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ボーナス屋、勇者になる  作者: 爪牙
日本編
164/465

第158話 ボーナス屋、困ってる人を助ける

――繁華街――


 俺は同じ制服を着た女子高生達に絡まれている眼鏡女子高生を助けた。


 すると、絡んでいた女子高生達が一斉に俺に向かって言葉の暴力を開始した。



「放しなさい下民!!この手は貴方のような人間が触れていいような手ではないのよ!!」


「部外者は去りなさい!」


「これだから下流の人間は嫌なのよ!」


「輝香様、こんな男はきっと身も心も美しい私達を襲おうとする悪漢ですわ!早く逃げませんと!」



 おうおう、言いたい放題言ってくれるな~?


 制服からして、あの色々うわさの絶えないお嬢様高校の生徒ってところだな。


 大方、普段から見下している同級生に何らかの言い掛かりをかけていたってところか。


 あそこは上下関係とか、変にプライドが高いとか噂されているからなあ。



「おいおい、暴行を働いていたのはお前達だろ?嫌がっているこの子を無理矢理引っ張ったり、地面に押し付けようとしたりして、警官が来たら捕まるのはそっちだぞ?」


「ホホホホ、下民は本当に馬鹿ですわ。そもそもの原因は、この平民の娘が卑怯な手で輝香様や私達を貶めようとしたことです。それは私達は寛大にも謝罪だけで許そうと態々こんな所にまで足を運んできたのですわ。その私達を恐れ多くも犯罪者呼ばわりとは、貴方の頭は大丈夫ですの?」


「そうですよ!輝香様、ここはお父様達に伝えて、この愚か者を懲らしめましょう!」


「いい考えですわ!名誉毀損で訴えましょう!」



 それはコッチのセリフだ!


 こいつら、名門通っているけど中身はバカ娘だな。


 甘やかされて育ったせいで無駄にプライドが高いだけの悪い意味でバカキャラだ。


 こういうのには関わるだけ無駄だ。


 さっさとこの子を連れて逃げよう。



「うわ~、士郎がナンパしてる~?」


「ホントだ~!」



 そこにバカ兄弟が乱入!


 ルチオは・・・・ああ、JKに玩具にされているよ。



「またバカが集まってきましたわ!輝香様、この場は一旦引き下がりましょう。こんな下賎な空気に何時までもいたくはありませんわ!」


「それがいいです!ここは輝香様が長居していいような場所ではありません!」


「しっし!目障りですから去りなさい!」



 無知とは恐ろしいものだよな。


 確かにこの兄弟は馬鹿だが、兄の方は泣く子も黙・・・るかもしれない龍王なのに堂々と見下しているよ。


 銀洸が馬鹿じゃなかったら、この時点で食い殺されてたかもな。



「お前ら、制服以外は馬鹿だな?」


「「「何ですって!?」」」


「あ、つい!」


「プップ~!その通り~!」



 つい零してしまった俺の言葉に銀洸が同調する。


 そこにJK達から解放されらルチオがやってくる。



「あれ?このお姉さんはもしかして・・・」



 ん?


 ルチオの知り合いなのか?



「またですか、汚い目で私達を見ないでください!」


「痛い!」


「「「あ!!」」」



 お嬢JKが乱暴に振った手提げ鞄がルチオの顔に当たった。


 こいつ、なんて事を!


 もう許さん!



