表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
日本編
166/465

第160話 ボーナス屋、さっさと倒す

 明日は更新できないかもしれません。

 先週から今週は忙しくて書く時間がほとんど無くて・・・。

 これがストックの最後です。


――名古屋市 某所――


 『ハッピーハンター』ランキング第3位、高橋裕巳はコンビニに寄った帰りにその現象に遭った。



「な、何だ!?」



 裕巳のスマフォが急に怪しい光を放ち始め、まるで生きているかのように振動し始めたのだ。



「おいおい、呪いとかじゃないだろうな!?」



 有り得ない現象に、裕巳はすぐに原因が『ハッピーハンター』にあると確信し、急な不安に襲われた。


 すると次の瞬間、スマフォから怪しい光の玉が空に向かって飛び出していった。



「うわっ!?」



 思わず尻餅をつき呆然とする裕巳、彼はしばらくそのまま地面に座り込んだ。


 そして数分後、彼が恐る恐る自分のスマフォを確認すると、スマフォの中から『ハッピーハンター』は無くなっていたのだった。


 それは、彼が知らずして『ハッピーハンター』から解放されたことを意味していた。


 彼は幸いにも、『ハッピーハンター』を過剰使用しなかったお蔭で最悪の展開には巻き込まれず、尚且つ以前よりも強化されたまま黒幕の手から逃れる事が出来たのだった。




 その日、名古屋市内16ヶ所でこの現象は起き、空に向かって飛び出した16の怪しい光はある場所に向かって集結していった。





--------------------------


――名古屋市 とある溜まり場――


 何だかお約束な展開が目の前で起きている。


 倒したと思った乱暴者が邪悪なオーラを爆発させて変身を始めたのだ。


 なんか外からも変な光が飛び込んできてるし、地面に沈んでいた露出男達も邪悪パワーに飲み込まれていっている。



『『グオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』』



 変身は終了したようだ。


 乱暴者は背中から翼を生やし、頭も鳥頭が2つになった。


 姿は何か悪魔っぽいな。


 けど纏っている魔力は悪魔とは違う気がする。



『ウオオオオオオオオオオオオオ!!!』


『ガアアアアアアアアアアアアア!!!』


『ゴァアアアアアアアアアアアア!!!』



 露出男達も変身を完了させた。


 あっちも獣人みたいな姿になっている。


 狼男や虎男、トカゲ・・・竜人?



『ガッハッハッハ!!力だ!力が漲ってきたあああああ!!』


『―――黙レ。』


『ガ――――!?』



 乱暴男改め、鳥男の頭の1つが笑い出したと思ったら、もう片方の頭が無機質な声を発した。


 すると先に笑っていた方の頭が意識を失ったかのように沈黙した。



『――――シークエンス終了。試作型B-1-008ノ魔精霊化完了ヲ確認、結果ヲマスターヘ報告。終了。コレヨリ、実戦試験ヲ開始スル。眷属兵、攻撃開始。』



 獣人達が一斉に襲い掛かってきた。


 なんか目がヤバイ!


 だからさっさと終わらせる!



「クラウ・ソラス!ブリューナク!」



 両手にすっかり馴染んだ2つの『至宝』を出現させ握る。


 そして殺さないように設定して攻撃を開始する。



「くらえ!!」



 2つの『至宝』から光が放たれ敵に激突する。


 ブリューナクの5本の光は獣人達の体を貫き、クラウ・ソラスのビームは鳥男にぶつかる。



『『『ギャアアアアアアアアアアアア!!!』』』


『――――警告。神話級ノ光属性攻撃。防御可能時間推定12秒。対抗手段検索…対抗ハ不可能。緊急時シークエンス開始、現時点デノデータヲマスターニ送信スル。失敗。外部カラノ妨害ヲ確認。継ゾ・・・ハ・・・能・・・・』


「イケエエエエ!!」



 鳥男はしばらくビームに耐えたが、10秒くらいして防御ができなくなってビームに飲み込まれていった。


 うん、やっぱチート!



『ガハッ・・・!イテエ、イテエよぉ・・・・クソ、俺が・・・俺が・・・』



 鳥男にはまだ意識があるようだ。


 さてと、この後はどうすればいいかな?


 人間に戻したいんだけど、どうすればいいんだ?


 《勇者之超解呪》か?それとも《吸収之達人》?


 取り敢えず、今の状態を確認してみるか。



【名前】松尾 信愛

【年齢】19  【種族】???

【職業】無職  【クラス】ゲスニート

【属性】メイン:雷 サブ:風 水 闇

【魔力】2,440/295,000

【状態】魔精霊化 麻痺(中) 精神侵食(中) 肉体変異(大) etc

【能力】念力 召喚 魅了の魔眼 支配の魔眼 房中術 魔進化 魔改造

【加護・補正】物理耐性(Lv3) 魔法耐性(Lv1) 精神耐性(Lv1) 雷属性耐性(Lv2) 毒無効化 麻痺無効化 堕ちた魂 絶倫 略奪者 支配者 剛力 強健ボディ 俊足 幸福を喰らう者 精霊に寄生された者 変態 人工電子精霊の同化

【BP】-77



 種族があやふやになっているようだな。


 どうやら人工電子精霊と合体しちゃっているようだから、精霊を取り出せば元に戻るんじゃないのか?


