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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
日本編
168/465

第162話 ボーナス屋、強制的に弟子になる

 大魔王はとんでもない能力(スキル)を持っていた!


 なんと、他人の能力にハッキングができたのだ!!



「ふうん、随分とチートじゃねえか?あぁ?」




【警告!《応報之絶対真理》がハッキングされています!】




「こう使うのか?」




【警告!超警告!!《応報之絶対真理》が不正使用されています!!】




「これはいいな♪重宝するぜ!」




【超超超警告!!!!《応報之絶対真理》が不正コピーされています!!!!】




「うわあああああああああ!!!やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」



 俺は大魔王暴挙を止めるべく走り出した。


 ルチオの家族だからって、もう容赦はしないぞ!!



「邪魔だ!」


「ギャンッ!?」



 瞬殺されました!


 竜巻に飲み込まれて空に放り出される俺と、それを一瞥すらしない大魔王。


 そんな中、俺の視界には幾つものスクリーンが表示された。




【告。《応報之絶対真理》の緊急防御術式(セキュリティ)熾天使の守護(セラフガード)』が発動。】



【告。不正コピーの抵抗(レジスト)に成功しました。】



【告。《応報之絶対真理》の防御術式の自動強化(アップデート)が開始。成功しました。】



【警告!同一人物が再度ハッキングしてきました。】



【告。抵抗(レジスト)してます。】



【抵抗中・・・】



【抵抗中・・・・・・】



【告。緊急防御策としてハッカーに《応報之絶対真理》の前身能力《善行への特別褒賞(エフォートエクスチェンジャー)》の複製情報を譲渡。成功。】



【告。不正アクセスが止まりました。《応報之絶対真理》への損害はゼロです。】




 俺の意識はそこで途切れた。


 目が覚めたらお花畑・・・かな?






--------------------------


――名古屋市 児童養護施設『紡ぐ者達の家(ブレイブ・ハウス)』――


 目が覚めるとベッドの上だった。


 どうやら再度あの世行きにはならなかったようだな。



「―――って、全身痛い!!」



 起き上がろうとしたら全身筋肉痛!?


 駄目だ、このままじゃまともに動けない。


 大魔王にボコボコにされた後遺症なのか?


 取り敢えず、状態を確認してみよう。



【名前】『ボーナス屋』大羽 士郎

【年齢】16  【種族】人間

【職業】神話戦士(Lv10) 神器之主(Lv19) 超勇者(Lv8)  【クラス】黄泉返り勇者 大魔王の弟子(超強制)

【属性】無(全属性)

【魔力】4,992,000/4,992,000

【状態】全身筋肉痛(中)

【能力】勇者之魔法(Lv4) 属性術(Lv3) 精霊術(Lv3) 勇者之武術(Lv3) 闘気術(Lv3) 応報之絶対真理(トゥルース・リウォード) 吸収之達人(ドレインマスター) 命無き物の可能性(アイテムエボリューション) 進化する可能性(スキルエボリューション) 摩訶不思議な情報屋(エクセレントリポーター) 光の魔剣(クラウ・ソラス) 貫く光(ブリューナク) 戴冠石(リア・ファル) 鑑定

【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv2) 精神耐性(Lv4) 全属性耐性(Lv4) 神殺し(仮) 魔王殺し(仮) 竜殺し 黄泉返り(笑) 大魔王の弟子 大魔王の肉体調整(薬物投与)(特) 土神ハニヤスの加護 豊穣神アヌの加護 銀腕神ヌアザの加護 母神ダナの加護 太陽神ルーの加護 知恵神オモイカネの加護 七福神弁財天の加護 漬物女神カヤノヒメの加護 冥府神????の加護 万能翻訳 職業補正 職業レベル補正

【BP】408



 おい待て!


 なんか、聞き捨てならないワードないか?


 俺、何時の間に『大魔王の弟子』になったんだ?



【大魔王の弟子】

・貴方は強制的に大魔王の弟子になった。

・大魔王は常に貴方を監視し、声も一言一句聞き逃しはしない。

・貴方の全身に大魔王の気配が纏わりついている為、一部の神や天使、悪魔等は近付こうとすらしないだろう。

・大魔王からは、誰も、逃、げ、ら、れ、な、い。



 ほとんど呪いだろ!!


 悪魔はまだしも、神や天使にも嫌われるって何だよ!?


 あと、次!



【大魔王の肉体調整(薬物投与)(特)】

・大魔王があらゆる世界から集めた素材を、独自の調合法によりブレンドされた“謎の薬”を貴方は無理矢理飲まされてしまった。それも特製の奴を。

・実害は(筋肉痛を除いて)多分無く、薬の不思議な効果により貴方の体は最適化されている。

・最適化には数日間掛かり、完了後には何かが起きるかもしれない。



 薬盛られた!?


 あの野郎、俺が寝ている間に怪しい薬を飲ませたのか!


