第204話 ボーナス屋、緊急避難!
――聖国 聖都――
「「「――――神!?」」」
「そう、神だよステラちゃん。龍神兼太陽神兼豊穣神、他にも色々司っている神様だってさ!」
『…………(ジロ)』
「「「ハハ~!!」」」
遅れて到着した連合軍、その大半の人々はリアル神様を前にして土下座した。
どうやら《神の威光》の影響で、魔力の弱い人達は殆ど心を折られたような感じでクロウ・クルワッハに屈服しちゃったようだ。
ステラちゃん達は全然平気みたいだけど。
「シロウ殿、何があったのか順番に説明してくれませんか?そこで縛られている、主犯らしき人物についても含めて。」
「ああ、分かってるって!」
「あ…あと、この状況をなんとかしてくれると助かるのですが…」
ロビンくんは冷や汗を流しながら、さっきから土下座モードの連合軍の方を見下ろした。
あ、どっかの国の王様達も一緒に土下座している。
『……これでもかなり抑えているつもりだが?』
「もっと!もっともっと抑えて!威光!」
ちなみにその後、聖都に戻ってきた住民達も加わった第二次土下座トラブルが発生するのだが、それについては省略する。
〈その他大勢は《土下座》を覚えた!〉
「それと、この声は誰ですか?」
「神!」
「え…?」
ロビンくんは神に対する印象が更に変わった。
ま、神なんて人間が好き勝手に解釈して信仰しているようなもんだしな。
あ、メールきた!
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
From:匿名希望のケルト神
Sub:クエスト達成!
クエスト達成おめでとう!
『魔神』の復活は阻止され、ダーナ大陸に平和が戻ったわ!
報酬は達成者全員に配っておくわ!
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
ドン、と音を立てて俺達の前に大きな箱が現れた。
中を開けてみると、箱の中から神々しい光が漏れてきた。
「こ、これは……!?」
「シロウ殿、これは何ですか!?」
箱の中は宝の山だった!
【タスラム】
【分類】魔弾(神器)
*以下略
【ダグザの大棍棒】
【分類】棍(神器)
*以下略
【ガ・ジャルグ】
【分類】槍(神器)
*以下略
・
・
・
世界を救ったから報酬は凄かった!
これ、どうすればいいんだ!?
『ゴケッ!!』
「ん?」
『ホウ?珍しい事が起きたな。』
〈コッコくんは『龍の卵』を吐きだした!〉
振り返ると、コッコくんの前に大きな1個の卵が落ちていた。
え……!
コッコくん、オスじゃ………いや、吐き出したのか?
俺は純白の光沢がある卵を持ち上げ、何の卵か鑑定してみた。
【龍 の 卵】
【分類】卵(龍族)
【属性】無
【魔力】???
【ランク】SS++
【品質】最高品質
【詳細】『魔神』バロールによって創りだされた『暗黒龍』クロウ・クルワッハⅡがコッコくんの胃袋の中で一点の汚れも無く浄化され、新たな生命として生まれ変わった姿。
『魔神』の影響は全く受ける事の無いこの卵は、最初に触れた男女1組の魔力と遺伝子を吸収する事で初めて新たな龍として生を受ける。
生まれる龍は両親となる男女の遺伝子をしっかり受け継いでおり、生物学的にもその男女の実子となる。
・父:大羽士郎(確定済)
・母:未定
「…………」
俺は言葉を失ってしまった。
な…何だと……!?
『本当に珍しいな?このような現象は、俺が知る限りでは1000年に1度あるかないかのことだぞ?』
クロウ・クルワッハは他人事のように面白がっていた。
だが、俺にとってはこれが修羅場フラグでしかなかった。
何故かって……
「どうした士郎?おや、何だこの卵は?」
ワザとらしく俺の横から現れたステラちゃんは、明らかにニヤけている顔を誤魔化しながら俺が持っている『龍の卵』に触れようとした。
「勇者様!その卵、重いでしょうから私が持ちます!」
「待てアンナ!それなら力のある私が持とう!」
「いえ、ステラ殿下は仕事に戻ってください!フィリスさんが待ってますよ?」
アンナちゃんとステラちゃんの間で火花が散った。
そこへ更に……
「勇者様、お久しぶりです。」
「あ、ミリアム…ちゃん?」
そこへ更に、ゴリアス国の女王、ミリアムちゃんが護衛を連れてやってきた。
そして俺に近付き、ワザとらしく『龍の卵』に触れようとした。
おい!
「ミリアム様!ミリアム様はその卵に触れては駄目です!!」
「ミリアム陛下!その卵は私とシロウのものです!!」
「いえ!勇者様と私の卵です!!」
「おい!2人とも本音が出てるぞ!?」
「「あ!!」」
そして物凄く険悪な空気が俺の周りに生まれた。
アンナちゃんとステラちゃんは俺とは別に、自分で『龍の卵』を鑑定し、後から来たミリアムちゃんは護衛をしているルーグ騎士団の人に鑑定してもらって卵の意味を理解したらしい。
そして、聖都のど真ん中で修羅場が発生した!
〈勇者にハーレムフラグが立った!(爆発しろ♪)〉
五月蠅い!
他人事だからって面白がるな!
〈あ!龍王(銀)が時空を超えて“油”を持ってきた!〉
は?
何のことだ?
