《嫉妬》を向かわせるか……




――――否。あの世界(ルーヴェルト)は浄化され、悪魔は存在するだけで力を失う。何より、『大罪』には別の役目がある。




――――クラーク……クラーク=ガーランドを行かせるとしよう。




――――それだけでは心許無い。我が眷属も遣わせよう。アジ・ダハーカ、浄化された世界を再び闇で飲み込ませてくれよう………




――――ならば、他の“蛇”と“龍”も目覚めさせるとしよう。嘗て、オリンポスの神共に敗北した……ゼウスが封じた“奴”も………




――――決定だ。









 かくして、異世界ルーヴェルトには新たな刺客が送り込まれようとしていた。


 その事に、勇者シロウはまだ気付いてはいない。








 これにて聖国編は終了。

 次回からは暫く番外編が続きます。


 尚、本日中にもう1話を更新します。

 予定では午後6時を予定としています。



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