 この筋肉痛はそのせいか!



「おのれ、大魔王~~~!!」


「―――あ゛?何だ、ガキ?」


「うわああああああああああああああああ!!!」



 何時の間にかベッドの横に大魔王がぁぁぁぁぁ!!??



「ウルセエ!」



 踏まれた。


 大魔王に踏まれちゃったよ、俺!



「痛いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」


「ウルセエ!」

*以後、数分間繰り返し



「大爺ちゃま、まだ?」


「まだあ~?」


「スグ行くからチビ共はさっさと食堂に行ってろ!」


「「は~い!」」



 大魔王と同様に、何故かここにいるルチオと銀耀のチビッ子コンビがひょっこり顔を出してすぐに走り去っていく。


 俺はベッドの上で色んな激痛に涙を流しながら耐え続けている。


 そして大魔王は、俺の腹を思いっきり踏み付けている。



「何時まで寝てんだ。さっさと起きろ!」


「ギャフンッ!?筋肉痛のせいで起き上がれないんだよ!!」


「は?そんなの、テメエの魔法で痛み止めすりゃいいだろうが?」


「あ!」



 その通りでした!



「ウルセエだけじゃなく、バカなガキだなお前は?」


「・・・・・・。」



 なんか「ヤレヤレ」って顔をされた。


 なんか納得できない!



「おら!さっさと起きて着替えろ!!」



 その後、俺は大魔王に痛め付けられながらどうにか起き上がり、また踏まれない内に着替えなどを済ませて食堂へ向かった。


 ちなみに、今朝の朝食は途轍もなく意外な事に大魔王が創っていた。


 しかも―――



「「「美味しい!?」」」



 超美味しかった!!


 大魔王の料理はこの世のものとは思えない絶品ばかりだった!


 メニューはマフィンにサラダにスープ、大皿にのせたオムレツとドリンクだったが、どれもこれも信じられないほど美味すぎた!



「飯ウマ大魔王~♪」


「黙って食えクソガキ!」


「マフィンおかわり~♪」



 何故か俺の隣で食べている銀洸も満面の笑みで空になった皿を大魔王に差し出す。


 だが、大魔王は無視した。



「大爺ちゃま、僕もおかわり!」


「僕も~!」


「沢山食ってデカくなれよ、チビガキ共!」


「手品かよ!?」



 一瞬だった。


 一瞬で銀洸やルチオ達の空になった更におかわりが追加されていた。


 大魔王、あんた、自分の玄孫の「おかわり」には反応早過ぎだろ!



「大爺ちゃまのゴハンは何時も美味しいです♪」


「・・・・・・(ニヤ♡)。」


(((デレた!!)))



 ドンダケ玄孫が好きなんだ大魔王!?


 ルチオの為ならノリノリで世界征服もしそうだな。


 いや、実はもう征服してたりして・・・?


 昨日は知事や大臣を踏んでいたし、俺が寝ていた間に総理大臣も踏んでいそうだ。



「あ゛?とっくに踏んでるが?」


「心読むな!!」


「おい、お前は誰に命令してんだ?まあいい、それよりも今日からお前を痛めつけるから覚悟しとくんだな。」


「はあ!?何勝手なことを言って・・・」


「あ゛?」


「・・・・・・。」



 俺の口が一瞬にして固まってしまった。


 大魔王覇気、理不尽過ぎる・・・。


 というか、何で俺を痛め付けるとか堂々と人前で言ってるんだ!


 理由位言え!



「趣味だよね~♪」


「大魔王ブートキャンプ~♪」


「兄弟揃って俺の心読むな!!」


「心読まなくても顔に書いてんだよ。クソガキ。まあ、趣味だが。」



 マジで趣味かよ!!


 俺は心の中で大声で叫んだ。


 そんな中、食堂に設置されていた大型テレビから朝のニュースが聞こえてきた。




『――――本日未明、名古屋市の「ミッ〇ランドスクエア」の屋上から伊藤斉三愛知県知事を始めとする十人以上の著名人が下着姿で吊るされているのが発見されました。また、中には数名の未成年者が一糸まとわぬ姿で同様に吊るされていたとの――――』




 あ、そういえば乱暴者達(あいつら)の事、すっかり忘れていた。


 ちなみにその数秒後、今度は名古屋市内に潜伏していた指名手配犯や国際手配犯、ついでに某国のスパイ達が見るも無残な姿で発見されたという臨時ニュースが報じられ、その人達は例外なく子供のようにすすり泣いていたたそうだ。







 士郎に支障ができました(笑)

 あと、士郎の暮らす施設の名前が「紡ぐ者達の家(ブレイブ・ハウス)」に決定しました。

 感想やメッセージによる多くの御意見ありがとうございました。



 感想、ご意見をお待ちしております。

 評価もしてくれると嬉しいです。


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