『やっほ~!大ボス討伐おめでと~!』
バカ龍王が気の抜けた声を出しながら俺達の前に現れた。
空気を読まず、余計なものを一緒に連れてきて……
「ちょっと士郎!出発したその日に何やってるのよ!あと、これ忘れ物!」
「……修羅場?」
何故か、今日清々しく日本で別れた筈の唯花と七海がバカ龍王と一緒にいた。
勘弁してくれ………
〈さあ、勇者よ!誰を選ぶ!?〉
ヘルメス、直接会ったら一回殺す!!
『ホウ?あれが応龍の孫か?よく似てるな?』
クロウ・クルワッハは暢気に傍観していた。
ちなみに、クロウ・クルワッハの周りには沢山のお供え物が並んでいたが、それはどうでもいい。
せめてこの修羅場を少しでも拡散させないと!
あ!そうだ!
「あ!そういえば、ロルフもこれと似たような卵を持ってたっけ?あれってまだ未使用だった筈…?」
「「「―――――!?」」」」
アンナちゃん達の眼が光った!
ロルフが遺跡の中でドロップしたアイテム、『奇跡の卵』も『龍の卵』と似たような性質だった筈だ!
「おい!俺を巻き込むなよ!!」
「ロルフ、お前……」
「お祖父ちゃん、変な目で見ないで!!」
「ねえ、今の騒動は何なの?」
「コッコくん!逃げるぞ!!」
『ゴケ?』
俺は恐怖の一部の矛先がロルフに向いた隙にコッコくんに乗ってその場から緊急避難した。
その後、ロルフから物凄く文句を言われたのは言うまでもないが。
--------------------------
【名前】『ボーナス屋』大羽 士郎
【年齢】16 【種族】人間
【職業】英雄(Lv69) New! 神器王(Lv67) New! 神殺之勇者(Lv69) New! 【クラス】幸せ者な勇者 New!
【属性】無(全属性)
【魔力】6,900,000/6,900,000
【状態】正常(完全健康体)
【能力】大魔王流勇者之魔法(Lv5) 勇者之属性術(Lv5) 勇者之精霊術(Lv5) 剣聖流勇者之武術(Lv5) 勇者之闘気術(Lv5) 隠形術(Lv3) 錬金術(Lv3) 祈祷術(Lv4) 変身 古式大召喚 支配の秘法 魔獣使いの秘技 真・応報之絶対真理 New! 吸収之超人 命無き物の可能性 進化する可能性 摩訶不思議な情報屋 真・光の魔剣 真・貫く光 戴冠石 勇者之大鑑定 簒奪王の魔眼 追尾の魔眼 鑑定眼 千里眼 黒蛇鞭ナーガ
【加護・補正】物理耐性(Lv4) 魔法耐性(Lv4) 精神耐性(Lv5) 闇属性無効化 New! 土属性無効化 New! 時属性無効化 New! 他全属性耐性(Lv5) 全状態異常無効化 全能力異常無効化 New! 完全健康体 神速再生 New! 神速回復 New! 思考加速 完全詠唱破棄 危険察知 柔軟な肉体 神殺し New! 魔王殺し 竜殺し 魔獣ハンター 悪魔殲滅者 New! 呪詛殲滅者 New! 浄化大王 New! 黄泉返り(笑) 救世主 New! 超克者 大魔王(剣聖)の弟子 試練に打ち克った者 土神ハニヤスの加護(+2) 豊穣神アヌの加護 銀腕神ヌアザの加護 母神ダヌの加護 太陽神ルーの加護 知恵神オモイカネの加護 七福神弁財天の加護 漬物女神カヤノヒメの加護 冥府神????の加護 コッコくんの加護 龍神クロウ・クルワッハの契約 New! 万能翻訳 職業補正 職業レベル補正
【BP】763+500(神様クエスト報酬)
【名前】コッコ
【年齢】0.3 【種族】神鶏(神聖白金黄金皇帝神鶏)
【職業】鶏聖皇(Lv77) 神鶏(Lv77) 神仙(Lv75) 【クラス】神に近付くコッコ! New!
【属性】無(全属性)
【魔力】6,100,000/6,100,000
【状態】正常(完全健康体)
【能力】神鶏之大魔法(Lv5) 神鶏之属性術(Lv5) 神鶏之武術(Lv5) 神鳥術(Lv4) 神鶏之召喚術 破邪ノ浄焔 神鶏之息吹 神鶏之咆哮 神鶏之遠距離砲 神鶏之癒光 巨大化 小型化 超影分身 天翔ル聖翼 神喰いの嘴 神聖なる食事 神鶏の無限吸飲 鳥類眷属化 生産胃袋 加護付与 聖武装化 天眼
【加護・補正】物理耐性(Lv5) New! 魔法耐性(Lv5) New! 精神耐性(Lv5) New! 全属性耐性(Lv5) New! 全状態異常無効化 即死無効化 回復力超向上 成長向上 神の鶏 鶏の皇帝 超越者 大食い王 魔を喰い殺す者 New! 信仰される者 New! 超逃走 迷宮攻略者 竜殺し 魔王殺し New! 神殺し New! 悪魔ハンター New! 魔獣ハンター 思考加速 完全詠唱破棄 完全健康体 神の吸引力 仲間の絆 長寿 精霊の瞳 聖なる体 百発百中 野生の勘 エセ鶏神の加護 職業補正 職業レベル補正
【BP】223+500(神様クエスト報酬)
士郎は人生最大の危機に立った!
某女神「私も参加した方がいいかしら?」
某神「歳を考えろ」
男神一同(変態め)
その日、神界は血に染まった。