 そういえば、《吸収之達人》は吸収する対象を指定することもできた筈だ。


 それに《勇者之魔法》の中には状態異常や能力異常を治す魔法もあったから、そっちも一緒に使えばなんとかなるかも?


 試してみよう!



「人工電子精霊だけを吸い取れ、《吸収之達人》!《正常へ戻す聖なる光(ノーマライズ・ライト)》!」


『ッガガガガガガガガガ――――――!!??』



 鳥男に触れながらやってみると、鳥男の中から精霊っぽいのが出てきた。


 鳥・・というよりは鳥型ロボットみたいな外見をした精霊だったが、その精霊は鳥男から出てきてすぐに体を崩壊させていった。



『ガガガ・・・機密保持ノ為、自己崩壊・・・開始・・ガガ・・・・・』


「お、おい!!」


『ガガガ・・・スター・クラーク・・栄光ア・・・・レ・・・・・・・』


「・・・・・・。」



 クラーク、それがこの精霊の主人の名前なのだろうか?


 精霊はその言葉を最後に魔力に分解されて消滅した。


 同時に、鳥男は元の乱暴男の姿に戻っていた。


 全裸だったけど。



「さてと、他も治さないと!」



 その後、乱暴男以外全員の回復を行った。


 全員モザイクだらけだったので、床に散らかっている中で無事な衣類や四次元倉庫にあった毛布やシーツでモザイクを隠しておいた。


 今になってこの状況を考える。


 多分、乱暴男が魔眼で操った人達でヤバい映像を撮っていたんだろう。


 その証拠に、カメラが何台かあるし、そっち系の道具も散乱している。


 これは事後処理は大変だな。


 あ、乱暴男にリセットとペナルティやらないと!



〈勇者に通達、もうすぐお巡りさんがそっちに到着するよ?〉



 不味い!


 急いで逃げないと、この状況じゃ俺が犯人にされちまう!


 俺は最低限のケアをし、転移で現場から逃げた。





--------------------------


――???――


 同時刻、とある異世界のある場所に1人の男が居た。



「・・・試作型がやられたか。」



 男、クラーク=ガーランドは自分が創った(・・・・・・)精霊が消滅したのを感知した。


 彼は人工精霊を作る能力を持ち、同時に他者に譲渡できる能力を創る能力も持っていた。


 『ハッピーハンター』は彼が部下から齎された情報を元に、彼なりのアレンジを加えて創ったものだった。



「まあいい、所詮は劣化コピー、失敗したところで支障はない。それよりも、今は『魔釜』の方だ。」



 クラークは誰もいない場所で独り言を呟きながら。別の世界で動いてくれている己の側近からの連絡を待つのだった。


 ちなみに、物語の後の大ボスの1人である。





--------------------------


――名古屋市 繁華街――


「お前、全部見てただろ。生で!」


「え~、何の話~?」


「誤魔化すな!じゃなきゃ、あんなに綺麗にモザイクが張れるわけないだろ!」



 俺は銀洸と合流してすぐに問い詰めた。


 あのモザイク空間、絶対遠くから見てたに違いない!


 見てたなら止めろ!



「あ~、でも~、取りあえず女の子達は全員セーフだと思うよ~?」


「どういうことだ?」


入らないように(・・・・・・・)してたから~。それに何組かはハナッから問題なし~~♪」


「どうやって!?というか、やっぱ見てたのか!問題無しってどういう意味だよ!?」


「秘密~♪」



 銀洸の頭は永遠に理解できない気がする。


 それはともかく、あの後駆けつけた例の刑事さん達によって乱暴者は捕まった。


 容疑は拉致に暴行に他色々、操られていた人は男女問わず100%被害者として扱われた。


 普通なら露出男達も共犯だと思われるだろうが、そこは銀洸が何かをしたらしい。



「クソ!放しやがれ!」


「黙って歩け!」



 乱暴者は警官達にホールドされながらパトカーに乗せられようとしていた。


 その様子をルチオと銀耀が見ていて、婦警さんが見せないように連れていこうとしていた。



「見てんじゃねえよ!ガキが!」



 2人に見られているのが気にいらなかったのか、乱暴者は唾を飛ばして地面の石を蹴った。



「「痛い!」」



 石は2人に当たった。


 そしてそれが破滅フラグとなった。


 しかも破滅は神速でやってきた。




――――ズドォォォォォォォォォォン!!!!!




「「「わあああああああああああああ!!??」」」



 大爆発!!


 乱暴者に何かが直撃したような気がした瞬間に大爆発!


 俺達や警察の皆さんは銀洸の結界か何かに守られて無事だったが・・・・。


 そして、大爆発のすぐ後にその男は蒼空の上から俺達の前に降臨した。




「――――――クソゲスが。誰が生きてていいと言った?1京回死ね!」




 ルチオの曾々祖父さんこと、大魔王の登場だ!




――――ズドドドドドドドドドドドドドド!!!!




 その後、数分間爆撃が続いた。






 士郎、ついに大魔王とファーストコンタクトしました。


→戦う 逃げる 隷属する 死んだフリをする




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