「そこのお前ら、何をしている!!」


「あ~、お巡りさんだ~!」



 怒れる俺が《応報之絶対真理》で天罰を下そうとした直後、お巡りさんと私服警官っぽいのがやってきた。


 銀洸は顔見知りのようだ。



「ん?なんだ、お前か?」


「久しぶり~♪じゃなくて、この人達が弟の友達に怪我させました~!ほら、血が出てる!」


「こんな小さい子に何やってんだお前らは?ちょっと来い!」


「な!汚い手で触らないで!」


「うるさい!傷害の現行犯だ!ったく、横浜から出張で来たらこれか!」


「「お巡りさん頑張れ~!」」



 兄弟が手を振る中、お嬢達は警察に連行されていった。


 不特定多数の目撃者がいる中で。


 ルチオも怪我の治療の為に一緒に連れていかれた。


 兄弟も後について行った。


 俺と絡まれていた女子高生は一般人と思われたのか、警察官達には見向きもされなかった。



「・・・助かった?」


「あの!助けてくれてありがとうございます!!」


「え?ああ、怪我はしてないか?」


「大丈夫です。ちょっと髪がボサボサになっただけです。ええと、お名前を訊いてもいいですか?」


「ああ、いいぜ?けどその前に・・・」



 その後、俺は野次馬がいる繁華街の一角から移動した。


 なんか写メ撮られているし、変な口笛も聞こえてきたからとても自己紹介できる空気じゃない。


 兎に角場所を変えないと。




「―――ん?」

「え?」



 そこで俺は気付いた。


 俺の隣にいるまだ名も知らぬ女子高生の鞄の中から、さっきまで感じなかった魔力があることに。




――――ピロロ~ン♪




▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

『大魔王、発進スタンバイ!!』


 大魔王は名古屋で玄孫が女子高生達から暴行を受けた事を知り、航空自衛隊が所有するF-2A戦闘機を1機奪って出撃しようとしている。

 自衛隊達が必死に止めにかかるが足止めにもならず、今にもF-2Aは発進されようとしている。

 なお、大魔王が奪ったF-2Aには実弾が装備されている。


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 ヤバい!!


 お嬢軍団はどうでもいいが、名古屋の街が火の海になってしまう!!


 ガンバレ自衛隊!!命に代えてでも大魔王を止めるんだ!!




▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

From:☆SUSANOO☆

Sub:無題


 ムリゲ~~\(-o-)/


▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲



 ・・・おい!心を読むな神!!






--------------------------


――繁華街の交番――


「――――テストで成績が下がったのは上がった人のせいだと言い、嫌がるその同級生を無理矢理拘束して土下座させようとした挙句、関係の無い小さな子供に怪我を負わせたと?」


「違います刑事さん。私達は同級生が不正をしていないか調査し、していたならば謝罪で解決させようと・・・・」


「解決も何も、成績が下がったのは自分達の責任じゃないのか?」


「貴方!!たかが一警察官の分際で輝香様になんて事を言うんですか!」


「・・・この中で。テスト前日に勉強をした奴は何人いるんだ?」


「「「・・・・・・。」」」


「勉強しなきゃ成績が下がるのは当たり前だろ?見たところ、かなり偏差値の高い学校に通っているようだが、お前達の学校は勉強しなくても好成績を取れる学校なのか?勉強しないと成績が下がってしまう由緒ある名門校じゃないのか?」


「「「うっ・・・!!」」」



 近くの交番に連行されたお嬢達は、刑事の質問に答える事が出来なかった。


 真っ向から正論を言われたからでもあるが、目の前の刑事の視線が彼女達の傲慢な態度を徐々に弱めている為、彼女達は普段のペースを奪われていたのだ。



「はい、これでもう痛くないわよ。」


「ありがとうございます!」


「婦警さん優しい~♪」


「ねえねえ、階級章見せて~?」



 一方、ちょっと血を流したルチオは婦警から絆創膏を張ってもらっていた。


 銀洸と銀耀は・・・何時も通りである。



「兎に角、親と学校には連絡するから連絡先を――――」



――――シュッ・・・・



 お嬢達は警官達の目の前で消えた(・・・)



「「「え!?」」」


「・・・おい、これはまさか?」


「僕じゃないよ~?兄上は~?」


「違うよ~ん!今のは人間のだね。無理矢理拉致されたみたい。場所はこの繁華街の中みたいだよ?」


「・・・そうか。なら、これは事件だな。」


「そだね♪」


「さ、佐須刑事、これは・・・!?」


「ああ、これは拉致事件だ!」


「そっちじゃなくて!!」



 こうして事態はどんどん大きくなっていくのだった。





--------------------------


――繁華街 とある場所――


「ハッハッハ!!スゲエな、かなりの上物揃いじゃねえか?」


「ヒィィィィィ!!」


「イヤアアアア!!ここは何所なの!?」


「騒ぐんじゃねえ!俺の眼を見ろ!」


「「「あ・・・・・・・・・。」」」



 禍々しいオーラ(・・・・・・・)を纏った信愛は魔法で拉致した(・・・・・・・)少女達を魔眼で黙らせる。


 そして短時間の内に支配して増やした下僕に指示を出して撮影を開始させる。


 だが彼は気付かない。


 彼の体は、邪悪な何かに浸食され続け、変貌を始めている事に。





―――――ソロソロダナ・・・・








~その頃の自衛隊~

大魔王「テメエら邪魔だ。ドケ!」

自衛隊「「「ぶえbんsぢおんふぉいsbふぇいいおあああ!!?」」」

幕僚長「行かせんぞ、ラートン!それは我等の航空自衛隊の誇りだ!トォ!!」

大魔王「チッ!お前も邪魔だ、小僧!」

幕僚長「ウララララララララララ!!!!」

自衛隊「「「幕僚長!!」」」

大魔王「ホウ?腕を上げたな?ならば・・・」


 某所では大魔王と自衛隊が世紀の大決戦(?)を繰り広げていた。




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